【世界遺産】ピサのドゥオモ広場とは?|大理石と芝生の絶景!

【世界遺産】ピサのドゥオモ広場とは?|大理石と芝生の絶景!

イタリアには2018年1月現在、53もの世界遺産があり、その保有数は世界1位を誇ります。その中のひとつ、「ピサのドゥオモ広場」は1987年に世界遺産に登録されました。

「ピサの斜塔」で有名なピサは海運国家として発展した都市で、フィレンツェの東約70kmに位置しています。ピサのドゥオモ広場として世界遺産に登録されたのは、白い大理石で建築されたドゥオモ(大聖堂)、斜塔で知られる鐘楼、洗礼堂、納骨堂が緑の芝生に立ち並ぶ調和のとれた広場全体で、その美しさから「奇跡の広場」とも呼ばれています。

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【世界遺産】ピサのドゥオモ広場とは?|大理石と芝生の絶景!

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ピサのドゥオモ広場とは?

出典: hiro / PIXTA(ピクスタ)

トスカーナ州ピサ県の県都であるピサは、紀元前より交通の要衝として、ベネチア、ジェノバ、アマルフィと肩を並べる海運都市国家として栄えた都市です。東方貿易で得た莫大な富をもとにこのドゥオモなどを築き、その繁栄ぶりを世に示しました。

のちにピサはジェノバとの戦いに敗れ衰退してしましたが、当時の繁栄の象徴だった建物が「傾いていた」おかげで、今では世界中から観光客が押し寄せる世界遺産の都市になっています。ここでは世界遺産ピサのドゥオモ広場にあるドゥオモ(大聖堂)、鐘楼(斜塔)、洗礼堂の3か所をご紹介しましょう。

ピサのドゥオモ広場へのアクセス

出典: en.wikipedia.org

フィレンツェ中央駅からピサ、または、リヴォルノ(LIVORNO)方面行きの普通電車か快速電車に乗ると約1時間でピサ中央駅に到着します。

ピサ中央駅からピサのドゥオモ広場へは、バスで約10分、徒歩なら約30分ほど。バス停はセントラル駅前のホテルの前にあり、表示がわかりやすいので安心ですよ。

ピサのドゥオモ広場おすすめスポット①:ピサの斜塔(鐘楼)

ピサのドゥオモ広場

「ピサの斜塔」として有名なこの傾いた塔は、ドゥオモの鐘楼として1173年に着工しました。しかし、三層目まで工事が進んだ時点で南に傾き始め、いったん工事は中断。地盤が弱く、塔の重みで傾き始めたといわれています。

100年ほどして工事は再開されましたが、傾斜は増すばかり。上層階の中心をずらしながら工事を続け、14世紀半ばにようやく当初の計画の半分の高さである約55mの鐘楼が完成しました。まさに着工間もなくから傾きはじめ、傾いたまま完成した鐘楼ということになります。

1990年からは公開を中止して、10年にも及ぶ大規模な改修工事を実施。5.5度だった傾斜は3.99度に落ち着いて、2001年から再び公開されています。

出典: 貝 / PIXTA(ピクスタ)

ピサを訪れた際には、ぜひ鐘楼の上に登って3.99度の傾斜を体感してみましょう。きっと想像しているよりも傾きを感じますよ!

ピサのドゥオモ広場おすすめスポット②:ドゥオモ(大聖堂)

ピサのドゥオモ広場

こちらの世界遺産のメインであるドゥオモ(大聖堂)は、ファサードが壮大なロマネスク様式の傑作。建設期間は2期に分かれており、1063年の着工から完成まで200年を超えました。長きにわたった建設には多くの芸術家や建築家が関わったため、建築様式や装飾が混ざり合っているのが特徴です。

パレルモ沖海戦でイスラム軍を破った戦勝記念に建てはじめたドゥオモには、戦利品として持ち帰った円柱や大理石も使用されているため、東方文化の影響を見ることもできます。

出典: ja.wikipedia.org

中央付近には、ピサ出身の科学者ガリレオ・ガリレイが「振り子の法則」を発見したと伝わるブロンズ製の大きなランプが吊り下がっています。真偽は定かではありませんが、そう思って観光した方が興味深くて楽しめますね。

ピサのドゥオモ広場おすすめスポット③:洗礼堂

大聖堂の西側にある大理石の円柱の建物は「洗礼堂」。直径約35m、高さは約55mあります。1152年の着工から完成まで約200年かかりました。下層部分はアーチのあるロマネスク様式で、上層部はゴシック様式になっています。

内部中央に洗礼盤、奥にはニコラ・ピサーノによる説教壇があります。この洗礼堂は音響が良いことでも知られていて、30分おきに係員がデモンストレーションをしてくれるのでぜひ体感してみてくださいね。

出典: it.wikipedia.org

注意事項

出典: 貝 / PIXTA(ピクスタ)

ピサの斜塔へ登りたくても観光客が多いと希望の時間に入場できないことがあるため、日程が決まればオンラインで予約しておくか、朝早めなどすいている時間がおすすめです。斜塔の見学は40人のグループで約30分ごとに実施していて、空きがあるかどうかはチケット売り場の電光表示板に表示されています。なお、8歳以下の子供は入場できません。

斜塔内はカメラ・ビデオ以外の持ち込みは禁止。荷物はチケット売り場の隣にある手荷物一時預かり所に預けて、入り口で集合します。大理石でできた階段は297段あり、滑りやすい上、相当すり減っているので足元に注意して上がりましょう。

◎まとめ

ピサの斜塔を一度は自分の目で見てみたい、と世界中から多くの観光客がピサに訪れます。そして世界遺産「ピサのドゥオモ広場」に行くと、わかっていたつもりでも、斜塔の傾き具合に誰もが驚きを隠せません。斜塔を支えるように見えるトリック写真を撮影している観光客の姿を多数見かけますが、これはやはりお決まり!決して蹴り倒すことなどせず、優しく支えたり、自分だけの斜塔との記念写真を撮ってみましょう。

もし予約していなくても、空きがあればぜひ斜塔に登ってくださいね。ほとんどの日本人観光客はフィレンツェからの半日観光で訪れますが、ドゥオモ広場だけで帰らず、ピサの街も散策してくだみてさい。落ち着いた街並みの中、美しいアルノ川が見えるバールでカプチーノを飲みながら休憩するのもいいですよ。

ここではご紹介できませんでしたが、広場内には13世紀に建設されたカンポサント(納骨堂)もあります。14世紀に描かれたフレスコ画は第二次世界大戦で壊滅的な被害を受けましたが、長期間に渡った修復を終えて復活しています。ぜひこちらも合わせて見学してくださいね。

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