名称:烟水亭(Yan Shui Ting)
住所:中華人民共和国 江西省 九江市 潯陽区 潯陽路1号
中国江西省の北端に位置する九江は、河や湖に囲まれた自然豊かな都市です。地名にも「江(かわ)」とある通り水路での交易が盛んで、長江をはじめとする水辺に観光スポットが点在しています。
昼には水辺を散歩しながら観光地を巡り、夜にはライトアップされた景色を眺めながら美味しいグルメを堪能するのがおすすめ!
今回は、そんな九江でぜひ訪れていただきたい観光スポット8ヶ所を厳選してご紹介いたします。
1.煙水亭
「煙水亭」は甘棠湖にせり出すように建てられている建物で、呉の武将である「周瑜」が指揮を行った場所として有名な観光スポットです。三国志が好きな方なら一度は聞いたことがあるかもしれませんね。
建物そのものは詩人の「白居易」により建てられ、彼の詩の一句から別名「浸月亭」とも呼ばれています。
残念ながら建設当初の建物はすでに壊されてしまいましたが、現在は再建された新しいものを見ることができます。もちろん内部も必見!九江の歴史や三国志に関する資料、周瑜の像、民族衣装などが展示されており、三国志好きにはたまらないスポットとなっています。
2.能仁寺
6世紀に創建された「能仁寺」は、九江市内最大の古代建築物として知られています。元々あった寺院は戦火に見舞われ消失してしまったため、現在残っている建物のほとんどは19世紀に再建されたものだそうです。
一番の見どころは「大雄宝殿」という本堂。仁王像や弥勒像などの様々な仏像が展示されており迫力満点ですよ。
ここでは寺院だけではなく、亀や鯉が生息している池や四季折々の草花など、自然と触れ合うこともできます。自然と歴史的建造物の両方を堪能できるなんて欲張りですよね。
ちなみに、能仁寺は現在も九江市の僧侶が日々修行に励んでいますので、観光の際はあまりはしゃぎ過ぎないようにご注意下さい。
名称:能仁寺(Neng Ren Si)
住所:中華人民共和国 江西省 九江市 塔嶺南路
3.天花宮
「天花宮」は子宝や安産祈願で有名な観光スポットで、別名「娘娘廟」とも呼ばれています。甘棠湖にせり出した場所に位置しており、周辺には甘棠公園や南湖といった九江を代表する観光名所が凝縮されています。向こう側には煙水亭もありますので、湖越しの煙水亭を見ることもできますよ!
天花宮の中に入ると線香売り場があるので、線香を購入し、「天花宮」と書かれたところに線香を立てましょう。そして子宝・安産祈願をしてみてください。
たくさんの線香が立てられた天花宮は独特の香りがして、いつもとは違った雰囲気を味わえます。
夜になるとライトアップされ、より一層幻想的な雰囲気に包まれる天花宮。もちろん湖越しの煙水亭も忘れてはいけませんね。昼はお参り、夜はライトアップと一日に何度訪れても楽しめる観光スポットです。
名称:天花宮
住所:中華人民共和国 江西省 九江市 潯陽区 甘棠湖堤
4.潯陽楼
中国の歴史小説が好きな方は「潯陽楼」の名前を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
そうです。これは『水滸伝』にも登場する、宋江が訪れた酒場として有名な観光スポットです。
現在ある建物は1986年に再建されたものですが、すでに酒場としては利用されておらず、『水滸伝』に登場する人物に関する資料がたくさん展示されています。建物の2階部分には宋江が書いたとされる詩や書画、最上階の4階には茶室がなどもありますよ。
最上階からは九江の街並みや長江を一望することもできますので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
名称:潯陽楼(Xun Yang Lou)
住所:中華人民共和国 江西省 九江市 潯陽区 濱江路908号
5.鎖江楼塔
潯陽楼から長江沿いに数分歩いたところにある九江の観光スポット「鎖江楼塔」。鎖江楼塔の敷地内には、鎖江楼と文峰塔という二つの建物があります。
長江の氾濫などの水害防止祈願として最初に鎖江楼が建てられ、その後文峰塔が建造されました。
文峰塔の内部にはらせん階段があり、塔内を登ることもできます。実はこの文峰塔、日本軍による3か所の砲撃によって長江の方向に倒れ、ピサの斜塔のように傾いてしまったのだとか。現在は大規模な補修工事が行われて元通りになっていますので、安心して登ってくださいね。
下から見上げて塔の写真を撮るも良し、塔の上から九江市を見下ろしても良し。
あなたのベストショットを見つけてみてはいかがでしょうか?
名称:鎖江楼塔(Suo Jiang Lou Ta)
住所:中華人民共和国 江西省 九江市 潯陽区 濱江路
6.琵琶亭
九江にはたくさんの「宋江ゆかりの地」がありますが、「琵琶亭」もその一つとして有名です。九江に罪人として流された宋江が戴宗と酒を交わしたとされる場所で、内部には果樹園や池などがあり、景色を楽しみながら『水滸伝』に思いを馳せることができます。
そもそも琵琶亭は、中国の詩人である白居易が長江の河畔で『琵琶行』を詠み、後世の人がこれを記念して建てたのが始まりだとされています。敷地内には白居易の像や詠んだ詩が彫られた石碑など、見どころがいっぱい!すぐ近くには潯陽楼や鎖江楼塔があるので、長江沿いを散策しながら併せて訪れると効率よく観光できますよ。
名称:琵琶亭(Pi Pa Ting)
住所:中華人民共和国 江西省 九江市 潯陽区
7.廬山
世界遺産にも登録されている中国の名山「廬山」は、九江の南側に位置します。約300平方Kmを誇る広大な風景区内には数多くの観光ポイントがあり、一日では回り切れないほど。今回はその中でも特におすすめのスポットをご紹介しましょう。
約155mの高さから流れ落ちる「三畳泉曝布」や1000種類以上の植物が展示されている「植物園」、蒋介石や毛沢東などが過ごしたイギリス風建築の別荘「美廬別荘」はぜひ訪れておきたい名所です。水面に映える景色が美しい「芦林湖」や雲の中に佇む「天池寺」も見逃せませんね。
廬山風景区内にはホテルや飲食店、郵便局、病院などもありますので、泊りがけでじっくりと時間をかけながら観光することをおすすめします。
名称:廬山(Lushan)
住所:中華人民共和国 江西省 九江市 廬山風景区
公式・関連サイトURL:http://www.china-lushan.com/japan/
8.西林寺と東林寺
廬山風景区内に4世紀頃建立された歴史ある「西林寺」。この西林寺は、高僧・慧遠(えおん)が修行したとされている九江市でも有名な寺院です。
西林寺と対をなす観光スポットとして西林寺から約1kmの距離に、慧遠が建てた「東林寺」があります。慧遠はこの東林寺で30年間山を出ることなく、住職を務めあげたのだとか。
この時に浄土教の基礎が作り上げられたのです。
その後日本にも伝えられ、浄土宗に影響を与えたとされている浄土教。廬山風景区の中心地からは少し離れていますが、日本の浄土宗ともゆかりのあるスポットですので、ぜひ廬山風景区と併せて訪れてみて下さいね。
名称:西林寺/东林寺(Dong Lin)
住所:中華人民共和国 江西省 九江市 廬山区 廬山西麓332900
公式・関連サイトURL:http://www.donglin.org/
◎まとめ
九江の観光スポット、お楽しみいただけましたか?やはり大自然を満喫する観光プランがおすすめですが、あまり時間がない方は市の中心街だけでも充分楽しめるのでご安心くださいね。
歴史も良いけど買い物もしたいという場合は、今回ご紹介した煙水亭がある潯陽路周辺を散策してみると良いですよ。九江市民もよく訪れるショッピングストリートなので、きっと良い買い物ができるでしょう。
九江随一の景勝地・廬山風景区は、ぜひじっくりと時間をかけて観光してみて下さい!