名称:La Chaux-de-Fonds / Le Locle, watchmaking town planning
住所:La Chaux-de-Fonds / Le Locle, Switzerland
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/fr/list/1302
スイスとフランスの国境、ジュラ山脈のふもとに位置する世界遺産の街ラ・ショー・ド・フォン。隣街ル・ロクルと合わせて時計産業における中心地と言われ、ジラール・ペルゴやタグ・ホイヤーといったハイエンドな時計メーカーの本社がある場所としても知られています。
その時計産業が評価され、ラ・ショー・ド・フォンとル・ロクルは産業遺産として2009年世界遺産に登録されました。今回は何百年にも渡り時計を作り続けてきた世界遺産の街、ラ・ショー・ド・フォンとル・ロクルの魅力に迫ります。
目次
時計職人たちの世界遺産!ラ・ショー・ド・フォン/ル・ロクル
ラ・ショー・ド・フォン/ル・ロクル、時計製造の町とは?
人々の暮らしと産業が混在するラ・ショー・ド・フォンとル・ロクルは18世紀末の大火の後、新たな都市計画に基づき再建を実現させてきた街です。計画的再建により碁盤の目のように分かりやすく整備された街中は、観光客にも分かりやすいと好評。ラ・ショー・ド・フォンには国際時計博物館、ル・ロクルにはル・ロクル時計博物館というスイスの時計作りを知るうえで重要な二つの博物館があります。
大きなメーカーだけでなく時計作り一筋で街を発展させてきた職人たちが、街の至るところに看板を掲げています。日々その技術をメーカーや職人が磨き続けている、現在進行形の世界遺産と言えますね。
ラ・ショー・ド・フォン/ル・ロクル、時計製造の町へのアクセス
ラ・ショー・ド・フォンへのアクセスは基本的に電車となります。拠点となるヌーシャテルからは、スイスの主要鉄道レギオエクスプレスを利用して約30分、ビエンヌからは約40分でアクセスが可能です。近隣都市からのアクセスはジュネーブから約1時間45分、チューリッヒから約1時間55分となっています。
ラ・ショー・ド・フォン/ル・ロクルのおすすめポイント3
国際時計博物館
静かで落ち着いた空間にチクタクと時計の針の音だけが響く国際時計博物館は、世界遺産の街ラ・ショー・ド・フォン最大の目玉。訪れる時計ファンをも圧倒する多数の時計たち、収蔵数は4500にも上ると言います。この博物館はラ・ショー・ド・フォンの街で世界遺産にまで認められた時計産業がいかに発展してきたかを、後世に伝える大事な役割も担っています。
馴染みの深い腕時計や懐中時計から始まり、精巧な作りのしかけ時計、最新の衛星時計までありとあらゆる時計が展示されており、時計ファンでなくともその技術や職人技の数々に圧倒されますよ。世界遺産の街ラ・ショー・ド・フォンの国際時計博物館をぜひ訪れてみてくださいね。
ル・ロクルの歴史と時計博物館
ラ・ショー・ド・フォンの隣ル・ロクルも17世紀以降時計産業の急成長に伴い、著しく発展を遂げた街です。1679年、ロンドンからル・ロクルの街に初めて持ち込まれた懐中時計が壊れてしまうという出来事がありました。手先の器用な青年、ダニエル・ジャン=リシャールが修理を試み、その際に懐中時計の仕組みを分析、それから独学で時計製造をはじめます。
後に世界遺産にまでなるスイスの時計作りの原点がある街が、ル・ロクルなのです。彼の個人史や街の歴史は、ル・ロクル時計博物館にて詳しく紹介されています。
ラ・ショー・ド・フォンの街並み
隣接するル・ロクルとともにスイスの国定重要文化財だったラ・ショー・ド・フォン。19世紀の大火に見舞われたにも関わらず、計画的に街を再建したとして、その価値が認められて世界遺産に登録されました。
17世紀から続く伝統的な時計産業はもちろん現代でも健在で、街には住居と工房が混在しています。乱れることなく並んだオレンジの屋根は、緑に囲まれたラ・ショー・ド・フォンによく映えて美しく、世界遺産にふさわしい見とれてしまうような景色です。街を歩けば時計店や工房があちこちに点在し、人々の暮らしがいかにその歴史を大切に守り、共存してきたかが感じられますよ。
◎まとめ
ラ・ショー・ド・フォン/ル・ロクル、時計製造の街を紹介しました。長い歴史、そして職人たちの技術と誇りを感じることができる世界遺産の街ラ・ショー・ド・フォンとル・ロクルへ、ぜひ一度足を運んでみてくださいね!