名称:ワルシャワ歴史地区
住所:Warsaw Poland
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ワルシャワ歴史地区は、ポーランドの首都ワルシャワにある世界遺産。第2次世界大戦中に破壊され、約8割が灰塵に帰してしまいましたが、ワルシャ市民の努力によって忠実に街が再現されました。その熱意が高く評価され、1980年に世界遺産に登録。
ワルシャワ歴史地区は、世界中に数多ある世界遺産の中でも極めて例外的な存在です。街自体の歴史的価値ではなく、灰燼に帰した街並を復元させた「不屈の熱意」が評価されて登録が決まったという唯一の史跡群だからです。
目次
「不屈の熱意」で復元された世界遺産!ポーランドのワルシャワ歴史地区
ワルシャワ歴史地区とは?
世界遺産のワルシャワ歴史地区は、旧市街マーケットプレイスを中心に広がる地域で、中世の建造物や城壁、大聖堂が建てられています。この地区はワルシャワ市の中でも最も古い地域で、13世紀から建設されはじめ、19世紀までポーランドの首都として栄えました。ゴシック様式や新古典主義様式などの歴史的建築物が立ち並び、当時は「北のパリ」と呼ばれるほどの美しさ。
しかし第2次世界大戦中、ナチス・ドイツによって街は破壊され、街の約80%が瓦礫と化してしまいました。1944年のワルシャワ蜂起の際にはおよそ20万人のポーランド人が命を失いました。戦後、ワルシャワ市民は瓦礫を再利用し、元の街並みを「レンガのひび割れひとつに至るまで」復元。その不屈の精神が宿る貴重な世界遺産をぜひ見てみてください。
ワルシャワ歴史地区へのアクセス
日本からポーランドへは直行便が運航されておらず、ヨーロッパや中東の主要空港で乗り継ぐのが一般的です。近隣諸国から国際列車で入国することもできます。
飛行機では、トルコのイスタンブールやフィンランドのヘルシンキ、アラブ首長国連邦のドバイ経由などでワルシャワに行くことが可能。また鉄道では、ドイツのベルリンから約5時間30分、チェコのプラハから約8時間、オーストリアのウィーン約8時間20分でワルシャワに着くことができます。
ワルシャワ歴史地区おすすめポイント3
ワルシャワ王宮
出典: Aleksey Stemmer/shutterstock
世界遺産の街、ワルシャワ歴史地区には多くの見どころがあります。その一つワルシャワ王宮は、1526年に国王ジグムント1世が居城として建てたもの。当時はヨーロッパで最も美しい宮殿の1つに数えられていましたが、第二次世界大戦で徹底的に破壊され、総て灰燼に帰してしまいました。
現在、王宮は細部に至るまで忠実に復元されています。内部にあった調度品は、事前に国外に持ち出されていたため無事で、当時のままの様子に戻されています。歴代の22人の王の肖像画や煌びやかな装飾品、美術品や調度品などが展示されており、当時の王宮の暮らしを垣間見ることができますよ。
また王宮前の広場はワルシャワ歴史地区の中心となっていて、カフェやレストラン、お土産屋などが並び、一日中観光客で賑わっています。
洗礼者ヨハネ大聖堂(聖ヤン大聖堂)
世界遺産のワルシャワ歴史地区にある洗礼者ヨハネ大聖堂(聖ヤン大聖堂)は14世紀に建てられたもので、ワルシャワで最も古い教会。レンガ造りのファザードがとても美しい建物ですが、こちらも第二次世界大戦で崩壊し、戦後に復元されました。
世界遺産のこの大聖堂は、歴代の王の戴冠式や国家的行事が数多く執り行われる由緒ある教会。ポーランド王国最後の王スタニスワフ2世アウグストや、ポーランドの著名な歴史人も埋葬されています。内部を見学することもできるので、ステンドグラスが美しい聖堂は必見。中ではオルガンコンサートが行われていて、観光客もワルシャワ市民と一緒に楽しむことができますよ。
近くには、音楽家ショパンの心臓が入った壺が安置されている聖十字架教会もあります。
バルバカン
出典: Artur Bociarski/shutterstock
バルバカンは、世界遺産であるワルシャワ旧市街と新市街の間にあるレンガ造りの砦。16世紀中頃に、ワルシャワの街を囲む市壁を強化するために建設されました。バロック様式の砦で、馬のひづめのような形です。馬蹄形の砦はとても珍しく、ヨーロッパでもワルシャワ、クラクフ、フランスのカルカソンヌの3か所にしか現存していません。
この赤レンガ造りの砦は、旧市街の出入り口としての城門の働きと守備要塞としての堡塁の役目をしていました。火薬庫や牢獄としても使われたことがあり、第二次大戦で破壊され、戦後に復元されたもの。バロック様式で建てられているので、中世の王城のような雰囲気です。周辺には土産屋が並び、少しの距離ですが城壁の上を歩くこともできますよ。
◎まとめ
ポーランドの世界遺産であるワルシャワ歴史地区についてご紹介しました。ワルシャワ歴史地区にはまだまだたくさんの見どころがあります。それほど広いエリアではないので、復元された建物などを見ながらゆっくりと散策をしてみてはいかがでしょうか。
またワルシャワはショパンゆかりの地。ショパン博物館やショパン生家などもあり、音楽が好きな方の聖地にもなっています。ぜひ観光に訪れてみてくださいね!