悠久の地ケニア。素晴らしい自然と独自の文化から生まれた世界遺産6選。

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悠久の地ケニア。素晴らしい自然と独自の文化から生まれた世界遺産6選。

悠久の地ケニア。ケニアといえば、サファリドライブを楽しみ、雄大な自然に触れる。そんなイメージが強いかもしれません。けれども、実はケニアには、その素晴らしい自然だけではなく、独自に発達した文化もたくさんあるのです。

ここでは、そんなケニアでユネスコの自然遺産に登録されている3か所と、文化遺産に登録されている3か所をご紹介したいと思います。あなたも、この世界遺産を知れば、ケニアに対する印象もまた変わるかもしれません。また、それと同時にケニアに対する興味もさらに湧いてくることでしょう。

目次

悠久の地ケニア。素晴らしい自然と独自の文化から生まれた世界遺産6選。

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1.ラム旧市街

出典: en.wikipedia.org

2001年にスワヒリ文化独自の景観を残す場所として、世界文化遺産に登録されたのがこのラム旧市街です。ケニア南東部の島であるラム島の中心都市で、町ができたのは14世紀のことでした。

スワヒリ文化は、東アフリカの土着文化とイスラム文化が融合して誕生したものです。9世紀頃、この辺りは、インド洋を渡ってやってくるイスラム商人の重要拠点でした。旧市街には、珊瑚礁石灰石とマングローブ材を使った伝統的なスワヒリの建築技法で建てられた建造物が数多く残されていて、訪れる人の目をひきます。

海辺に立ち並ぶイスラム文化の影響を受けた建物は、一瞬ここがどこの国はわからなくなるほどです。夕暮れ時もまた美しく、白い建物が夕陽に映え、独特の雰囲気を醸し出しています。

2.ミジケンダのカヤの聖なる森林群

出典: commons.wikimedia.org

2008年にユネスコの世界遺産に登録されたのが、ケニアにある「ミジケンダのカヤの聖なる森林群」です。

ケニアのミジケンダの人々は、16世紀に他の種族に追われ、「カヤ」という独自の村落を作りました。その「カヤ」の周りには、侵略者から村を隠すため、また、祖先を埋葬するため、植林して森が作られたのです。その後、その森は「神聖な森」として崇拝されるようになりました。

現在海岸に点在する9つのカヤが、世界文化遺産に登録されています。
森には、希少な動植物も多く生息しているため、世界遺産であるこの森を訪れると、それらの動植物に出会えることもあります。

3.トゥルカナ湖国立公園群

出典: en.wikipedia.org

1997年に世界自然遺産に登録されたのが、ケニアにあるトゥルカナ湖国立公園群です。トゥルカナ湖は、アフリカの大地溝帯にある湖で、エチオピアに面する一部を除いては、そのほとんどがケニア国内にあります。

トゥルカナ湖国立公園とは、そのトゥルカナ湖にある3つの国立公園の総称です。湖の東岸に広がるシビロイ国立公園、湖の中央と南の火山島を含むセントラル・アイランド国立公園、南端の火山島サウス・アイランド公園。この3つが総称でトゥルカナ湖国立公園と呼ばれているのです。

ナイルワニやカバ、多くの水鳥の生息地となっていて、砂漠の環境が生み出す独自の生態系が見られるのも大きな特徴です。アフリカらしい雄大なトゥルカナ湖。こんなところでバードウォチングしてみるのも良いですね。

4.グレート・リフト・バレー湖沼地域

出典: www.istockphoto.com

2011年に世界自然遺産に登録されたグレート・リフト・バレー湖沼地域。大地溝帯にあるエルメンテイタ湖、ボコリア湖、ナクル湖。この3つの湖は全て地下で繋がっています。

そして、その独特の地形と植生が生み出す大自然の美しさは、自然遺産に選ばれる価値のあるものといえるでしょう。

ここは、フラミンゴなどの絶滅危惧種や準絶滅危惧種、危惧種13種類を含む、数多くの鳥の生息地でもあります。ナクル湖には、湖がピンク一色になるほどのフラミンゴが生息していて、ピンクに染まる湖の様は言葉では言い表せない美しさです。ぜひこの世界自然遺産に足を運んでみて下さい。生涯忘れることのできない思い出が作れることでしょう。

5.モンバサのジーザス要塞

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2011年、ユネスコ世界文化遺産に登録されたのが、このジーザス要塞です。モンバサは、ケニア第二の人口をもつ最大の港湾都市です。インド洋に面するこの島は、かつては東アフリカの貿易の拠点であり、アジア・アラビア・東アフリカの各地から様々な物品が集められていた場所でもありました。

そんなこの島に目を付けたのが、1500年当時列強だったポルトガルです。インド洋の支配を目指したポルトガルは、モンバサを拠点とするため占拠する計画を立てました。その後、ポルトガルからの三度の攻撃の後、モンバサはついにポルトガルの手に落ちたのです。

そして、1593年、フェリペ2世の命により、モンバサ港を守るためにこのジーザス要塞の建設が始まりました。要塞は、イタリア人建築家ジョバンニ・バティスタ・カイラティによって設計され、その形は、「神の完全なる創造物である人間」の形を模したものだと言われています。その完璧な均衡と幾何学的な調和は、ルネサンスの美学そのもので、世界遺産にふさわしい建築物だといえるでしょう。

イギリスの植民地時代には、監獄として利用されていましたが、現在は、フォート・ジーザス国立博物館として一般公開されています。

6.ケニア山国立公園

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アフリカ大陸で、キリマンジェロにつぐ高い山ケニア山。このケニア山を中心とした国立公園は、1997年に世界自然遺産として登録されました。

ケニア山の動植物を保護する目的で指定されたこの国立公園。森林地帯、高原湖、氷河、万年雪と多彩な自然環境を有しています。標高の低いところにはコロブスなどの猿、ケープバッファローなどがおり、高地にはゾウなどの大型動物が生息しています。また、高山帯にはアフリカ固有のジャイアントセネシオなどの高山植物も見られ、その豊かな自然は訪れる人を魅了します。まさに世界自然遺産にふさわしい場所といえるでしょう。

ケニア山国立公園は、火山の堆積物に覆われた斜面には豊富な水流があるため、農業の適地ともなっています。そのため、近年はここに移住する人も増えましたが、同時に耕作地にゾウが迷い込むなどの問題も増え、人間と自然との共存が大きな課題となっています。

◎まとめ

ケニアの世界遺産、いかがでしたか?雄大な自然と、貴重な動植物を豊かに有しながら、イスラム文化やヨーロッパの文化も今に残すケニア。この地だからこその文化の融合は、他の場所では見ることができません。これを知って、ケニアへの興味がますます湧いてきたのではないでしょうか?この素晴らしい世界遺産と出会いに、あなたも今すぐケニアに出かけて下さい。

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