アドリア海に臨むザダルの観光名所10選!欧州で行きたい1位に輝いた街!

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アドリア海に臨むザダルの観光名所10選!欧州で行きたい1位に輝いた街!

ザダルは、アドリア海に面したクロアチアのダルマチア地域にある港町。2016年の「European Best Destinations (ヨーロッパのベスト観光先)」で、なんと1位に選ばれたんですよ!ちなみに2位はギリシャのアテネ、3位はブルガリアのプロブディフでした。1991年のクロアチア独立戦争で大きな打撃を受けましたが、その後の復興は目覚ましく、今では東ヨーロッパ観光の主要エリアとして人気を集めています。ここでは、そんなザダルの見逃せない観光スポットをご紹介しましょう。

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アドリア海に臨むザダルの観光名所10選!欧州で行きたい1位に輝いた街!

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1. ザダルの平和の象徴!「海のオルガン」と「太陽への挨拶」

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岬の街ザダル先端の遊歩道パセオ・マリティモには、観光名所の「海のオルガン」と「太陽への挨拶」があります。海のオルガンは、海岸の階段の下方に70mに渡って35のパイプを配置したもの。波が階段の岸壁に当たると空気がパイプに流れ、さまざまな音色を奏でるようになっています。

海のオルガンの隣には太陽への挨拶があり、地面にはめ込まれた太陽電池のパネルが、夜になると色とりどりに輝きます。この2つは、ザダルの建築家ニコラ・バシッチが平和を願って作ったもの。それ以前のザダルの海岸は、戦争による被害で観光とは程遠い殺風景な場所になっていました。今では憩いの場としてかつてないほどに復興し、たくさんの観光客が集まります。

この海岸線からは、映画監督のヒッチコックが「世界で一番美しい」とまで語った夕日を見ることができますよ!

2. ザダルの旧関所「ランド・ゲート」

ザダル旧市街の付け根は、フォサと呼ばれる入り江の港によってくびれていて、ここにザダルを守る城門ランド・ゲートがあります。1543年に建てられたもので、当時ザダルの街に入るためには、必ずこの門を通らなければなりませんでした。

ルネッサンス様式のランド・ゲートは真ん中にアーチがあり、その左右に入り口が作られています。アーチの上方には、ザダル市の紋章である馬に乗った聖人と、ベネチア共和国の紋章であるライオンの絵が彫り込まれています。

門の後背にあるのは、16世紀に作られた要塞。門を抜けると観光客で賑わう遊歩道パセオ・マリティモにつながり、そこをずっと歩いていくと、教会が見えてきます。そこを右に曲がってザダルの旧市内を観光してもいいですが、遊歩道をそのままずっと歩いて散策するのもおすすめですよ。

3. 自然がいっぱいの「パクレニツァ国立公園」

パクレニツァ国立公園は、ザダルから車で1時間半ぐらいの所にある観光スポットです。この国立公園は、クロアチアで最も規模の大きいヴェレビト山脈が含まれているのが特徴。その険しい渓谷を境に、大パクレニツァと小パクレニツァの2つのエリアに分けられています。

パクレニツァ国立公園の大部分は石灰岩のカルスト地形であるため、鍾乳洞などができやすく、美しい洞窟が点在しています。また、気象の変化も激しいことからさまざまな植物が生育していて、豊かな自然の観光を楽しむことができます。高速道路を利用すればザダルからさほど遠くないので、ツアーなどでの日帰り観光も可能ですよ。

4. ローマ帝国の時代を伝える遺跡「フォーラム」

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ザダル旧市街には、ローマ帝国にちなむ歴史観光スポット「フォーラム」があります。ここは、ザダルがローマ帝国の植民地だった時代の、統治の中心となっていたところです。

現在残っている2つの支柱のうち、1つは「辱めの柱(Pillar of shame)」と呼ばれ、ローマ帝国の法律にそぐわない人物を縛って見せしめにしたそうです。フォーラムの歩道は2000年前に作られたもので、当時の状態のまま保存されています。

また敷地内には、やはり石造の美しい聖ドナト教会があります。ザダルの枢機卿であった聖ドナトにちなんでつけられたものですが、現在の建物は17世紀に再建されました。教会としてはユニークな、全体的に円いてビザンティン様式が目を引きます。聖ドナト教会に向かって右側には鐘楼があり、そこに登るとザダルの市街地の様子が見渡せますよ。

5. ザダルの「聖アナスタシア大聖堂」

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ザダル旧市街の中心部にある聖アナスタシア大聖堂は、12~13世紀にかけて建造されたローマ・カトリックの教会です。イタリアのトスカーナ地方の建築様式を特徴とし、ユネスコ世界遺産の候補にも挙げられています。

聖アナスタシア大聖堂は、ザダルのあるダルマチア地方で最も大きな教会!ですが第二次世界大戦で大きな被害を受けたため、現在ある大聖堂は戦後に再建されたものです。いくたびもの戦災を乗り越えてきたザダルの復興を象徴する建物として、重要な観光スポットとなっています。

6. 聖マリア教会の「ザダルの金と銀」美術展

フォーラムの東側にある聖マリア教会は、1066年に設立されたベネディクト会の尼僧修道院です。この修道院には、金銀細工や宗教画などの美術品のコレクションがあり、芸術に関心のある観光客には見逃せないスポット!「ザダルの金と銀」というタイトルの恒久的な美術展として、教会の建物内に展示されています。

コレクションの規模は世界で3番目といわれ、絵画の中にはカラウァッジョやベネジアーノのような有名な画家の作品も含まれています。「ザダルの金と銀」美術展は毎日開かれていますが、夏と冬では時間帯が変わるのと、日曜日は10時から午前中のみの入場となっている点に気を付けてください。

7. ベージュと青の「コルナティ国立公園」

コルナティ国立公園は、ザダル南西のコルナティ諸島にあります。コナティ諸島には数え切れないほどの小島や岩礁があり、すべて石灰岩でできているんですよ!植物は灌木以外はほとんど育たず、無人島ばかりで一見すると殺風景な感じ。ですが、島のベージュ色が澄んだアドリア海の青とうまくマッチして、独特の素晴らしい景観を作り出しています。

コルナティ国立公園の大半はコルナティ島が占めていて、観光するにはザダルから小型のボートに乗っていきます。所要時間はおよそ3時間。アドリア海は内海で波が静かなため、ボートの揺れによる船酔いの心配はほとんどないでしょう。

島では海水浴をしたり、丘に登って風景を楽しむことができます。ザダルから簡単にアクセスできるコルナティ国立公園は、アドリア海の自然観光におすすめのスポットです。

8. 世界遺産の「プリトヴィツェ湖群国立公園」

プリトヴィツェ湖群国立公園はザダルの北70kmほどのところにあり、ボスニア・ヘルツェゴビナとの国境近くに位置しています。1979年にユネスコの世界遺産に登録され、毎年多くの観光客が訪れます。

世界遺産登録のカギとなったのは、16のエメラルドグリーンの湖と、それらを繋ぐ92の滝が作り出す美しい自然の風景!ザダルからは、車で3時間ほどで行くことができます。ザダル発の日帰りツアーがいくつかあるので、それを利用すれば、プリトヴィツェ湖群国立公園の観光が十分楽しめるでしょう。

ただ、美しい風景を写真に収めようとするあまり崖の近くまで行き、石灰岩の足場が崩れ転落する事故が起きているので注意しましょう。園内には立ち入り禁止の札があちこちに建てられています。しっかり決まりを守って観光することが大切ですよ。

9. ザダル近郊の町「ニン」は歴史と塩とエステの観光地!

ニンは、ザダルの市街地から車で北に20分ほど行ったところにある、人口1200人ほどの小さな町です。「クロアチア発祥の地」と言われるほど長い歴史をもち、観光地としても近年人気を呼んでいます。

現在残っている歴史的な建物に、白壁の「世界で一番小さい大聖堂」があります。建物はザダルの聖ドナト教会と少し似た雰囲気を持っていますが、左右アンバランスな所がユニークです。ただし、これは意識的にそのようなデザインにしたとの説もあります。

またニンには塩田があり、そこでとれる塩が美味ということで、観光のお土産にもなっています。生産量が限られているため、ザダルでは手に入らないこともありますが、ニンの「塩博物館」に行けばゲットできますよ!

さらにニン旧市街の西側にはラグーンがあり、ここで取れる黒い泥は関節に良いとか。そのため、「泥エステ」を求めて訪れる観光客も少なくありません。

10. ザダルの「ズルマニャ渓谷」でラフティングを楽しもう!

出典: _Leon10_

ザダルから北東に25㎞ほど離れたズルマニャ渓谷は、ノヴィグラード湾に注ぐズルマニャ川沿いに伸びる渓谷です。深さ200mというズルマニャ川は、水の流れが激しい所と緩やかな所の両極端な地形を形成していることから、「美女と野獣」という別名もつけられています。

ズルマニャ渓谷では、この水の流れを利用したラフティングやカヌーイングが人気!とくに海に近いことから川面が凍ることがなく、ほぼ一年中ラフティングができるのが特徴です。ラフティング・サファリと呼ばれるツアーもあり、初心者でもチャレンジできるようアレンジもされていますよ。

毎年4月下旬には、ラフティングレースも開催されますよ。このイベントは2日に渡り、レース以外にもズルマニャ渓谷の自然についてのセミナーや美人コンテストが開かれ、観光客を楽しませてくれます。

◎まとめ

アドリア海に面したザダルは、独立戦争で痛手を受けながらも、市民の気概により素晴らしい観光スポットとして復興を果たしました。見捨てられた海岸端は芸術的なエリアになり、教会やローマ帝国の史跡なども保存。美しい自然を守るザダルの人々の姿勢からは、平和への強い思いが伝わってきます。いくたびも侵略を受けた複雑な歴史が、観光客の心にザダルの外見だけでない美しさを伝えてくれるでしょう。

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