名称:Holy Trinity Column in Olomouc
住所:Vaclavske nam. 3 Olomouc
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/859/
チェコのモラヴィア地方に位置する街オロモウツ。世界遺産に登録されている「オロモウツの聖三位一体柱」はオロモウツの街の中心にあります。広場の中央に鎮座するオロモウツバロック様式の手の込んだ装飾が美しいこの柱は、カトリックへの信仰と当時猛威を振るっていた伝染病ペストの流行の終焉を記念して建てられました。
美しい街並みも魅力的な街オロモウツにある世界遺産「オロモウツの聖三位一体柱」をご紹介します。
目次
ペスト流行の終焉を祝ったチェコの世界遺産!オロモウツの聖三位一体柱
オロモウツの聖三位一体柱とは?
2000年に世界遺産に登録された「オロモウツの聖三位一体柱」はオロモウツバロック様式のモニュメント(記念碑)。「三位一体」とはキリスト教で「父なる神」と「子(キリスト)」と「聖霊」は一体で、全ては神の表れであるという教えです。
柱の高さは35メートルあり、三層に分かれています。一番上には金色に輝く三位一体の像、その下には聖母の被昇天の像や聖人像に使徒のレリーフなどがあり、最下層部は礼拝堂が配置されています。
聖三位一体柱は1716年から1754年にかけて石工ヴァーツラフ・レンダーの指揮、出資により建設されました。レンダー没後も職人たちが引き継ぎ完成したと言われています。もともと建造物は、18世紀初頭の伝染病ペストの大流行が終焉したことを記念し建てられました。その献堂式にはマリーアントワネットの母で女帝と恐れられたマリア・テレジアと、その夫の神聖ローマ皇帝フランツ1世が臨席したといわれているんですよ。
オロモウツの聖三位一体柱へのアクセス
世界遺産のオロモウツの聖三位一体柱までは、バスや鉄道で行くことが可能です。オロモウツへは本数も比較的多く、アクセスがいいので訪れやすい世界遺産といえますね。
プラハからオロモウツ
・鉄道:1時間に1~3本あり、所要時間はおよそ2時間から2時間半程度
・バス:プラハからは直行便がなく、ブルノで乗り継ぐ必要があるので、プラハからの場合は鉄道をおすすめします。
ブルノからオロモウツ
・鉄道:乗車する鉄道により異なりますが所要時間はおよそ1時間半から2時間15分程度
・バス:乗車するバスにより異なりますが直行の場合は所要時間およそ1時間程度
オロモウツの中央駅から徒歩15分程度で世界遺産のオロモウツの聖三位一体柱にたどり着きます。オロモウツはトラムもあるので、すぐ近くの中心部までトラムで行くことができますよ。
オロモウツの聖三位一体柱のおすすめポイント①:オロモウツバロック様式の装飾を堪能
出典: ingridagrants / shutterstock
オロモウツで唯一の世界遺産である「オロモウツの聖三位一体柱」。まさに街のシンボルであるといっても過言ではない存在感です。
まず注目してほしいのが、全体に施された「オロモウツバロック」とよばれる地域性のあるバロック様式の装飾です。緻密で複雑かつ豪華絢爛な彫刻は見る者を圧倒する迫力ですよ。
17世紀初頭、カトリックとプロテスタントの対立に端を発した宗教戦争「30年戦争」。オロモウツはスウェーデンによる占領状態が続いていたましたが戦争終結で占領も終わり、街を再建しようと数多くのバロック様式の建築がつくられました。
同時期ヨーロッパ中を席巻していたペストの流行も収まり、ようやく平穏な時代が来ることへの期待と喜びがその華やかな装飾からも感じ取れるようですね。
オロモウツの聖三位一体柱のおすすめポイント②:昼と夜の景観の違いを楽しむ
出典: Tomas Kodydek / shutterstock
広場にそびえ立つチェコの世界遺産「オロモウツの聖三位一体柱」は、日中と日が沈んだ後とで違った表情を見せてくれます。
頂点を飾る三位一体の像をはじめ、ところどころが金箔で飾られているオロモウツの聖三位一体柱。日中は太陽が反射してまばゆく輝く姿が印象的です。一転して夜になると柱はライトアップが施され、バロック装飾の陰影が浮かび上がり幻想的な雰囲気を醸し出します。
オロモウツを訪れたのなら、「オロモウツの聖三位一体柱」の昼と夜二つの表情をお見逃しなく。
◎まとめ
チェコの世界遺産「オロモウツの聖三位一体柱」をご紹介しました。オロモウツはブルノの北西約65キロに位置する人口10万人弱の小さな街ですが、旧市街にはロマネスク、ゴシック、バロック、ルネサンスなど様々な建築が並ぶ美しい街です。街のシンボル「オロモウツの聖三位一体柱」をはじめ見どころも多い絵になる街オロモウツ、ぜひ足を運んでみてくださいね。