名称:雲崗石窟
住所:雲岡鎮東街1号
公式・関連サイトURL:http://www.cnta-osaka.jp/heritage/yungang-grottoes
大同は山西省の北部にあり、河北省や内モンゴルと接する小さな都市です。しかし大同は、戦国時代の趙の武霊王が街を造って以来、約2300年の歴史があり、また郊外には世界遺産である雲崗石窟もあるため、毎年国内外から多くの観光客を引きつけています。
モンゴルの遊牧経済と、漢の農耕経済の間に位置しているので、両方の文明の影響を受けているのが大同の特徴です。今回は、そんな大同のおすすめ観光スポットを6つご紹介します。
1.雲崗石窟
雲崗石窟は、大同観光の最重要スポットです!武周山の断崖に築かれた東西1kmにも渡る壮大な石窟は、ユネスコの世界遺産にも登録されています。雲崗石窟の開削は460年から始まり、494年の頃には既に大部分が完成していました。その後も造営が続けられ、遼金時代に最大規模になったと言われています。
仏像の彫られた石窟は、第1窟、第2窟…と全てナンバリングされていて、一つ一つに英語と中国語で解説文が付けられていますので、観光客にとってもわかりやすくていいですね。特に見るべきなのは、高さ17mを誇る仏像が鎮座している第5窟と、雲崗石窟のシンボルとなっている第20窟。しかし、第5窟の方は内部撮影禁止なのでご注意ください。ここでカメラを構えた観光客は、警備員に赤いレーザー光線を当てられますよ。一方、第20窟はほとんど屋外になっていて、写真も撮り放題です。
雲崗石窟へは、大同市内から1、3路のバスに乗り、「雲崗」で降りてくださいね。
2.懸空寺
懸空寺は、仏教、道教と儒教の三つを一体化した珍しい寺院で、その名の通り、「空に懸かる寺」です。なんと、切り立った山の中腹の岩壁に、張り出すように建っているんですよ!その姿は、あの有名な唐代の詩人、李白に「壮観」の二文字を書かしめたほどだとか。
懸空寺は、たくさんの仏像が祀られた建物が、木製の桟道でつながっているという独特の構造をしています。その桟道はとても狭く、下を支える柱もとても細いのに、每日大勢の観光客がそこを行き来してもびくともしないのですから驚きです。
観光客にとっての一番の見所は「三教殿」で、仏教の釈迦、道教の老子、儒教の孔子の塑像が一堂に並んでいます。めったに見られない珍しい光景ですよね!
懸空寺への行き方は2つあります。1つは大同市内から渾源行きのバスに乗って、終点で下車。その後はタクシーをチャーターする方法です。そして、もう1つが大同バスターミナルから「懸空寺」行きのバスに乗る方法。後者の方が楽ですが、「懸空寺」から戻るバスはないので要注意です。
名称:懸空寺
住所:浑源県金龍峡内
公式・関連サイトURL:http://www.cnta-osaka.jp/spot/building/hanging_temple
3.華厳寺
華厳寺は、遼金代における華厳宗の重要寺院で、大同市内のメジャーな観光スポットの一つです。元代に一度焼失してしまいましたが、明代に再建されました。
華厳寺は上華厳寺、下華厳寺の二つの建物に分かれており、現在はどちらも観光客に開放されています。上華厳寺の大雄宝殿は、中国でも有数の大規模な伽藍の一つ。殿内では明代の仏像や、清代の壁画などが見られます。下華厳寺の主殿である薄伽教蔵殿には、遼代の塑像が31体も安置されていますが、特におすすめなのが脇侍菩薩像です。とても美しく穏やかな面立ちで、「東洋のビーナス」とも呼ばれているんですよ!
また、併設されている大同博物館もぜひ訪れてほしい観光スポットです。春秋戦国時代の武具や動植物の化石などが展示されており、見ごたえがありますよ。
名称:華厳寺
住所:大同市大同古城下寺坡街14号
4.九龍壁
大同の九龍壁は、北京の故宮にある九龍壁、北京北海公園にある九龍壁と共に、「中国三大九龍壁」と呼ばれています。なんと大同の九龍壁が、中国で現在する九龍壁の中で、最大にして最古のものなんですよ!大同観光の際には決して外せない観光スポットですね。
この九龍壁は1392年、明の太祖、朱元璋の第13子の邸宅前の壁として建てられました。残念ながら邸宅自体は焼失してしまいましたが、この九龍壁だけはほぼ完全な状態で残ったんです。
黄、緑、朱、紫、藍の5色の瑠璃瓦で装飾された壁はとても美しく、見ごたえがあります。北京の九龍壁の龍は、足の爪が5本なのに対して、この大同九龍壁の龍の爪は4本になっています。観光で訪れた際には、ぜひチェックしてみてください!
九龍壁へは27路バスに乗って「九龍壁」で下車してくださいね。
名称:九龍壁
住所:和陽街18号
5.大同城壁
大同城壁は、元々は北魏時代に建てられた城壁の遺構で、現存する城壁は明代の遺構に大規模な修復工事を加えたものです。大同市内の主な観光スポットはほとんどこの城壁に囲まれた中に位置していますので、大同を訪れて大同城壁を目にしない観光客はいないでしょう。
大同城壁は、高さ約12m、周囲の長さが約6.5kmで、城内の面積は2.63㎢あります。城壁の上には大砲や楼閣などがあり、観光客も自由に登ることができます。
城壁を巡る時は、ゆっくりと歩くのも楽しいんですが、一番のおすすめは、レンタサイクル!城壁の上にレンタサイクル屋があり、二人乗りの自転車が安く貸し出されていますので、ぜひ自転車に乗って城壁を一周してみてください。城壁の中にも外にも、絶景が広がっているのが見えますよ!
名称:大同城壁
住所:大同古城
6.大同鼓楼
大同鼓楼は3層からなる木造建築で、大同の市街地の中心に位置しています。もとは明代に建てられて、清代に修復されました。古代には、実際にここで時の鐘を鳴らしていたと考えられます。
建物の入口で料金を払って中に入るとまず、人の身長よりも高い大きな太鼓が目に入ります。現在は飾ってあるだけで叩くことはできませんが、写真は撮り放題です。そこから階段で楼閣の一番上まで登ることができるのですが、この階段が梯子のように急で危ないので、昇り降りの時には注意してくださいね。階段を登りきると、そこには絶景が広がっています!鼓楼を中心に、大同市のメインストリートが四方にまっすぐ伸びていて、それほど高層建築でないにもかかわらず、壮大な眺めなんです。
あまり観光名所としては有名ではないので、中に入らずに横を通るだけの人も多いのですが、大同観光の際にはぜひ一度訪れてみてくださいね。
名称:鼓楼
住所:大同市大南街南段十字口中心
◎まとめ
雲崗石窟をはじめとしたバラエティー豊かな大同の観光スポットをご紹介しました!
大同へは、北京や上海から飛行機でアクセスするのが便利です。または、北京か太原から長距離バスを使って移動するのもいいですね。
大同の繁華街は、修復が進む大同古城の城壁内にあります。城壁内は、古い中国風の町並みを再現したものになっていて、ロマンがいっぱい!城内には手頃なホテルもたくさんあるので、ぜひここを観光の拠点にしてみてください。