中世時代のロマンを体験!クルジュ=ナポカ観光でルーマニアの歴史探索の旅

中世時代のロマンを体験!クルジュ=ナポカ観光でルーマニアの歴史探索の旅

ルーマニア北西部トランシルヴァニア地方の中心的な都市で、ブカレスト、ヤシに続いて国内第3位の人口を擁しています。街の起源はこの地方ではもっとも古く、ローマ帝国時代には大規模な植民地として存在し、中世には街道が交差する物流の要衝として繁栄しました。

現在では、古代から中世、そして近世オーストリア=ハンガリー帝国の影響が残る観光スポットが点在する観光地となっています。とくに12世紀にドイツ系の「サシ」と呼ばれる人々が商業目的で多く移り住んで以来、ドイツ文化がこの街に浸透していきました。教会が劇場建築のほか、遊牧民族からの攻撃を防ぐために築かれた要塞教会の跡などを見ることができます。

多くの文化が交わるクルジュ=ナポカのおすすめ観光スポットをご紹介しましょう。

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中世時代のロマンを体験!クルジュ=ナポカ観光でルーマニアの歴史探索の旅

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1.テイラー要塞

出典: commons.wikimedia.org

中世時代時代には、石造の城壁と塔がクルジュ=ナポカの旧市街をぐるっと囲んでいしましたが、今ではこのテイラー要塞のほかごく一部を残すのみです。旧市街の南東端付近に位置し、武骨な塔と城壁が中世の歴史を物語っています。

目印は、建物の外に建つ石像です。現在、塔の内部は展示室となっていて、要塞やクルジュ=ナポカの歴史に関する資料が展示されています。クルジュ=ナポカ観光の手はじめにピッタリのスポットですよ。

2.トゥルダ岩塩坑

中世から近代にかけて岩塩を採掘していたトゥルダ岩塩坑は、クルージュ=ナポカ南の近郊にあります。1932年に閉山しましたが、現在では観光名所として一般に公開されています。

坑内は濃い塩分が空気中に多く含まれているため、殺菌消毒が自然に行われています。坑内の気温は季節に関わらず常に12度前後に保たれています。ルドルフ坑道やテレジア坑道などは、空間の広大さに驚くことでしょう。その広さを利用して、岩塩坑とは思えない鮮やかな照明による演出が見どころの1つです。まるで、坑道がひとつの芸術空間のように感じられますよ。

3. 聖ミカエル教会

聖ミカエル教会はゴシック様式の巨大な建造物で、クルジュ=ナポカのシンボル的な教会です。塔は先端の十字架まで含めると高さが80mあり、トランシルヴァニアで一番高い建物とされています。もととなった礼拝堂は14世紀に、そして今に残る大きな教会の原型は15世紀に造られたとされています。

ドイツのカトリックの流れをくむ教会で、当時の面影は内装に見ることができます。この教会の特徴でもあるパイプオルガンは、音色も装飾も素晴らしいとして有名ですよ。また、一部分のみが残っているフレスコ画も、中世を語る遺物として一見の価値があるでしょう。

教会の南側は広場となっていて、市民の憩いの場として親しまれています。広場には一面石畳が広がっているので、中世時代の雰囲気をより感じられますよ。

4. 生神女就寝大聖堂

東方正教会の生神女就寝大聖堂は、イスタンブールのアギア・ソフィアの影響を受けて建てられたといわれています。ビザンチン建築様式の大聖堂には、どっしりと重厚な雰囲気が漂います。1923年に建設がはじまり、1933年に完成しました。

内装は外観とは違い、祭壇の壁には一面に厳かなイコンが描かれています。派手さはありませんが、伝統と格式を重んじる正教会らしいつくりとなっています。ろうそくを使ったシャンデリアも信仰と歴史の重さを感じさせるでしょう。

近隣にはクルジュ=ナポカ国立劇場、アヴラムイアンク像、アヴラムイアンク広場などの観光スポットがあります。大聖堂ならではの迫力を体感してみてはいかがでしょう。

5. フランシスコ会教会

この教会の歴史は古く、1428年頃からゴシック様式のローマカトリック教会と、フランシスコ会修道院の二つが建てられました。その後、修道院はハンガリー女王イザベラが1556年から2年間住居として利用した後、学校になったりしました。

1609年以降は教会の修復が行われ、現在では図書館など公共の施設として利用されています。外観はシンプルな建築ですが、教会内は白を基調として高貴な雰囲気を醸し出しています。柱や壁、天井を宗教美術品には金があしらわれ、華やかさも感じられるでしょう。

6. 三位一体教会

18世紀末に建てられた、宗教改革後のトランシルヴァニアで最初の伝統的なローマ・カトリック教会です。旧イエズス会の修道院から石の輸送が行われ、複合体(教会学校・大学イエズス会)を前身とする早期教育活動が行われました。

教会の外観はシンプルなバロック様式ですが、内観は対照的で、華やかで厳粛なムードが漂います。主祭壇やサファードなどの装飾は、手の込んだ細工で見ごたえ充分です。古典ローマカトリック教会ならではの絵画などもあるので、ぜひ目にしておきたいですね。

7. マーチャーシュ1世の像

マティアス・コルヴィヌスことハンガリーの英雄マーチャーシュ1世の生誕450年を記念して、1896年に建設が開始され、1902年に完成しました。マーチャーシュ1世は1443年にクルジュ=ナポカで生まれ、1458年に15歳でハンガリー王に即位。ウィーンを占領してハンガリー王国の最盛期を築き、神聖ローマ帝国皇帝の座をも狙っていたといわれていますが、1490年に49歳で急死してしまいました。

マーチャーシュ1世は、市民に多くの経済的特権を与え、街の繁栄に大きく貢献したといわれています。現在では、りっぱな銅像となて、市民の憩いの場を見守っています。クリスマスシーズンになると、広場には沢山のマーケットが出てきて大いに賑わいますよ。

8. 中央公園

クルジュ=ナポカ旧市街の西に隣接する中央公園、自然に囲まれた広々とした都市公園です。園内には旧カジノの建物があり、館内見学もできますよ。19世紀に作られた公園は、今も昔も市民や観光で訪れた人々の憩いの場として利用されています。小さな人工の湖もあり、とてもリラックスできる場所です。

キャンドルバルーンや音と光のショーなど、季節によって定期的にイベントが開催されています。クルージュ=ナポカの旧市街観光で疲れたときなどに、立ち寄って休憩してみてはいかがでしょう。

9. 国立トランシルヴァニア歴史博物館

出典: Vladimir Tkalčić

国立トランシルヴァニア歴史博物館は、植物学や動物学、鉱物学、考古学と多岐にわたるコレクションを収蔵しています。 現在では、アートギャラリーや民族学博物館も併設されています。

とくに、クルージュ=ナポカ最古の薬局「セント・ジョージ」についての内容は充実していておすすめ。当時の調剤の道具、薬の材料の記載された資料などが豊富に展示されています。当時の薬局や薬剤学のようすをうかがい知ることができますよ。

◎まとめ

トランシルヴァニア地方の中核都市クルージュ=ナポカは、中世時代のドイツ人の入植者によって発展の基礎が築かれました。また近代にはオーストリア=ハンガリー帝国時代を経て、多種多様な文化の混在した歴史的価値の高い観光都市となっています。

市内の見どころは歩いて回れる範囲に集まっているので、手軽に観光できますよ。美しい建物や広場を巡りながらぶらぶら散策しているだけでも、充分に楽しめるでしょう。

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