近代建築3大巨匠が手掛けたチェコの世界遺産!ブルノのツゲンドハット邸

画像出典:Vít Švajcr (CC BY-SA 4.0)

近代建築3大巨匠が手掛けたチェコの世界遺産!ブルノのツゲンドハット邸

チェコ共和国の南西部にあるブルノは、第二の都市としても知られ、モラヴィア地方の中心的な街。街には、スヴィタヴァ川とスヴラトゥカ川が流れ、自然豊かな美しい景観が見られます。

ブルノには、2001年にユネスコの世界遺産に登録されたツゲンドハット邸があり、建築好きにはたまらない建物。閑静な住宅街に建築されたモダンな建物は、チェコとスロヴァキアが分離した際の調印式が行われた場所としても知られています。チェコの現代史にも大きく関わった世界遺産、ブルノのツゲンドハット邸のご紹介をしますね。

目次

近代建築3大巨匠が手掛けたチェコの世界遺産!ブルノのツゲンドハット邸

ブルノのツゲンドハット邸とは?

出典: Petr1987 (CC BY-SA 4.0)

「ブルノのツゲンドハット邸」は、近代建築3大巨匠の一人と言われるミース・ファン・デル・ローエが、1929年から1930年にかけて手がけた個人邸。20世紀を代表するドイツの建築家として知られており、1928年にブルノの実業家フリッツ・ツゲンドハットが設計を依頼しました。

完成後、設計を依頼したツゲンドハットが、実際この邸宅に住むことができたのはわずか数年間のみ。ナチス・ドイツがチェコスロヴァキアに侵攻した為、ユダヤ系であるツゲンドハットはこの邸宅を去りました。その後、ツゲンドハット邸はドイツ軍に占領され、終戦後はロシアに荒らされましたが、1955年にようやくチェコスロヴァキアの国有になっています。

1992年にチェコとスロヴァキアが、武力なく分離した「ビロード離婚」。その際、調印式が行われたのが、ここツゲンドハット邸です。チェコの現代史にも大きく関わってきた世界遺産を訪れてください。

ブルノのツゲンドハット邸へのアクセス

出典: Dezidor (CC BY 3.0)

プラハからブルノまで鉄道を利用すると2時間半から3時間半程で到着します。バスの場合は、2時間半から3時間程で、ブルノまでは鉄道、バスともに本数も多く便利ですよ。

またブルノ中央駅から世界遺産のツゲンドハット邸は、徒歩で30分程度なので、トラムがおすすめ。トラム9番に乗り、およそ10分で到着するトマノヴァ(Tomanova)で下車し、そこから徒歩5分程です。

ブルノのツゲンドハット邸のおすすめポイント2

ツゲンドハット邸の外観

出典: Karelj (CC BY-SA 3.0)

ツゲンドハット邸は、ブルノの閑静な住宅街にありますが、周りの家とは全く異なる外観です。チェコの現代史にも深く関わってきたツゲンドハット邸ですが、中に入ってみると驚くでしょう。戦前につくられたとは思えないほどのモダンさで、天井までの一面がガラス張りという独特な作り。

当時のヨーロッパは窓が小さな家が多かったので、とても異様な建物だったのではないでしょうか。チェコではバロック様式などの装飾が美しい建築物が多いのですが、それに比べるととてもシンプル。そのシンプルさがとても美しい建築物です。

ツゲンドハット邸は高台にあるので、部屋からは庭とブルノの街並みが見渡せるという素晴らしい立地。建築好きな方には是非訪れてほしい世界遺産です。

ツゲンドハット邸の内装

出典: Simonma (CC BY-SA 3.0)

ツゲンドハット邸は、外観のみの見学は予約なしでも見られますが、邸内の見学は事前予約が必要です。定員数、ガイド時間などが決まっているので、ハイシーズンに行く際は早めの予約がおすすめ。

通りに面した2階に入口や寝室があり、庭に面した1階にはリビングや食堂、書斎があります。今でこそ全面ガラス張りは珍しくありませんが、当時は画期的。現代の住宅かと思うほどモダンなインテリアは必見です。

◎まとめ

世界遺産のブルノのツゲンドハット邸をご紹介しました。モダンな近代建築なだけでなく、チェコの現代史にも深く関わってきた世界遺産は貴重な名所。また、ブルノは見どころも多く観光も楽しい町なので、次の旅のプランに入れてみてはいかがでしょうか。

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