火山活動で生まれた火星のような島！ランサローテ島の観光スポット5選

ランサローテはスペインのカナリア諸島の一つで群島の中では4番目に大きな島です。ユネスコの生物圏保護区であるランサローテ島は300の火山岩があり、その中で生き延びる驚異的な生物や植物などの非常に興味深い観光ができる島。そんなランサローテ島は近年、高級なリゾート地にかわりつつあるのはご存知でしょうか。素晴らしいビーチに個性的な名所、たくさんのレストランやバーがたちならび、近年では沢山の観光客が訪れる人気観光スポットになっています。今回はその観光客を魅了するおすすめスポットを紹介しましょう。

1. まるで火星のような風景『ティマンファヤ国立公園』

ティマンファヤ国立公園はランサローテ島で最も人気のある観光スポットで、毎年百万人もの人々がこの独特の溶岩風景を観光しに訪れます。ランサローテ島では1730年から1736年にかけて50平方kmを超える100以上の火山が噴火し、島の4分の1もの面積を溶岩で覆われてしまいました。最後の噴火は1824年でしたが、降水量が少ないランサローテ島は噴火の直後とほぼ同じように見えます。

ランサローテ島は今でも熱を持ち続け、ティマンファヤ公園では地面に空いた穴に干し草を投げ込んで火をつけてみたり、水を注いで水蒸気が出る様子を観光客が珍しそうに見学しています。他にも火山灰が積もった砂漠をラクダに乗りながら、サンローテの絶景を観光するのもおすすめ。火星の様な光景と言われる意味を体感できますよ。

ティマンファヤ公園内にあるレストラン『エル・ディアボロ』では、地熱を利用して料理されるカナリアン料理を出してくれます。火山の地熱を利用した珍しいレストランは夕方には閉まってしまうので、観光しながらも早めに訪れましょう。

2. 世界最長の火山ギャラリー『ベルデ洞窟』

ランサローテ島一番の見所は火山による様々な創造物でしょう。その中のひとつに、ランサローテ島北部のベルデ洞窟があります。ベルデ洞窟はコロナ火山から海底へと続く約7キロにも及ぶ溶岩トンネルのこと。その溶岩トンネルは火山ギャラリーとして公開され、おすすめの観光スポットなんですよ。

観光スポットとして人気の秘密は、地元アーティストによって設計された照明や、洞窟内に造られたコンサートホールにあります。ランサローテ島のベルデ洞窟を文化や芸術の場所として観光客を呼び、今では多くの人が訪れるようになりました。このベルデ洞窟では約1時間のツアーもあり、匠に計算された照明に照らされた洞窟内部を見学できます。溶岩トンネルならではの色や形はとても興味深いもの。ぜひ歩きやすい靴でツアーに参加するのをおすすめします。

かつてランサローテ島のベルデ洞窟は海賊や奴隷商人から身を隠すのに使われた洞窟。そんな歴史も知ることができる観光スポットですよ。

3. 世界で一番美しい村『ハリアー』

カナダの作家であるアルベルト・バスケスは、ランサローテ島のハリアー村を『世界と言わなくとも、疑いようもない島で最も美しい村』として説明しています。そのハリアー村は、見事なブーゲンビリアやポインセチア、そしてヤシの木などの植物で色どられた谷にある、観光の途中に立ち寄りたい村です。

かつて海賊に襲われ、ハリアー村ではほとんどの木々が燃えてしまいました。そこで村人たちは子供の誕生を祝うために、女の子なら一本、男の子なら2本と伝統的にヤシの木を植え始めます。そして現在、そのヤシの木と白い町並みという美しい光景が人気の観光スポットとなったんですよ。ハリアー村のメイン通りである「プラザ・リオン・キャスティロ」では、土曜日の朝には工芸品や農産物市場があり、地元の人達や観光客で大賑わい。地元の職人のクラフトワークショップでは、魅力的な作品を作っている様子を見る事もできます。ぜひランサローテ島の美しいハリアー村観光もプランに入れてみてはいかがですか？

4. ランサローテ島のビーチ

ランサローテ島には数多くの観光スポットがありますが、島の気候と美しいビーチも沢山の観光客を魅了します。主要リゾートのプエル・デル・カルメンやコスタ・テギス、プラヤ・ブランカはサハラ砂漠から輸入された砂を使用し、観光客向けに造られました。整備された美しいビーチも魅力的ですが、ランサローテ島には天然のビーチももちろんありますよ。地元の人々にはランサローテ島南部のパパガヨビーチ、北西のファマラ・ビーチが島が人気。便利で綺麗な整備されたビーチから、地元住民御用達のサーフスポットまで、様々なビーチも魅力的な観光スポットと言えますね。

5. ユニークな手法で作られる特別なワイン『エル・グリフォ・ワイナリー』

ランサローテ島のワインは、ワイン好きなら一度は聞いたことがあるかもしれません。カナリア諸島最東端に位置するランサローテ島は、DOにも指定されているワイン生産地なんですよ。

火山島から成るランサローテ島は観光していると、一見不毛な大地に見えるかもしれません。しかし火山灰の下にはブドウ栽培に適した大地があり、深く掘った穴にブドウを植える独特な栽培をしています。さらに半円形の石垣が並ぶ様子は特に観光客に人気で、これはアフリカ大地から吹く風からブドウの木を守るため。そんなランサローテ島で作られるワインは殆んどが白ワインですが、こちらはスペイン本土でも入手が困難と言われる貴重なものです。わざわざワインのためにランサローテ島に訪れる人もいるほどなんだとか。

マスダチェのエル・グリフォ・ワイナリーは1775年創業の歴史あるワイナリーです。施設内にはワイン博物館やワインバーがあり、心行くまでランサローテ島のワインを楽しむことができる観光スポット。ランサローテ島がワインの名産地と知らなかった人にも、観光するならおすすめしたい場所です。

◎まとめ

カナリア諸島のランサローテ島は、火山がなければ存在しなかった島といっても過言ではありません。貴重な生態系や溶岩トンネル、そして火星のような風景は観光客を余すことなく魅了します。リゾートも並び始め、美しいビーチをリラックスしながら楽しむのもいいですよね。どんな楽しみ方も自分次第のランサローテ島は、ぜひ一度は行ってみたい観光スポットのひとつ。ヨーロッパや人気のモロッコ旅行に出かけるなら、ランサローテ島にも足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

火山活動で生まれた火星のような島！ランサローテ島の観光スポット5選