ヘレニズム文化を先駆けた斬新な様式!世界遺産バッサイのアポロ・エピクリオス神殿

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ヘレニズム文化を先駆けた斬新な様式!世界遺産バッサイのアポロ・エピクリオス神殿

ギリシャ初の世界遺産である「バッサイのアポロ・エピクリオス神殿」。建築家イクティノスによって建てられました。彼は有名なアテネのパルテノン神殿を造った人物でもあります。ドリア式・イオニア式・コリント式といった様々な建築様式が随所に見られる珍しい遺跡で、その特異性からギリシャでも特に研究の進められている世界遺産なんです。バッサイのアポロ・エピクリオス神殿はギリシアで最も保存状態のよい神殿のひとつ。古代ギリシャの雰囲気を感じさせてくれる世界遺産「バッサイのアポロ・エピクリオス神殿」をご紹介しましょう。

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ヘレニズム文化を先駆けた斬新な様式!世界遺産バッサイのアポロ・エピクリオス神殿

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バッサイのアポロ・エピクリオス神殿とは

バッサイのアポロ・エピクリオス神殿は、ギリシア南部ペロポネソス半島のメッシニア県北東部にある世界遺産。「バッサイ」とは「岩々の小さな谷間」という意味で、古代にはアルカディア地方と呼ばれていた地域を指しています。

世界遺産アポロ・エピクリオス神殿は標高1160メートルの山中にあり、紀元前420年頃に建設されたとされています。この世界遺産は紀元前5世紀に周辺でペストが大流行した際、奇跡的に災厄を免れたフィガリア市民がアポロンの神に感謝を捧げるために作った神殿です。それで「加護をくださったアポロン」という意味のアポロン・エピクリオスと名付けられました。

この神殿は何世紀もの長い間忘れ去られていましたが、1765年にフランスの建築家によって発見されました。1986年に世界遺産に登録され、現在も修復が続けられています。

バッサイのアポロ・エピクリオス神殿へのアクセス

バッサイのアポロ・エピクリオス神殿はギリシャ南西部、ペロポネソス半島のオリンピアの遺跡から東南に約40キロのところにあります。オリンピアからは車で約2~3時間ほどかかります。アクセスし易いとはいえない場所にありますので、ツアーに参加されることをおすすめします。

バッサイのアポロ・エピクリオス神殿のおすすめポイント① : 特徴的な様式

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世界遺産バッサイのアポロ・エピクリオス神殿はドーリア様式・イオニア様式・コリント様式の3種類の建築様式を用いて作られています。このようなスタイルの神殿は珍しいため、建築技術の観点から研究対象になっているという遺跡なんですよ。

それに加えて通常ギリシャ神殿は正面を東向きにして建てられているのが、アポロ・エピクリオス神殿は北向きに建てられています。さらに本殿に当時あったといわれるアポロ神像に光を当てる開口部は通常西側に作られるものが反対の東側についていたりと、イレギュラーな部分が多いのも特徴的。これは山の斜面に作られたことによる立地上の制約があったことや、景観を考慮されたためと考えられています。

世界遺産のアポロ・エピクリオス神殿は、アテネのパルテノン神殿を手がけたイクティノスによる建築といわれています。随所に巧みな技巧が取り入れられていて、調和のとれた美しさを見せています。建築美を堪能されたい方は要注目ですよ。

バッサイのアポロ・エピクリオス神殿のおすすめポイント② : 細部の意匠

世界遺産であるバッサイのアポロ・エピクリオス神殿は、すっきりとしたリドリア式の柱が正面に6本、側面に12~15本と変則的。柱はエンタシスというギリシャ発祥の先が徐々に細くなる建築様式が採用されているので、その優美な曲線をご鑑賞ください。神殿の土台となる床は通常の神殿より若干小さく、入口・本殿・後室の3つの部分に分かれていました。またこの神殿に残るコリント式の柱頭は、現存する最古のものとされています。

ちなみに壁にはイオニア式によって描かれたアマゾネス(女戦士)の戦う姿や、半人半獣のケンタウロスの姿が描かれていました。これらの彫刻は1815年に取り外され、現在イギリス大英博物館で保管・展示されています。

バッサイのアポロ・エピクリオス神殿の注意事項

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バッサイのアポロ・エピクリオス神殿は現在も研究が続けられていて、神殿は保護のため白いテントで覆われています。テントの中に入って見学することはできますが、青空に建つ神殿の姿は見られないのでご注意ください。

また周辺は日陰もほとんどない荒野のような場所で、夏はかなり暑くなります。いちばん近い観光スポット、オリンピアの遺跡からも車で約2~3時間と距離があるので、夏場は避けてなるべく涼しい季節に訪れることをおすすめします。

◎まとめ

世界遺産バッサイのアポロ・エピクリオス神殿はギリシャで最初に登録された世界遺産です。その伝統と斬新さが混在したデザインは、ヘレニズム文化の先駆けとなったともいわれています。

また世界遺産アポロ・エピクリオス神殿の周辺には、古代ギリシアの最高神ゼウスをまつるオリンピアの遺跡があります。紀元前7世紀頃に建設されたゼウス神殿、近代オリンピックの聖火が祀られているヘラ神殿、一周192メートルの当時の競技場などが残っています。こちらも同じく世界遺産に登録されているので、ぜひ合せて訪れてみてくださいね。

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