名称:Rainforests of the Atsinanana
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/ja/list/1257
マダガスカルはアフリカ南部にある島国。世界で4番目に大きな島として有名で、島国独特のユニークな生態系や、未だ謎の多い歴史が多くの人々の心を惹きつけています。そんなマダガスカルは、2005年には映画「マダガスカル」の舞台にもなったことでも注目を集めました。今回はそんなマダガスカルの世界遺産について紹介していきます。日本と同じ島国でありながら、全く異なる個性を持つマダガスカルの世界遺産について見ていきましょう。
目次
独自の進化を遂げた個性ある島国、マダガスカルの世界遺産!
1.アツィナナナの雨林
アツィナナナの雨林はマダガスカル島東部にある世界遺産。マダガスカルに生息する生物がたくさんいるこの場所は、哺乳類約120種のうち78種類が見られます。森林自体も古く、キツネザルをはじめとした多くの絶滅危惧種も生息していて、生物学的にも非常に価値の高い世界遺産です。
世界遺産の指定範囲には計6つの国立公園が含まれています。いずれの公園にも個性的な環境があるため、そこに暮らす動物や植物も独特です。特にマダガスカルで最も有名な国立公園のラノマファナ国立公園は、世界中の国立公園の理想として高い評価を得ました。
2.ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区
出典: Marco Zanferrari (CC BY-SA 2.0)
ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区は、マダガスカル西部にある世界遺産です。独特な形状の岩が立ち並ぶ奇異な景観が特徴的で、1990年にマダガスカル初の世界自然遺産となりました。このような岩は、元々石灰岩の地表だった部分が数万年という果てしない年月を経て、浸食されてできたものです。
この世界遺産は生態系も非常に貴重なものとなっています。マダガスカル西部は典型的な熱帯気候ですが、ツィンギ・デ・ベマラの場合は、たとえわずかな雨が降っても岩の間に吸収されてしまう過酷な環境です。しかしバオバブやサボテンなど、この地に生息する植物は乾燥に強いので、わずかな水でも蓄えておける仕組みを発達しています。動物の生態についてはまだ謎が多いため、秘境としての魅力を放っている世界遺産となっています。
名称:Tsingy de Bemaraha Strict Nature Reserve
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/494
3.アンブヒマンガの丘の王領地
出典: Olivier Lejade (CC BY-SA 2.0)
アンブヒマンガの丘の王領地は、マダガスカル唯一の文化遺産。16世紀中盤に建てられたマダガスカル最初の王朝・メリナ王国の遺跡です。マダガスカルの人々にとっては、神聖な場所として有名です。特に伝統の宗教とは強い結びつきがあって、キリスト教の布教を受けたあとでも、古くからの信仰がこの地を中心に保たれてました。
二重の外壁や堀に囲まれた世界遺産指定地域の内部には、王族が暮らしたという宮殿や高貴な人物の墓をはじめ、人々の信仰と密接な関係を持つ神聖な施設が残されています。内部に続く門は、重い扉で厳重に閉鎖されているため、神秘的な雰囲気を残しているでしょう。この世界遺産はマダガスカルの人々にとって、今でも重要な巡礼の地となっています。
名称:Royal Hill of Ambohimanga
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/ja/list/950
まとめ
マダガスカルの世界遺産を3つ紹介しました。豊かな生命と自然が残る自然遺産、神秘の王国が面影を残す文化遺産と、いずれも魅力あるスポットです。島国マダガスカルの個性が光る世界遺産にぜひ足を運んでみてください。