タージマハルと対照的なムガル帝国の建造物、アーグラ城塞!

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タージマハルと対照的なムガル帝国の建造物、アーグラ城塞!

ムガル帝国の3代目皇帝ジャラールッディーン・アクバルが建てたアーグラ城塞は、インドの世界遺産です。赤砂岩で築かれた城壁の色から、赤い城としても有名です。堅固な赤いアーグラ城塞と世界的に有名なタージマハルは同じアーグラにあります。どちらも世界遺産に登録されていて、切っても切り離せない関係です。ここでは世界遺産のアーグラ城塞について紹介していきます!

目次

タージマハルと対照的なムガル帝国の建造物、アーグラ城塞!

アーグラ城塞とは?

出典: commons.wikimedia.org

古都アーグラのヤムナー川岸に建てられた、ムガル帝国の皇帝たちの居城です。1983年に世界文化遺産として登録されました。タージマハルと同年の世界遺産登録です。ムガル帝国の3代目皇帝、ジャラールッディーン・アクバルはデリーからアーグラへの遷都に伴い、居城としてアーグラ城塞を建てました。1565年に着工され1573年に完成。彼の息子、孫と三代にわたってムガル帝国の皇帝たちのお城でした。

厳格な性格だった3代目皇帝アクバルが造ったこの城は、要塞としての機能を重んじていたので、住み心地はさほど良くなかったです。そのため、この城塞から約40㎞離れたところにあるファテープル・シークリーに移り住んでしまいました。ちなみにここも世界遺産に登録されています。しかし5代目皇帝シャー・ジャハーンが、城塞の趣が強かったこの建造物を改築。住み心地の良い宮殿の機能を備えたお城になりました。

アーグラ城塞へのアクセス

首都デリーから電車を利用する方法がおすすめです。インド最速列車・ガティマン・エクスプレスを利用すると約1時間40分、シャターブディー・エクスプレスを利用すると約2時間でアーグラに到着します。デリーから日帰りでアーグラ観光を楽しむことができますよ。アーグラの駅からは、オートリクシャー(三輪タクシー)に乗ってアーグラ城塞へ向かいましょう。

また、バスや飛行機でもアクセス可能ですが、アグーラ空港行きの便の本数は限られていて、バスの場合はデリーからでも約5時間かかります。

アーグラ城塞のおすすめポイント2

ジャハーンギール宮殿

出典: aoldman

外の赤い堅固な雰囲気とは違い、内部には美しい建造物があります。白大理石を使ったジャハーンギール宮殿はその代表。アーグラ城塞南側に位置する巨大なゲート、アマル・シン・ゲートから城塞に入ると最初に見える建造物です。

内部にある多くの建造物は、5代目皇帝シャー・ジャハーンによって建造されています。この人こそが世界的に有名な世界遺産・タージマハルを建てた人です。しかしこのジャハーンギール宮殿だけは、アーグラ城塞そのものを建てた3代目皇帝アクバルが息子の住まいとして建てています。

宮殿の様式はヒンドゥーとイスラム様式の融合。外壁は赤砂岩の壁面に白の大理石と金の装飾が施されています。宮殿の正面には広い芝生が敷かれた庭園があるので、おそらく豪華な宴が日常的に催されていたことでしょう。ムガル帝国の繁栄期には、敵が一度もアーグラ城塞内に侵入したことはなかったそうです。

ムサンマン・ブルジュ

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アーグラ城塞は悲劇を辿ってきています。このムサンマン・ブルジュはまさにその象徴的な場所です。5代目皇帝シャー・ジャハーンが晩年に幽閉されたこの八角形の塔は、「囚われの塔」とも呼ばれています。

幽閉された部屋の内壁や床には、幾何学的な装飾が施された白大理石でできています。そこは彼自身が造らせたお気に入りの部屋でした。彼は死ぬまでそこから解放されることがなく日々、自分が建てたタージマハルを見ながら過ごしていました。そこには愛妃が眠り、死ぬまでタージマハルを見ながら過ごせたことは唯一の慰めだったでしょう。

幽閉された部屋を見学することはできませんが、隣から塔越しにタージマハルを見ることはできますよ。世界遺産から別の世界遺産を見ることができるムサンマン・ブルジュ。アーグラ城塞に訪れたらぜひこの光景を確かめてみてはいかがでしょうか?

◎まとめ

世界遺産「アーグラ城塞」は広大な面積を持っているので、城内見学に半日費やすことをおすすめします。タージマハルの美しさと好対照をなす堅固な赤い城も見ごたえありますよ。実に素晴らしい世界遺産です。また、デリーにもラール・キラー(レッド・フォート)と呼ばれている赤い城があるため、赤い城というと通常はデリーのレッド・フォートを指します。アーグラに訪れる際はぜひアーグラ城塞にも足を運んでみてください。

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