名称:Samarra Archaeological City
住所:Samarra, Iraq
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/ja/list/276
中東・イラク国内の観光スポットをご紹介します。
イラクには「豊かな過去を持つ国」と言う意味があります。メソポタミア文明に始まり、人類史初期の覇権を握った帝国がいくつも誕生していました。まさしく「豊かな歴史を持つ国」です。
現在は情勢が不安定で渡航が難しくなっていますが、人類史上でも希少な遺跡が観光地となっているなど、ロマンある魅力も持ち合わせています。
どんなスポットがあるのか、ぜひチェックしてみてください。
目次
【中東】イラクの観光スポットおすすめ5選!|貴重な遺跡も存在!?
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イラクの観光スポット①都市遺跡サーマッラー
イラクの最初の観光地は都市遺跡サーマッラー。チグリス川沿いに位置し、836~892年にアッバース朝の首都として栄えました。この遺跡はアッバース朝の都市遺跡のなかで唯一原形を保っているとされています。
遺跡の80%は未だに発掘されていない遺跡だそうです。
都市には当時世界最大だったモスクや宮殿などが建設されました。中でもモスクにあるらせん式のミナレット(尖塔)は、イラクで最も重要な遺跡の1つとされ、イラクの至宝と評されています。
サーマッラーには第10代・第11代イマームの霊廟があり、シーア派の聖地にもなっています。観光地としての復活を望みたいですね。
イラクの観光スポット②ハトラ遺跡
ハトラはイラク北部の砂漠地帯に残る歴史的な都市遺跡です。歴史的にも貴重な観光地でしたが、2015年3月イスラム過激派組織「イスラム国」に破壊されてしまいました。
ハトラは別名を「神の家」といい、紀元前1世紀頃パルティア人の軍事都市として建設されたもの。都市は二重の円形城壁と堀によって防御され、5つの正門がありました。
中央部には広場があり、8つのドームをもつ宮神殿が構築されていました。石製の神像、人物像、金製装身具類などが出土し、銘文はアラム語で刻まれていたそうです。
2000年前のハトラ遺跡は修復に時間と費用がかかるようで、国際社会の協力が求められています。観光地として復活することを願いたいものですね。
名称:Hatra
住所:Hatra Iraq
イラクの観光スポット③マルマタイ修道院
イラクの観光スポット、続いてご紹介するのは「マルマタイ修道院」です。こちらはイラク本土のやや北側、クルド人自治区とイラクの緩衝地帯に位置しています。
マルマタイ修道院は363年に建築された修道院です。修道院としては世界最古クラスであり、その希少性だけみてもイラクの歴史の豊かさを感じることができるでしょう。
なお治安状況は日々変化するので油断はできませんが、国境周辺は比較的安定している時期が多く、観光で訪れやすいエリアとなっています。
名称:Mar Mattai Monastery
イラクの観光スポット④エルビル城砦
次のイラクの観光スポットはエルビル城砦です。エルビルはイラク北部に位置する街で、クルド自治区の首都。ここは人類が住み続けている世界最古の都市の一つです。
イラク・エルビルの歴史は、紀元前5000~前3000年まで遡ることができます。メソポタミア文明の都市国家の一つで、城塞を中心に放射線状に発展。6000年以上にわたって層を重ねたテル(遺跡丘)の上に要塞化された住居があり、現在でも人が住み続けています。
内部には迷路状の街路や袋小路が広がっていて、とても興味深い観光地となっています。また博物館も開館し、観光客の来訪が期待されています。
名称:Erbil Citadel
住所:Erbil Kurdistan Region of Iraq
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/ja/list/1437
イラクの観光スポット⑤アッシュール遺跡
アッシュール(アッシュル)はイラクの首都バグダッドの北方、チグリス川の西岸に存在した古代アッシリア帝国の最初の首都。このイラクの遺跡はダム建設計画による水没が心配されています。
現在、ダム設計計画は中断されていますが、予断は許さない状況にあるそうです。
ここは交通の要所であると同時にアッシリアの宗教的な中心地でした。古代オリエントの貴重な遺跡ですが、ジッグラト(聖塔)や宮殿跡など、遺跡の大部分は土に埋もれたままとなっています。文献によれば38の神殿があったそうですが、発掘は進んでいません。
今後発掘が進み、観光客が訪れることができるようになると良いですね。
名称:Ashur
住所:Ashur Iraq
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/1130
イラクの観光スポット⑥マルゴルギス大聖堂
続いては「マルゴルギス大聖堂」をご紹介しましょう。
マルゴルギス大聖堂はイラク北部国境近く、クルド人自治区に位置する教会です。クルド人自治区でも歴史の古い村、アルコシュ村にあります。
石造りの教会であり、まさしく中東のイメージをしっかり反映させた建築物です。観光客が多く訪れる場所ではなく、イラク国内の観光スポットとしては穴場中の穴場なのもポイントとなっています。
名称:Mar Gorgis church
イラクの観光スポット⑦バビロン遺跡
バビロンはイラク・バグダードの南方約90kmの地点にユーフラテス川をまたいで広がる、メソポタミア地方の古代都市。 巨大城壁や空中庭園の伝説で知られ、世界7不思議の一つにも数えられています。
バビロン帝国は聖書の記述にはあったものの、一時は「存在しない」とさえ言われました。しかし1899年にドイツの考古学者に発見され研究が進み、最盛期には数百万の人口を抱える巨大都市だったことが分かっています。
また、記述や文学の発祥の地になったとも言われ、豊かな文化が花開きました。
遺跡の中心はイシュタル門と呼ばれる龍や牡牛をかたどった大門ですが、現在はベルリンのペルガモン博物館に展示されています。ですが、実際にイラクを訪れてその目で確かめてみて欲しい、観光スポットのひとつです。
名称:Babylon
住所:Babylon Iraq
◎イラクの観光スポットまとめ
イラクの観光スポットをご紹介しました。いずれも深い歴史を感じられるスポット揃いで、いつかは訪れたいスポットばかりです。
現在、イラクは不安定な情勢が続いていて観光客が訪れることは難しくなっています。観光で訪れる場合は、外務省の海外安全ホームページで現状を確認し、訪れる必要があります。紛争や情勢不安のイメージが消え、観光大国としての発展する未来を願いましょう。