名称:ドロットニングホルムの王領地
住所:Drottningholm
公式・関連サイトURL:http://www.kungahuset.se/royalcourt/royalpalaces/drottningholmpalace/otherlanguages/drhinjapanese.4.396160511584257f2180005236.html
スウェーデンにある世界遺産の中でも、ストックホルム郊外にあるドロットニングホルム宮殿は観光客に人気の世界遺産。宮殿と宮廷劇場、中国離宮および大庭園を含めたドロットニングホルム宮殿地域が、ドロットニングホルムの王領地として、1991年に世界遺産に登録されました。
1982年にストックホルム市内の王宮から国王一家が移り住んでいるので、見学できるのは一部のみですが、北欧のヴェルサイユ宮殿と言われるのも納得の美しい宮殿です。見どころ満載のドロットニングホルムの王領地をご紹介します。
目次
スウェーデンが誇る世界遺産!ドロットニングホルムの王領地に行こう!
ドロットニングホルムの王領地とは?
16世紀から王族の館と庭があった場所に、17世紀に若くして未亡人になったウェーデン王カール11世の母后ヘトヴィヒ・エレオノーラの命によって建設された優美な宮殿です。完成までは90年もの歳月がかかり、現在の3階建て220室の宮殿になりました。増改築が繰り返されているので、当時の物が残っているのは、カール11世のギャラリーと呼ばれる部屋のみ。ドロットニングホルムとは、スウェーデン語で「王妃の小鳥」という意味で、その名の通り歴代の王妃の好みによって幾度も装飾や調度品などが替えられてきました。
1744年にプロイセンの王女、ロビーサ・ウーリカがアドルフ・フレドリック皇太子と結婚された時の祝いとして宮殿を世襲されました。この時代に宮廷劇場も建造され、ドロットニングホルム宮殿の黄金時代です。1777年に国がドロットニングホルム宮殿を購入した事により、グスタブ3世が譲渡され宮殿に居住しました。グスタブ3世時代にバロック宮殿とフランス庭園をとりまいているイギリス庭園が造園されています。では、世界遺産の三つの見所をご紹介していきましょう。
ドロットニングホルムの王領地へのアクセス
お勧めは観光フェリーでの上陸です。4月中旬から10月まで運行しており、ドロットニングホルムの王領地のあるローブ島まで、市庁舎とストックホルム中央駅の間にあるフェリー乗り場から行けますよ。こじんまりした船ですが、カフェもあるのでお茶を飲みながらのんびり約50分間のクルーズを楽しめます。
また地下鉄とバスの組み合わせだと最短で、地下鉄「ブロンマプラン」で下車して路線バスで10分程。ドロットニングホルムの停留所には複数の路線が通りますので、運転手さんに確認してくださいね。
ドロットニングホルムの王領地おすすめスポット3
宮殿
出典: Nonnanat Yooyuen/shutterstock
国王の居住場所以外でもある宮殿の北側半分は、見学することができます。フランス国王ルイ15世の肖像画のある緑の間や、ギャラリーなど多くの美術作品が惜しみなく公開。
またロビーサ・ウーリカ王妃の好みでフランス風ロココ様式の装飾や調度品が置かれ、小さなホールや宮殿にしては珍しい図書館などがあります。宮殿の内部は派手さはなく、目を見張るような物は少ないのですが上品な雰囲気。宮殿内を見学し終わったら、バロック式やロココ式、英国式の美しい庭園を歩いてみてはいかがでしょうか。建設当初から、庭と宮殿の一体化を目指していたのが良くわかります。
中国離宮
庭園の一角に、1753年アドルフ・フレドリック王がロビーサ・ウーリカ王妃の誕生祝いに贈った中国離宮があります。当時ヨーロッパでは中国風装飾様式に強い憧れがあり、王妃はとても喜びました。後に木造建築から石造りに建て替えられ、ヨーロッパのロココ調の室内装飾に中国風の装飾を取り入れた建物として知られています。
中でも中国漆で装飾された黄色の間は有名。中国離宮は5月から9月のみオープンしており、内部はガイドの説明があるので、おすすめです。当時中国離宮のキッチンだった場所がカフェになっていて、美味しいケーキとお茶を楽しめます。売店もここにあるので休憩にどうぞ。
宮廷劇場
1754年に建設された宮廷劇場は、1762年ロビーサ・ウリーカ王妃記念日の公演中に火災が起こり消失してしまいました。その後再建築されたのが、1766年で以来一切改築されていません。
1920年には電気が引かれ、1922年にはリニューアルして再開。モーツァルトやヘンデル、ハイドンなど18世紀の有名なオペラのレパートリーのほか、同時代のフランス・イタリアのオペラやバレエなども数多く公演されています。18世紀当時のままの舞台装置が使用できる劇場としても有名。特に夏の間は上演が多く行われているので、宮廷劇場のサイトでチェックしてみてください。世界遺産の劇場での舞台鑑賞は素晴らしい思い出になりますよ。
◎まとめ
ドロットニングホルムの王領地をご紹介しましたが、いかがでしたか。宮殿を見学した人からは、華美すぎずに品があって良かったとか、落ち着いた雰囲気だったという声を良く聞きます。スウェーデン王室は国民に人気があり、宮殿内の売店では、ブロマイドのような王室絵葉書が人気。東京ドーム約19個分という広大な庭園も合わせてのんびりと世界遺産見学を楽しんで下さいね。