雄大な長江と美しい東湖を望む街武漢。おすすめ観光スポット13選!

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雄大な長江と美しい東湖を望む街武漢。おすすめ観光スポット13選!

武漢は、中国内陸部湖北省の東部に位置する都市で、湖北省の省都です。かつては、武昌・漢口・漢陽の3市からなり、それらを総称して武漢三鎮と呼ばれていました。

武昌は政治、漢口は商業、漢陽は工業の要衝地で、現在はそれらが合併して武漢市となっています。長江中流域の中心都市として発展し、現在も経済的に重要な都市として、政府から副省級市に指定されています。また、近年は大型の商業施設も多数建設され、そのようすは躍進めざましい現在の中国を象徴するかのようです。

そして、武漢は、経済の中心都市としてだけでなく、長江に面し、東湖を中心に自然豊かで風光明媚な観光スポットがたくさんある観光都市でもあります。雄大な揚子江や美しい東湖は、訪れる観光客の癒しともいえるでしょう。めざましい近代化をしながら、スケールが大きく風光明媚な自然も残る武漢の観光スポットを紹介します。

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雄大な長江と美しい東湖を望む街武漢。おすすめ観光スポット13選!

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1.黄鶴楼

武漢でまず訪れてほしいオススメ観光スポットが黄鶴楼。黄鶴楼は、武漢随一の名勝地であり、中国の「江南三大名楼」のひとつです。この黄鶴楼は、李白の代表的な漢詩「黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る」にも登場する、古くから愛された観光名所です。

三国時代に呉の孫権によって建築され、その後何度も焼失・再建が繰り返されました。1955年には、武漢長江大橋の建設のために取り壊されましたが、1985年に現在のものが再建されたそうです。

観光に訪れた方、入場するには入場料が必要です。忘れずに黄鶴楼地区の券売所で購入しましょう。入口は、手動改札を経て楼閣内に入ることができ、階段で最上階の5階に行くことができます。別料金になりますが、エレベーターに乗ることもできるので、階段ではきついと思う方はそちらがオススメです。楼閣内には、建設当初を再現した部屋や、美術品をはじめとした展示物の数々が並んでいます。無人案内機は日本語もあるので、お使いください。

2.武漢長江大橋

体力と時間のある方にピッタリの観光スポットが、この武漢長江大橋。なぜかというと、この橋の両側には歩行者用の歩道が設けられているので、徒歩で橋を渡れるからです。橋の上ではありますが、川幅1,500mの長江を歩く感覚は、他では経験できないと思います。

実はこの橋、長江に初めて架けられた鉄道・道路両用の橋なのです。上下2層構造で、上が4車線の道路と歩道、下が鉄道の線路です。

1975年、ソ連の援助もあって完成し、今も最重要幹線道路となっています。全長は1,156m、最大支間長は128mもあるこのスケールの大きな橋を、自分の足で歩いてみてはいかがでしょう?きっと、忘れられない武漢観光の思い出が作れることでしょう。

3.武漢大学

もっとも歴史ある中華人民共和国国家重点総合大学のひとつである武漢大学。風光明媚な場所に位置し、武漢市の象徴ともいえる東湖に面しています。そのキャンパスは広大で、散策するだけでも楽しめます。大学内の建物は、近代的な建物と旧式の建物が調和し、構内には緑も多いので、観光として見て回るにも良い場所といえるでしょう。

また、ここには日中国交正常化以来植えられたたくさんの桜があり、毎年見事に花開きます。その時期には大学が解放され、多くの見物客で賑わうことでも有名です。3月末には数十万という人が訪れ、学府とは思えないほどの観光スポットですよ。

4.楚河漢街

2011年武漢にオープンした楚河漢街は、総面積340㎡の中に、文化・観光・商業・レジャーなどさまざまな分野のお店が入る大型商業施設です。中国の民国時代の建築様式をベースにしながら、楚の文化も取り入れた各店舗の建物は、人工的に造られた街並みですがレトロな雰囲気を醸し出しているので、観光にブラブラと訪れてみてはいかがでしょうか。

漢街には、有名ブランドが軒を並べ、300以上の国内外の有名ブランドが集り、連日多くの人で賑わっています。日本の有名ブランドも数多く出店していますし、日本食の店もたくさんあります。観光の途中で日本の食べ物が恋しくなったら、立ち寄ってみても良いかもしれません。

また、漢街は単なる商業施設ではなく、蝋人形館・美術館・文化会館・映画館など、多くのジャンルの娯楽・文化施設を兼ね備えているので、一日中ここで思い思いに楽しむことができるのです。スケールの大きな国のスケールの大きな商業施設で、観光だけではなく、日本とはまた一味違った体験をしてみてはいかがでしょうか。

5.宝通禅寺

出典: Zhangzhugang/wikipedia

宝通禅寺は、武昌洪山南麓に位置する湖北省の有名な古いお寺です。武漢市仏教四大寺にもなっていて、多くの参拝客や観光客が訪れています。

宝通禅寺は、南北朝時代に建てられました。「宝通禅寺」という名前は、時代の変化による変遷を経て、明の時代につけられたものです。武漢に現存するお寺としては、最古の宝通禅寺は、昔から皇室の寺院で、武漢の寺院群の中でも異色です。そのため、北京の故宮と非常によく似た建築様式が見られます。

寺院には、さまざまな建築物があり、全体は起伏した山のように並んでいます。東屋や奇岩怪岩、幽径、華厳洞、白龍泉などがあり、観光客を和ませています。

6.東湖風景区

杭州の西湖と並ぶ有名な景勝地がこの東湖です。1999年には、政府から「景勝地のモデル」という名称を与えられるほどで、毎年国内外から200万人ほどの観光客が訪れる、武漢有数の観光スポットといえるでしょう。

東湖は、典型的な湿地の生態システムを有していて、武漢市の水の生態や環境、地域の気候に大きな影響を与えています。6つの地区からなる東湖風景区は、その中には100以上の観光スポットと大小12個の湖、緑に包まれた山林などがあります。また、全長112kmの湖岸道路は、ドライブするにも最適といえるでしょう。湖水は鏡のように美しく、山林は屏風絵のように綺麗で、まるで絵画の中に迷い込んだような気持ちにさせてくれます。

東湖風景区には、楚文化観光センターもあります。楚の文化に関する品々の展示や、楚の時代の建物などを見学しましょう。こちらも武漢観光では、見逃せない観光スポットとなっています。

7.帰元禅寺

武漢市漢陽翠微街の西の端にあるのが、武漢市の四大僧林の一つである帰元禅寺です。ここも、武漢に訪れたらぜひ立ち寄ってほしい観光スポットのひとつです。

この寺は、1658年(順治15年)白光法師によって建てられました。その後、文化大革命で何度も被害に遭いましたが、それを乗り越え生き残った貴重な寺院です。羅漢堂に奉納されている500体の金でできた羅漢は、この寺院の代表的なもので、訪れる人はその素晴らしさに皆感動します。また、境内は美しい庭と建物の調和が絶妙で、こちらも見逃せません。

帰元禅寺は、100年余りの歴史を持ち、中国の重要な仏教の寺院です。そのため、観光地としても有名ですが、それだけではなく、数百年ずっと、中国国内にとどまらず海外に住む中国人や海外の仏教徒にも参拝に訪れる聖地となっています。カンボジアのシアヌーク国王、シンガポールのリー・クアンユー元首相や日本の中曽根元総理もこの寺院を訪れました。

8.戸部巷

戸部巷は、地元の料理を食べ歩き用に売るお店が密集したところです。狭い路地にたくさんの飲食店が立ち並び、活気にあふれ、夜9時を過ぎても大勢の人で賑わっています。日本でいうところの、築地やアメ横といった感じでしょうか。串焼きや臭豆腐、武漢でしか味わうことのできないローカルフードの数々など。見て回るだけでも楽しい気分になれます。また、一人で観光している方も、ここなら手軽に食事ができるので、オススメです。

ちなみに、武漢名物の熱干麺のお店もたくさんあります。熱乾麺とは、茹でた小麦の麺に芝麻醤、搾菜、ネギなどで作られた味噌風のあんがかけられた麺料理です。中国では、山西省の刀削麺、広東省の伊府麺、四川省の担々麺、中国北部の炸醤麺とともに、「中国の五大麺」の一つとして有名です。武漢ならではのグルメ、熱乾麺。武漢観光に行かれたら、ぜひ食べてみて下さい。

9.漢口古徳寺

漢口古徳寺は、1877年にミャンマーのアナンダ建築様式を使って建築されました。その外観は、お寺というよりも教会や神殿の印象を与えます。そのため「これは何の建物だろう?」と見た人は、不思議そうな表情を浮かべます。

文革で大部分が破壊されましたが、長い修理期間を経て、今は新たな観光スポットとして一般開放されています。寺の内部では、大きな線香を上げることができます。旅の安全を祈願しましょう。

その他にも、境内には1,000人を収容できる大雄宝殿があったりと、スケールの大きさは感じられます。お寺ですが、外観はどこかの国の教会のような造りのこのお寺。どこの国だったかを忘れてしまいそうな異国情緒たっぷりの風景を眺めながら、武漢で旅情に浸ってみては?

10.辛亥革命博物館

風光明媚な観光地やグルメも良いですが、少し歴史を学ぶことができるのも武漢観光の魅力。特に、歴史好きな方に辛亥革命博物館は、オススメの観光スポットといえるでしょう。無料の入場券がパスポートなどを見せるともらえるのも嬉しい特典です。正式名称は「辛亥革命武昌起義記念館」といいます。

辛亥革命は、1911年から1912年にかけて中国で発生した民主主義革命。革命が起きた1911年の干支である「辛亥」から、辛亥革命といわれています。この革命はここ武昌から始まりました。世界史の教科書などで「武昌蜂起」を覚えた方も多いのではないでしょうか。この革命の結果、清朝は倒され、アジア史上初の共和制国家「中華民国」が誕生しました。この博物館には、その革命に関する文献1,000点、革命関連の写真10,000枚が展示されています。この国の歴史を知る上で、重要なこの博物館。ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

11.漢口近代建築群

江岸区中山大通と沿江大通の間にある、漢口租界地区。江漢路は、旧租界の風景を見るのにオススメの通りです。この辺りには旧租界時代の、日本の建築物が数多く残っています。また日本の建築物だけではなく、旧租界地には上海の外灘と同じように、欧米列強の租界があった時の建物がたくさん残っています。長江に沿った場所に多数あり、洗練された雰囲気を醸し出しています。それらは、再開発で取り壊されたものも一部ありますが、現在でも博物館やホテルとして使われているものも多く、観光客も多く訪れています。

長江を中心として、貿易や人の行き来が盛んだった武漢。そのころの建物を見ていると、当時の上流社会の生活を垣間見ることができます。租界といえば上海が有名で、その頃のオシャレな建物を思い浮かべる方も多いでしょう。ですが、中国国内には、上海だけではなく、ここ武漢のような旧租界地区は意外と多いのです。

有名な観光地もステキですが、ここ武漢でゆっくりとレトロモダンな雰囲気に浸ってみるのもオススメです。

12.晴川閣

出典: EnigmaHuang/flickr

長江のほとりに建つ晴川閣。黄楼閣とは向かい合うような位置にあります。もともと、晴川閣は明の時代の楼閣ですが、現在のものは1983年に観光用に再建されたものです。楼閣の一番上からの眺めは絶景で、雄大な長江をまじかに見られることもあり、観光客の中には黄鶴楼からの眺めよりもこちらからの眺めを好む方も多くいるようです。

長江脇の建物の2階に上ると、長江を行き来する船や、武漢長江大橋、テレビ塔などが見えます。その雄大さとゆったりした雰囲気に心が癒されます。時が立つのも忘れてしまいそうなこの晴川閣からの眺め。あなたもぜひ心癒されに出かけてみてください。

13.曇華林

ノスタルジックな雰囲気に浸りたい方にオススメな観光スポットが、この曇華林。香港や上海などもそうですが、古い建物を改装して観光スポットにしているところは数多くあります。悠久の歴史を活かした観光スポットには、多くの人々が惹きつけられます。

この曇華林は、1800年代後半の建物が多くのこっている地区で、資料館や地図なども用意され、観光スポットとなっています。ここは、昔、武昌の文化的中心だったところで、その歴史に思いを馳せることができます。また、雑貨を扱うお店、食堂なども数多くあります。訪れた観光客は、買い物や食事をしたり、そんな個性的なお店の前で写真を撮ったりと、思い思いに楽しんでいます。古い建物を改装したオシャレなカフェなどもあるので、ティータイムを楽しむにも、ピッタリの場所といえるでしょう。

観光スポットとしての知名度はもう少しのようですが、だからこそ穴場だといえそうです。こういった隠れスポットを訪ねるのも、旅の良い思い出になりますよ。

◎まとめ

武漢の観光スポットを紹介しました。「武漢」と聞いてもあまりピンとこない方も多かったかもしれませんが、これで楽しく観光できますね。中国いえば、北京・上海・杭州・桂林といった観光エリアがメジャー。しかし、そこは大きな中国。まだまだ知られていない素晴らしい観光地がたくさんあります。

この武漢も、内陸部の都市として古くから繫栄し、貿易の拠点地として発展しました。風光明媚で歴史的な建造物や文化的な遺産が多く残る街は、訪れた人をきっと魅了することでしょう。また、三国志で有名な赤壁も武漢から車で1時間程度で着くことができます。長江の流れるのどかな街、武漢でのんびり中国観光しませんか?

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