フィヨルドの絶景も楽しめる！ノルウェーの世界遺産、ウルネスの木造教会

ノルウェー西部のソグン・オ・フィヨーラネ県はフィヨルド地方ともよばれています。その名の通り氷河により作られた入り江（フィヨルド）と複雑な形の湖がたくさんある、とても美しい場所です。ノルウェーで最大の氷河や最も深い湖などもあり、雄大な光景が広がっています。

そんなフィヨルド地方に世界遺産「ウルネスの木造教会」はあります。ヴァイキング伝統の造船技術を応用し木材のみでつくられている、とてもノルウェーらしい教会なんですよ。豊かな自然を有するヴァイキングの故郷ノルウェイの世界遺産、ウルネスの木造教会のみどころをご紹介します。

ウルネスの木造教会とは

ノルウェーで最初の世界遺産として登録された「ウルネスの木造教会」。この教会は釘を一本も使わず、すべて木材を組んで造られています。ヴァイキングの持っていた高度な木工造船技術貴重が活かされている教会なんですよ。

ノルウェーに現存する木造教会は28棟のみ。その中でもウルネスの木造教会は1130年前後に造られたとされる最古のもので、世界遺産に登録されるのも納得の貴重な建物です。

またウルネスの木造教会は凛として立つ姿がとても美しいことから「スターブヒルケ（ノルウェイ式木造教会）の女王」とも呼ばれています。まさに世界遺産に選ばれた教会にふさわしい呼び名ですね。120メートルの高さの断崖絶壁から眺める、ルストラフィヨルドはまさに絶景！景色とともに楽しみたい世界遺産です。

ウルネスの木造教会のアクセス

世界遺産「ウルネスの木造教会」へのルートは、対岸の町ソルヴォーン（Solvorn）から運行しているフェリーに乗るのがオススメです。毎日8便から9便、およそ1時間につき1本の割合で運行されています。ソルヴォーンに行くためには、グドヴァンゲンからフロムもしくはラールダール経由行きのバスに乗り、ソグンダールで再びバスに乗り換えてソルヴォーンまで行く必要があります。別ルートならオスロから飛行機に乗って約7時間でソグンダールに行き、そこからソルヴォーンに行くなどの方法も考えられます。

ウルネスについたら桟橋から徒歩で約20分ほどで世界遺産の木造教会に到着です。山間にある辺境の地だけあり、アクセスは良くありません。バスの本数も少ないのでバスの時間をしっかり確認しておくか、あらかじめタクシーを確保しておくことをおすすめします。

ウルネスの木造教会のおすすめポイント①：ツタのような飾り

世界遺産「ウルネスの木造教会」の入り口や北にある壁に特徴的なツタのような飾りが彫り込まれています。よく見ると細長い蛇がなにかの動物にからまれているようにも見えます。教会の建造があまりに古いため文献なども少なく、この彫刻が何を意味するのか未だはっきりとは分かっておらず諸説あるんですよ。

キリスト教的解釈ではキリストの象徴（ライオン）と悪魔の象徴（蛇）が戦っている「善悪の永遠の戦い」を表しているとも、土着の北欧神話的解釈では世界をつくっている聖なる木（ユグドラシル）の根をかじっているドラゴンの図だともいわれています。

ほかにもかつてヴァイキング船にも飾られていたというドラゴンの模様なども見受けられます。世界遺産「ウルネスの木造教会」で様々な装飾を鑑賞しながら、そのつくられた意味を想像してみるのも楽しいですよ。

ウルネスの木造教会のおすすめポイント②：丘の上からの絶景

この場所を訪れたなら、世界遺産である教会を見学することのほかに欠かせないものがあります。それがウルネスの木造教会が建つ高さ約120メートルの丘の上から眺める、美しいルストラフィヨルドの景色です。複雑に入り組んだフィヨルドの姿は、まさに自然が作り出した芸術作品。教会を建てた太古の時代も、おそらく殆ど変わらない景色をこの丘から人々は眺めていたということを思うと感慨深いですね。ウルネスの木造教会とともに景色も体感して、悠久の時に思いを馳せてみてください。

ウルネスの木造教会の注意事項

木のぬくもりが感じられる暖かな雰囲気のウルネスの木造教会と、教会のある丘の上からの美しいフィヨルドの景色は素晴らしすぎて思わず時間を忘れてしまいそうですよね。

しかしソルヴォーンとウルネス間のフェリーは1時間に1本でフェリー乗り場と教会の間も少々距離があるので、帰りのフェリーの時間とフェリー乗り場までの道のりを考えて見学プランを立てておくのが安心ですよ。

◎まとめ

ノルウェーの世界遺産、ウルネスの木造教会をご紹介しました。荘厳かつ暖かみのあるウルネスの木造教会そして教会の立つ丘から眺めるルストラフィヨルドの絶景、どちらもここでしか味わうことのできない貴重なものです。ノルウェーを訪れたのならぜひ体験してほしい場所ですね。

フィヨルドの絶景も楽しめる！ノルウェーの世界遺産、ウルネスの木造教会