名称:デルフィの古代遺跡
住所:Delphi, Fokida
古代ギリシャ時代、全世界の中心と考えられていたデルフィ古代遺跡のアポロン神殿。聖地として最盛期には、周辺地域から多くの巡礼者が訪れました。デルフィの古代遺跡はギリシャの世界遺産観光の中で人気があるため、世界中から多くの人々が訪れています。首都アテネからも近いのでぜひ訪れてみてくださいね。
目次
アポロン神殿は世界の中心だった!世界遺産デルフィの古代遺跡
デルフィの古代遺跡とは
デルフィの古代遺跡は山の斜面を削られたところに造られています。かつて古来から礼拝の地として崇められていましたが、紀元前12世紀からは神を祀る場所となりました。デルフィはゼウスの子、アポロンが神託を始めた地としてアポロン神殿を建てられています。世界遺産デルフィの古代遺跡は、このアポロン神殿を中心に造られました。
巨大な石を使って山の斜面にしがみつくように造られたこの遺跡は、現代の技術を用いても造りあげることが難しいそうです。当時の人々の信仰が強かったことを物語っています。世界遺産デルフィの力強さをぜひ感じてみてください。
デルフィの古代遺跡へのアクセス
古代遺跡があるデルフィにアクセスするには、アテネから運行しているバスが一般的です。アテネのバスターミナルからデルフィ考古学博物館前までバスで約2時間30分。考古博物館からデルフィの町までは徒歩3分。デルフィの町から遺跡までは徒歩13分です。また、アテネから日帰りで訪れることもできます。現地発のオプショナルツアーもたくさんあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
デルフィの古代遺跡のおすすめポイント3
アポロン神殿
プレイストスの渓谷を背にそびえたつアポロン神殿は、世界遺産デルフィの古代遺跡の中心。紀元前6世紀ごろに造られたものは焼失してしまい、現存するのは紀元前4世紀に建てられたものです。現在は柱しか残っていませんが、威厳を感じるさせる堂々とした遺跡となっています。
神殿の中央には祭壇があってアポロンの像が置かれていました。大祭壇は生贄が捧げられた諸説があります。「大地のへそ」と呼ばれた石がある地下では神託が行われ、この「大地のへそ」こそが世界の中心でした。現在はデルフィの古代遺跡に隣接されているデルフィ考古博物館で見ることができます。また、参道の両側には周辺の都市国家が奉納した宝庫や記念碑が立ち並んでいました。エジプトのファラオまでが奉納したそうですが、現在は台座の石だけとなっています。
古代劇場とスタジアム
紀元前4世紀に岩山を削って造られた円形の古代劇場です。保存状態が良くて、当時とほぼ同じ姿を保っています。大理石でできた観客席は35段あって、ここに座るとアポロンの神殿を眺めることができますよ。当時はこの古代遺跡でピュティア祭が開催され、古代劇場では演劇や演奏会などが行われ5000人もの人々が訪れました。現在も夏には野外コンサートなどが行われているので、機会があったらぜひ立ち寄ってみてください。
また、古代劇場の左手奥には大きな競技場跡が広がっています。デルフィの古代遺跡ではオリンピアと同じようにスポーツの祭典が4年に1度行われていました。スタートとゴールの石板が残るトラックや格闘技用の建物や控え室、浴場などが残されています。
デルフィ考古学博物館
デルフィの古代遺跡に隣接しているデルフィ考古学博物館。デルフィの守護神アポロンが描かれている陶器やナクソスから奉納されたスフィンクス像、黄金の装飾品で飾られたアポロン像や神殿を飾っていた銅像の数々など、デルフィの古代遺跡から出土した遺物を中心に展示しています。
中でも世界の中心と考えられていた「聖堂の御者の像」は必見。この像は紀元前478年のビュティア祭で行われた戦車レースの優勝を記念して、シチリア島のポリザロスが奉納したものです。当時は優勝した人が像を奉納するのが慣例になっていました。像の目の部分には天然の石で作った瞳が入っているのでぜひ確かめてみましょう。
◎まとめ
世界の中心を決めるためにゼウスが地平線の両端から2羽の鷲を放ち、その鷲が出逢った場所がこのデルフィでした。このように世界遺産デルフィの古代遺跡には、ギリシャ神話にまつわる伝説が多く残されています。少しでもギリシャ神話を知っておくと遺跡に対する理解が深まるかもしれません。デルフィの古代遺跡はアテネからも近いので、ギリシャを旅行された際にはぜひ訪れてみてください。