名称:Litomyšl Castle
住所:93 Jiraskova street 550 01 Litomysl
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/901/
チェコの北東部にあるリトミシュルは、東ボヘミアにある人口1万人ほどの小さな町。その町の中心部にあるリトミシュル城は、1999年に世界遺産に登録されました。チェコが誇る音楽家スメタナの故郷としても知られ、『ヴルタヴァ(モルダウ)』は有名ですよね。
町の中心の広場は、スメタナ広場と名付けられておりスメタナ像が立っています。またリトミシュル城付属のビール醸造所には、なんとスメタナの生家などもあり、リトミシュル城とスメタナは深いつながりがありますよ。それでは世界遺産のリトミシュル城のご紹介をします。訪れる際にはぜひ参考にしてくださいね。
目次
音楽家スメタナの生家がある町!チェコの世界遺産リトミシュル城
リトミシュル城とは?
出典: M-i-c-f-o-t-o/shutterstock
リトミシュルの町は、10世紀から11世紀にかけて造られ発展してきました。14世紀にはリトミシュルに司教座が置かれるなど、中世ボヘミア王国では重要な役割を果たしてきました。1567年にペルンシュテイン家が領主になると、スペインから嫁いだ妃ラーラのために、翌年の1568年から14年の歳月をかけルネサンス様式の城を建築。
当時、リトミシュル周辺エリアでは、ルネサンス様式の建築物は珍しく、線画を描く壁の装飾技法スグラフィットの装飾が施されました。スペインから迎えた妃のために建築されたというリトミシュル城、とってもロマンチックな世界遺産ですよ。
また、チェコが誇る音楽家のスメタナの生家が、リトミシュル城付属のビール醸造所だったことでも有名。リトミシュルは小さいながらも世界に誇る大音楽家を生み出した町としてファンに人気のところです。
リトミシュル城へのアクセス
世界遺産リトミシュル城へのアクセスは鉄道かバスの利用になります。プラハから鉄道の場合は、2時間半程かかり列車によって1回から3回くらい乗り換えが必要。バスの場合は、2時間半程度でフラデツ・クラーロヴェー(Hradec Kralove)での乗り換えが多いのでご注意を。
またブルノから鉄道の場合は、2時間半程かかり、乗り換えが必要です。バスの場合は、直行バスがあるので1時間40分程。ブルノから世界遺産のリトミシュルに行く場合は、バスの利用がおすすめです。
リトミシュル城おすすめポイント2
スグラフィット装飾
リトミシュル城の外壁には、16世紀のルネサンス期にイタリアで流行した美しいスグラフィット装飾が施されています。スグラフィットという技法は、クシのような道具で表面をすいてシマや波を描く手間のかかったもので、だまし絵のような効果が現れる特殊なもの。
城内にはスグラフィット技法がふんだんに使われており、よく見てみるとその繊細さは圧巻。8000以上もある一つ一つ異なった絵柄は、とても素晴らしいのでじっくりと見てみてはいかがでしょうか。また、城内にはバロック様式の劇場がオリジナルのまま残されています。
ガイドツアーに参加するとリトミシュル城内見学も可能で、ツアーの所要時間は50分程。シーズンにより定休日やオープン時間が異なりますので、行かれる際には確認してくださいね。
スメタナの生家
チェコが誇る音楽家スメタナは、世界遺産のリトミシュル城付属のビール醸造所生まれなんです。スメタナの父親は、リトミシュル城のビール醸造技師だったので、城にあるビール醸造所の一部が住居で、そこがスメタナの生家。
スメタナの父は次々と妻に先立たれてしまい、3番目の妻の子供としてスメタナは生まれました。ビール技師の跡継ぎとして期待されていましたが、父親は音楽が好きだったので、スメタナの音楽に強い反対はされなかったと言われています。
現在、生家は記念館となっており、スメタナが幼少の頃に使用していたピアノやヴァイオリン、手書きの楽譜などを展示。幼い頃からスメタナは、城や町の社交界などでピアノやヴァイオリンを演奏し才能を発揮していたそう。世界遺産のリトミシュル城を訪れた際はぜひ、スメタナの生家にも足を運んでくださいね。
◎まとめ
世界遺産のリトミシュル城についてご紹介しました。スグラフィット装飾がとても美しいので、リトミシュル城はぜひ訪れてほしい世界遺産です。また、スメタナの故郷としても知られているリトミシュルでは、6月にオペラフェスティバルも開催されますよ。ぜひ音楽とともに世界遺産リトミシュル城を楽しんでください。