漢王朝の遺産と雲龍山が生み出した街 徐州で悠久の歴史を体感しよう!

漢王朝の遺産と雲龍山が生み出した街 徐州で悠久の歴史を体感しよう!

「前漢・楚王陵」で有名な徐州はまさに漢王朝の歴史の宝庫。江蘇省の北端に位置し、山東省や河南省に近い街です。また、孔子とゆかりのある商丘も近いので徐州を経由して行くのも一つの方法です。2000年以上前の陵墓や出土品が徐州博物館には展示されているので、歴史好きにぴったりの観光地と言えるでしょう。やや内陸に位置するので、連雲港市から入るとアクセスしやすいです。さらに、主な観光スポットは雲龍山を中心に広がっているので、コンパクトに観光が楽しめます。それでは、徐州の観光スポットを紹介していきます!

目次

漢王朝の遺産と雲龍山が生み出した街 徐州で悠久の歴史を体感しよう!

目次を閉じる

1.前漢楚王陵(西漢楚王陵)

徐州・獅子山の「楚王陵」は南向きに建てられたお墓です。山中を60メートルほど行ったところにあり、全長は117メートル。総面積は851平方メートルで、5,100立方メートルにおよぶ石を採石して造られました。

道の両脇に建築物があり、メインの建物の中は大きく二つに分けられます。合計で12の墓があり、2,000を超える出土品の中には高官の印鑑も発掘されています墓はそれぞれが独立した形で埋葬され、西に300メートル離れたところにある漢の兵馬俑と似た方法が採られています。出土品の「文帝四銖半両銭」から、紀元前175年から紀元前118年のものと推測されるため、墓の所有者は、二代目もしくは三代目の楚王と考えられます。

徐州の獅子山は観光だけでなく、考古学的価値も高く、前漢の法律や制度が分かる貴重な資料も出土しています。発掘によって早い段階から中国で政治や経済、社会制度が整っていたことが推察されます。2100年の歴史ある徐州の観光スポットですので、一見の価値はあるでしょう。観光する前に予備知識を蓄えておくといいかもしれませんね!

2.雲龍湖

雲龍湖は江蘇省徐州市に位置する観光地。主な観光ポイントは、「石狗湖」で北宋の時代にはすでに存在していたとのことです。雲龍湖は、東に雲龍山、西に韓山と天斉山、南に泉山と珠山があり、三方を山々に囲まれています。残った北側には街が広がっています。

雲龍湖は5.8平方キロメートルの水面と5.6平方キロメートルの陸地から構成されています。湖中路を境に、東側の湖が、一周およそ8.1キロ、西側の湖が一周およそ7キロあり、全体では約12キロになります。雲龍湖は徐州でも優れた自然景観で、徐州のシンボルとも言える観光スポットの一つです。2016年8月には、国家5Aレベル(最高は5A)の景勝区となりました。

3.徐州博物館

出典: 猫猫的日记本 (CC BY-SA 3.0)

徐州博物館は、全国でも優れた人文社会科学の教育施設。江蘇省および徐州市における発掘や保存、展示、研究を行う歴史的遺産の総合博物館です。1959年4月に建設が始まり、1960年8月にオープンしました。

前身は、1951年に設立された「徐州市遺産管理委員会」と1956年設立の「江蘇・徐州漢画像石保管組合」でした。2009年5月に国家文物局が二級博物館に指定し、2014年4月に国家4Aレベル(最高は5A)の景勝地に選定。およそ2万平方メートルの建物の中に、6,500平方メートルの展示エリアがあり、観光する人を魅了しています。徐州博物館の豊富なコレクションは、徐州の歴史と文化遺産をテーマに、徐州はもちろん国家レベルでも高い芸術的水準を保っています。

主な展示物は、陶器、ヒスイ、金、銀、銅、鉄、絵画などで、特に新石器時代と明や清の時代の展示物が多く、観光客を楽しませています!また、漢王朝の遺産はきちんと整理され、いい状態で見学が可能です。徐州博物館では書画を除けば、古代遺跡や古墳からの出土品が多く発掘され、時代や来歴もはっきりとしています。古代遺跡に興味のある方は観光リストに入れておくといいでしょう。

4.徐州漢文化景区

「徐州漢文化景区」は、徐州市の雲龍区に位置する観光スポットです。東の三環路に始まり、南は隴海線に至ります。西側は京沪線(北京・上海間を結ぶ道路)に隣接し、北側には駱駝山がそびえます。歴史、庭園、観光をの三つを合わせた漢文化保護レジャー施設です。

徐州漢文化景区は1,400エーカーの面積をカバーし、中心部と外延部の2つから成ります。中心部は獅子山楚王陵、漢兵馬俑博物館、漢文化交流センター(ストーンアートギャラリーを展示)、劉氏宗祠、竹林寺、羊鬼山展亭(王後陵)、水中兵馬俑博物館など漢文化の髄が集結しています。

外延部は、漢文化プラザ、市民レジャー広場、棋茶園、考古学シミュレーション広場、牧草そりすべりなどの観光スポットがあります。「漢代三絶」で有名な遺跡(お墓)や漢兵馬俑に漢王朝の陶器などの展示があり、徐州でも最大規模の文化景区となっています。

徐州漢文化景区は漢王朝の歴史を再現し、漢王朝をテーマとしたものとしては中国最大テーマパークです。また、国家4Aレベル(最高は5A)の文化旅行景区です。

5.徐州浜湖公園

徐州浜湖公園は、全長4038メートル、幅140メートルの中国でも最大の湖の遊泳場です。徐州市委員会と市政府は、2001年9月1日に徐州浜湖公園を無料で開放することを決定。これ以後、人気が上昇し、最も多い日で一日の観光客が60,000人(徐州市観光局の統計)に達した日もありました。そのため、徐州市の重要な観光エリアとなっています。

徐州浜湖公園は、自然をテーマにした公園で「東園」と「西園」に分かれ、東園はアクティブがテーマで「レジャー」と「フィットネスエンターテイメント」を融合した施設です。緑豊かなエリアに人工の建物がよく調和し、それぞれの観光スポットはダイナミックかつ刺激的なアトラクションで、緑化面積は75%以上です。
西園は「静」をテーマに、ヨーロッパ風建築と中国式の庭園がうまく溶け合い、独特の雰囲気に観光客は包まれます。また、緑地面積は90%以上に達します!

6.亀山漢墓

「亀山漢墓」は、徐州・亀山景区のメイン観光スポット。徐州市鼓楼区に位置し、亀山の麓にあります。前漢の第6代楚王・襄王劉注(紀元前128年から紀元前116年に即位)の夫婦共同のお墓です。

墓は全長83メートル、幅33メートルあり、総面積は700平方メートルあります。山全体がくり抜かれた構造をしており、大小15の部屋と霊廟、メインホール、厩舎、厨房があります。一種の地下宮殿のようなお墓で、南北に平行して56メートルの坑道が造られています。切断された箇所の誤差は5ミリメートル以内で、1/10000の精度です!

亀山漢墓には多くの謎があり、「東洋のピラミッド」とも呼ばれています。徐州の神秘的な観光スポットなので、漢代に興味のある方は観光リストに入れておくといいかもしれませんね!

7.雲龍山

徐州市の城南に位置する雲龍山は、またの名を「石仏山」と言います。海抜142メートル、長さ3キロほどの観光スポットです。山には9つの岐路があり、くねくねとしています。その様子は龍のようで、北東が頭、南西が尾に例えられます。雲龍山は、「溢洪道」を境に北が雲竜区、南が泉山区です。徐州で一般的に雲龍山と言えば、北部の峰を指します。

雲龍山は自然の風景だけでなく、文化的観光スポットもあり、山には多くの文化財があります。例えば、北魏王朝時代の大きな石仏、唐・宋時代の摩崖石刻に宋の時代の放鹤亭、招鹤亭、飲鶴泉、張山人旧居。そして、明の興化禅寺や清の的大士岩や山西会館、船庁、御碑亭、碑廊といった文化財が挙げられます。

徐州の風光明媚な観光スポットなので、アウトドア派の方にぴったりです!

8.雲龍山ロープウェイ

雲龍山ロープウェイのある徐州・雲龍山は中国50名山の一つで、国家4Aレベル(最高は5A)の景勝地です。くねくねと起伏があり、古くから雲龍山と呼ばれていました。山にはマツやヒノキが茂り、歴史的建造物も点在しています。有名な「放鶴亭」は山頂にあり、観光客も訪れます。他にも招鹤亭や興化寺、大士岩、東坡石床などの名所旧跡が多くある徐州の観光スポットです。

雲龍山は徐州を代表する観光地で、南北朝時代にはすでにその名が知れ渡っていました。そのため歴史上、多くの文人がここを訪れ、その痕跡を残しています。観光の発展に伴い、山には「漢画像石館」や展望台、ロープウェイが設置され、観光客で賑わっています!

9.徐州漢画像石博物館

「徐州漢画像石博物館」は風光明媚な雲龍湖風景区に位置し、山水のある優雅な環境にあります。2万平方メートルの面積に8,000平方メートルの建築面積をカバーする観光スポットです。

博物館は北ホールと南ホールの2つに分かれています。徐州漢画像石博物館では、漢画像石をテーマに展示、研究、保存がされています。江蘇省の優れた博物館で国家4Aレベルの景勝地です。国家二級博物館にも指定され、江蘇省の科学発展施設のモデルにもなっています。南ホールの展示テーマは「大漢王朝-石の叙事詩」で、以下の6つに分かれています。

「神道天路」は漢王朝の墓前にあった神道彫刻や石像、大型動物の彫刻が展示されています。「祠堂敬祖」は、墓の地上部分のことで、漢代の寺院建築を復元し先祖の肖像画などを表現しています。また「天工神韵」は、浮き彫りの彫刻をフィーチャーし、彫刻ごとに異なる陰影や雰囲気など漢代の高い芸術水準を観光できます。「千秋地宮」は、2つのスタイルの石墓を復元し、漢代の地下建築芸術を展示。「漢石春秋」は、農業、紡績、交通、建築、祝宴、音楽、舞踊のコンテンツに分かれ、東王公や西王母、歴史物語、神話といったものを展示しています。そして「刻銘題記」は、碑文や石碑に書かれた文字の展示を行っています。

徐州だけでなく、江蘇省を代表する博物館なので、歴史に興味のある方は観光してみるといいでしょう。

10.彭祖園

「彭祖園」は徐州市の郊外に位置する観光スポット。「彭園」と省略されて呼ばれることもあります。西に雲龍山、東に烈士陵園、南には泉山風景区が広がります。

徐州の始祖である「彭祖」を記念して建てられた自然景観と文化的景観が一体となった施設です。動物園と植物園を組み合わせたような場所で観光客も多く訪れます。彭祖園の総面積は40ヘクタールに及び、建築面積は17,527平方メートルあります。水面積は17,000平方メートルで、園内には彭祖像や彭祖祠、大彭閣、大彭氏国青石牌坊、福寿広場、彭祖祭祀広場、寿彭石園などの観光スポットがあります。

他にも桃園や景武湖、遊園地、山林区といった観光地のある国家4Aレベルの旅行景区です。大彭閣は寿山の頂上にある高さ18メートルの歴史的建造物で、450平方メートルの建築面積があります。二層構造の櫓に瑠璃瓦が敷かれ、金色に輝いています。楼閣に登れば眼下に見渡せないものはないと言われる光景を味わうことができます。彭祖園のシンボルとも言える建物なので、ぜひとも訪れておきたい観光スポットです!徐州観光でやすらぎを求めるなら、彭祖園に行ってみるといいかもしれませんね。

◎まとめ

雲龍山を中心に観光スポットが広がる徐州の街は、江蘇省でも最北に位置する街です。縦長の形をした江蘇省は南側は上海市に接し、北側は山東省や河南省に接しています。漢王朝の遺産や風光明媚な観光スポットの多い徐州ですので、中国らしい景観を楽しむことができるでしょう。発掘の続いている陵墓などもあるので、歴史に興味のある方は徐州博物館も訪れておくといいかもしれませんね。また、雲龍山は標高が低く、ロープウェイもあるので家族連れにもオススメです!

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

徐州でおすすめの記事

    徐州の記事はまだありません。

徐州のアクセスランキング