太湖のほとりの歴史深い街、無錫のおすすめ観光スポット10ヶ所！

中国南部に位置し、上海から130km離れた街、無錫。かつて錫鉱石の採掘量が多い土地でしたが、漢代初期のころまでに採掘し尽くしてしまい、そこから「錫の無い街」ということで無錫と呼ばれるようになりました。

三国志に登場する呉の発祥の地であり、3,000年の歴史を持つ「江南の名城」と中国では呼ばれていますが改革開放以降、日本企業の進出も目覚ましいんですよ。

太湖を中心とした風光明媚な観光地から霊山大仏や水滸城、三国城など中国ならではのスケールを持つテーマパークまで、あらゆる観光客が楽しめる無錫の魅力を具体的な観光スポットを通じてこれからお伝えしていきます！

1.霊山大仏

無錫市内から2時間のところに位置する霊山大仏は、全長88mの大仏とその周囲に広がる仏教系テーマパークを楽しむことのできる、斬新な観光スポットです。

まず入り口に入ると目に飛び込んでくるのは大きな池。ここでは1日に数回、「九龍灌浴」ショーが開催されています。音楽に合わせて噴水が飛び、開いた蓮の花の中から仏陀が登場するという生誕シーンを再現した神々しい演出となっているんですよ。

そして、観光客の一番の目当てである世界最大級の青銅の釈迦牟尼立像は間近で見ると迫力満点！内部をエレベーターで上部まで上がることができます。また、園内にある釈迦の掌や布袋様の像をぺたぺたと触る中国人観光客を見かけることも。郷に入っては郷に従え、ということでぜひ無錫観光の思い出を残すために列に混ざって触ってみましょう！

2.黿頭渚

「黿」とはスッポンを意味し、黿頭渚は太湖の北西に位置する半島がスッポンの頭の形に似ていることから名がつきました。

園内には約100種3万本の桜が植えられていて、一斉に開花する時期には桜の名所として国内外から観光客が押し寄せる無錫有数の観光名所です！長春橋から望む桜は日本から送られたものもあり、情緒に溢れていますよ。

太湖でのみ産出される太湖石は中国各地の庭園でも使われている有名な石であり、「黿頭渚」と刻まれた石の前で記念撮影をするのがこの黿頭渚観光のお決まりのひとつとなっています。

また、「無錫旅情」の歌詞に出てくる鹿頂山からの景色は見晴らしが良く、頂上の舒天閣からは無錫の町が見渡せるので行ってみましょう！

3.水滸城

ドラマ「水滸伝」の撮影のために建設されたスタジオを、一般にも開放したテーマパークである水滸城は、太湖の隣に位置していて無錫では有数の観光地です。州県区、京城区、梁山区の3つのエリアに分かれていますが、36ヘクタールと広大なので予めプランを組んで観光することをおすすめします！

敷地内は景観が統一されていて、どこを歩いても住居や商店など宋の時代の生活ぶりが忠実に再現されているので、無錫にいながら時を遡った感覚を受けるかもしれませんね。

入場口近くの壁に、ドラマや映画を撮影したことのある俳優、女優のサインが刻まれているのでこちらも要チェック！また隣接している三国城と併せて訪れるプランも。無錫観光の定番スポットの一つですよ。

4.三国城

無錫でも指折りの観光スポットである三国城は1994年にオープンし、三国志ファンにとって垂涎の場所として多くの観光客を集めています。入場してすぐの場所に展示してある鼎は三国志を象徴する三つ足の置物で、世界最大と認定されています。

呂布と関羽が戦う虎牢関の戦いを再現したショーは、手に汗握る白熱っぷり！馬に乗りながら決闘するシーンが再現されています。また、当時の武将の衣装を着て記念撮影をしたり、敷地内を闊歩できるサービスもあり、観光気分を極限まで高めてくれますよ。

太湖の遊覧クルーズで湖上からオープンセットを鑑賞したり、乗馬体験まで可能であったりと、1日では到底回りきれないほど広大な敷地なので、レンタルサイクルや電動カートなどのサービスが観光客向けに提供されています。気合を入れて少しでも多くの観光スポットを回りたい方は、利用することをおすすめします。無錫に来たら三国城訪問を忘れずにしておきましょう！

5.南禅寺

無錫で最も有名な観光スポットを尋ねて、真っ先に挙がる場所と言っても過言では無い南禅寺。高さ43mの妙光塔は無錫の伝統的なランドマークでもあります。

この塔は、すぐ付近を流れる運河の水害を治めるという祈りを込めて建てられたとも言われていますが、現在は門前から発着する遊覧船で運河を進むことが可能で、観光スポットとして親しまれています。さらに周りには寺院の雰囲気とマッチした建物が並び、雑貨屋を中心とした店舗はいつでもにぎわっています。

活気ある通りを歩くだけでも観光気分は高まることでしょう。夜間のライトアップは昼間とはまた違った幻想的な印象を見せてくれるので、二度訪れても楽しめる場所ですよ。

街の中心部に位置しているのでアクセスも良好。南禅寺は無錫観光のマストなスポットです！

6.錫恵公園

園内の錫山、恵山の頭文字を取って名付けられた錫恵公園は、無錫の街の西に位置している観光名所として名を馳せています。錫山はその名の通り、漢代まで錫の産出地であり、街の名称である無錫の由来となった山です。

錫恵公園の観光の目玉ともいえるスポットである恵山寺は、中国式庭園のひな型と言われるほど美しく、清の乾隆帝が訪れた際にしたためた「恵山寺」の書は一見の価値があります。また、乾隆帝が北京の頤和園を建てた際に参考にしたと言われるのが、寄暢園。背景の山々を借景に用いた庭園デザインは明の時代の傑作と誉れ高いんですよ。

風光明媚な無錫の観光地として、多くの人々を魅了している錫恵公園。行かずに帰ってしまうのは惜しいです！

7.蠡園

春秋時代の終わりに、越国の范蠡と「絶世の美女」と呼ばれた西施が、この地の湖で船に乗ったという逸話から名付けられた蠡園は、総面積が5,2ヘクタールと広大な公園です。

見どころエリアのひとつである四季亭区は、四季折々の花が咲き、春は梅、秋は金木犀など花の香りを堪能しながら豊かな観光ができるでしょう。季節を問わず、いつ無錫を訪れても満喫できるのはうれしいですね。

そして蠡園のハイライトとも言うべき約300mの回廊「千歩長廊」は、蘇軾や王陽明など著名な人物の石刻が展示してあり、歴史的な価値が大いにあります。ひとつひとつ模様が異なる瓦の窓も必見！

蠡園は無錫の街から鼈頭渚への途中に位置しているので、セットでの観光もおすすめします！

8.崇安寺

無錫の街の中心に位置していながら、静かな雰囲気を保っている崇安寺。無錫最古の寺院として知られていますが、現在は建築物が残るのみ。寺院としての機能は果たしていないものの、周囲に高層ビルが建つ中、歴史を物語る観光地として人気を集めています。

「江南四大特色街区」に名を連ねる崇安寺周辺は「小上海」という愛称が付いていて、無錫市民に人気の繁華街、生活歩行街という歩行者天国があります。大型ショッピングモールからローカルなお店まで何でもあるといった感じで、観光地とは違う日常生活の様子を垣間見ることができますよ。

ショッピングモールには大型遊具が設置されていて子どもも楽しめるエリアになっていたり、鯉に餌付けができるスポットは都会のオアシスとして好評です！

9.梵宮

霊山大仏の敷地に隣接している宮殿風建築の梵宮は、仏教文化を散りばめた建造物として有名な観光スポットです。左右対称に設計された外観は、五座の塔が乗っていたり、背後には曼荼羅の祭壇が設置されていたり趣向を凝らしたデザインになっています。

内部は、黄金に輝く装飾がきらびやかで、異世界に迷い込んだかのような錯覚に陥るかもしれません。廊庁エリアには、蓮の花から現れる無限の功徳、世界を意味する「華厳世界」と呼ばれる瑠璃を使用した巨大な作品が展示されています。

中央に控えるビルシャナ仏の表面は純金が使用され、ルビーやヒスイなどの希少宝石も作品に使われているという豪華な作り。また、1,500人収容の円形大型劇場は2009年の世界仏教フォーラムの開催場所としても知られています。

10.清名橋古運河景区

無錫の街の中心部に位置する清名橋古運河景区は、運河沿いに広がる歴史的な景観を残す街並みのことです。2014年に世界文化遺産として認められた京杭大運河の一区間で全長は約5.5km。

この周辺の街の発祥は遡ること10世紀ごろ。今なお残る、明や清の時代の古民家や道路が保ってきた景観を損なわないように、都市整備が行われています。運河を行く遊覧船から眺める景色も風情があるので、お時間があれば乗船してみることをおすすめします！

夜間営業のバーも多く、昼夜を問わず賑やかな通りなので観光の時間帯を選ばず訪問できます。情緒溢れる無錫自慢の景観を堪能してくださいね！

◎まとめ

いかがでしたか？無錫には魅力的なスポットが多く、旅のプランを練るのに時間がかかってしまいそうですね。またどの観光名所も広大な敷地かつ見どころがとっても多いので、タイムスケジュールもきっちりと立てた上で臨むことをおすすめします！

中国有数の観光地、上海から無錫へは新幹線で最短30分ほどと大都市からのアクセスが良いという利便性も観光する上で重要な要素ですよね。「東洋のヴェネツィア」と称される蘇州とは隣あった都市なので、無錫と上海を含めた江南地域をぐるっと周遊するプランも贅沢な旅となることでしょう！

太湖のほとりの歴史深い街、無錫のおすすめ観光スポット10ヶ所！