名称:The Mausoleum of Genghis Khan(チンギス・ハン陵)
住所:内モンゴル自治区オルドス市伊金霍洛旗
北京から列車で一晩、車に乗り換えて半日。ようやく内モンゴル自治区の街、包頭(ホウトウ)に到着。「五当召」や「九曲黄河」のように大自然の観光スポットや「チンギス・ハン陵」や「.趙長城遺跡」など歴史的価値の高い観光スポットもある魅力的な街です。モンゴル族はもちろん、包頭一帯で暮らしていた北方民族の、風習や文化を知るのに最適の場所でもあります。
また、内モンゴル自治区の中でも、大きな街である「包頭」は、草原や砂漠を旅行する際の中継地点でもあるため、多くの観光客が行き交っています。
そんな包頭のおすすめ観光スポットを紹介していきましょう!
目次
黄河の自然とモンゴル文化が生んだ、包頭の観光スポット10選!
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1.チンギス・ハン陵
チンギス・ハン陵はモンゴル帝国の初代王、チンギス・ハンのお墓。包頭市の南、伊金霍洛旗(イジンフオロス)草原にある観光スポットです。ただしモンゴル族は密葬のため、実は、本当のチンギス・ハンのお墓がどこにあるかは、未だに解明されていないのです。
ここ「チンギス・ハン陵」には、チンギス・ハン最後の一息である「魂のラクダの毛」が数百年に渡ってに保管されており、観光客を賑わせています。過去にチンギス・ハン陵は何度も移動され、1954年にようやく、青海省(中国・南西部)の塔尔寺から、故郷の伊金霍洛旗(イジンフオロス)に帰ってきました。
陵はおよそ5.5ヘクタールあり、モンゴル族、および中国北方民族研究の歴史的観点から非常に価値の高いものとされ、「全国重点文物保護」に指定されています。そのため、チンギス・ハン旅行区は最高ランクの5A景区にもなっており、大勢の観光客が訪れます。
包頭から向かう途中にオルドス市も通過するので、そこで休憩するといいでしょう。「元」の時代に興味のある方には、特に、包頭の観光プランに加えてみてくださいね。
2.五当召
包頭にある五当召の「五当」とはモンゴル語で「柳」という意味です。「召」は廟を意味します。創建は、清の康煕年間(1662-1722年)で乾隆十四年(1749年)に再建されました。漢字で「広覚寺」の名を賜った観光スポット。
フオフォロブサンジャラツオ1世が、チベットのジャシルン寺から経典を持って建立したもので、たびたび拡張され、現在の規模に発展しました。廟は「五当溝」の山の中腹に建てられたため、五当召と呼ばれるようになりました。
五当召は、南向きに建てられ、大小の殿堂と経堂、僧侶の部屋が2500ほどあり、300ヘクタールの土地は、1.5キロ長の山肌に沿って広がっています。山を切り出して造られた白い建築群が山の緑によく映え、素敵なコントラストを観光客に見せてくれます。
五当召は包頭から北東45キロの位置し、深い緑の中に佇んでいます。「国家重点文物保護」に指定され、4Aクラスの旅行景区(最高は5A)となっています。
チベット自治区の「ポタラ宮」、青海省の「塔尔寺」、甘粛省の「抗卜楞寺」と並び、中国の四大チベット寺院とされ、包頭を含む内モンゴル自治区では最大のチベット寺院。
自然と歴史に関心の高い方にはもってこいの観光スポットです。
名称:五当召
住所:石拐区五当召鎮
公式・関連サイトURL:http://www.zgwdz.com/ja/
3.美岱召(ビタイショウ)
美岱召(メイダイジャオ)は元々「魂覚寺」と呼ばれ、のちに「寿魂寺」と改名しました。内モンゴル自治区でも重要なチベット仏教建築の一つで、「全国重点文物保護」にも指定されている観光地です。
京藏高速道路の北側にあり、包頭から東に50キロの土默特右旗(トゥモタヨチ)美岱召村に位置しています。美岱召の四角い屋根は11メートルほどで、上に角楼があります。
泰和門に入ると「大雄宝殿」が見えてきます。これは、ラマ教がモンゴルに伝わったこと示すものです。寺は塀でぐるりと囲われ、土のうや石が積まれています。長方形で周囲は681メートル、総面積は4,000平方メートルに及びます。
明の隆慶年間(1567-1572年)にモンゴルのトゥモタブジュアラタン・ハンが順義王に抑えられ、トゥモ川の上流に建立したのが始まり。
万歴三年(1575年)に城および寺が建てられ、朝廷から「福化城」の名を賜っています。チベット・マイダリからフトゥカトゥが、この地に来て布教を始めたことから、「マイダリ廟」とも呼ばれています。
チベット寺院や北方民族に興味のある方にオススメの観光スポット。少し不便なところにあるので、観光する際は、包頭でガイドをお願いすることもできますよ。
名称:Meidaizhao(美岱召)
住所:東河区土默特右旗美岱召村
4.趙長城遺跡
「趙長城」は中国最古の長城。二千年もの歴史がありますが、比較的保存状態も良い、包頭から10キロほどの場所にある観光スポットです。趙長城は包頭の中心から、陽県の大廟村まで続きます。趙の武魂王が紀元前306-紀元前300年に修築しました。
陽山の麓の丘陵地にあり、山の南側は細長い地形で、トゥモ川平原が広がります。肥沃な大地であったため、当時の兵法家は争って取り合ったとのことです。趙長城はまっすぐ山へ伸び、土や石が混ざった長城で400メートルほどあります。
長城の両側は崩れ、土塁がむき出しになっている場所もあります。途中、土や石が盛られ、状態の良い場所もあり、高さは1.5メートル、幅は2.5メートルの台形をしています。
中国・包頭の歴史が感じられる観光スポットですよ。ぜひ観光リストに追加してください。
名称:趙長城遺址(趙長城遺跡)
住所:九原区興鎮二海壕村
5.九曲黄河
「九曲黄河」は包頭南海旅行開発区にある観光スポット。包頭市東河区に位置し、川を南へ移動した後にできた湿地帯です。開発区の総面積は2,000ヘクタールで、水面は480ヘクタールあります。水上レジャー区と湖沼遊覧区に分かれています。
九曲黄河の南海開発は1985年に始まりました。北には青山水脈、南には黄河が流れ、波が漂い、湖面の水草も美しく、鳥が羽ばたいています。自然と人工が一体となった独特の風景を作り出し、江南の水郷のような光景が観光客の目を楽しませてくれます。
「塞外西湖」とも呼ばれ、草原は趣のある風景になっています。観光客は、ボートや釣りを楽しみ、南海の景色が癒やしてくれます。南海で採れた鯉もぜひ味わってみましょう。
名称:九曲黄河(Jiuqu Yellow River)
住所:東河区南海旅行開発区
6.梅力更
梅力更(メイリーゲン)は自然生態風景区で陽山山脈・烏拉山(ウラサン)の麓にあります。包頭から西に30キロ行ったところで、南には「九曲黄河」が流れる観光スポットです。風景区の面積は56.7平方キロメートルという広大さ。
多くの巨大花崗岩があり、滝や植物などの自然であふれています。風景区には「梅力更溝」や「石包克図溝」、「西溝」などの奇岩や峡谷がエンジョイできます。山並みは奇怪で深山幽谷、主峰は海抜2,324メートルにもなります。
梅力更風景区は「林海奇松」、「瀑布潭泉」、「雲海幻景」、「奇峰異石」の四つが特に有名です。延々と続く山並みはラクダの背のようで、神秘的な「寿亀石や「双セイ守更」、「女カイ一現」などが観光できます。山肌からは無数の小さな滝が岩肌を流れ落ち、美しい風景を作り出しています。
一帯は雨量が多いため緑が多く、雲や水蒸気によって変化に富んだ景観が楽しめることも人気です。
包頭の市街地と違い、年間の平均気温は5℃で涼しく快適です。四季があり、春は鳥や花が、夏は雲海に泉、秋は紅葉、冬は氷の林が鑑賞できます!
アウトドア派にオススメの包頭観光スポットです。
名称:梅力更(Meiligeng)
住所:昆都崙区内
7.包頭博物館
包頭博物館は包頭の中心、阿爾丁(アーアルディン)大街にある観光スポットです。博物館の総面積は、16,000平方メートルで建築面積は7,600平方メートル。包頭だけでなく内モンゴル西部でも最大の総合博物館です。
ここでは、収集、保管、研究、展示が行われ、包頭周辺の歴史解明に役立っています。歴史と科学的知識を広め、市民の教育の手助けをする役割も担っています。
博物館は「地方史文物」や「内モンゴル敖漢遼墓壁画」、「内モンゴル古代壁画」などの展示があり、包頭の歴史・文化や豊富な天然資源について理解を深められます。特に「内モンゴル古代壁画」は、多くの観光客の目を引くスポットです。
名称:包頭博物館
住所:東河区阿尔丁広場南
公式・関連サイトURL:https://www.facebook.com/pages/%E5%85%A7%E8%92%99%E5%8F%A4%E5%8C%85%E9%A0%AD%E5%8D%9A%E7%89%A9%E9%A4%A8/294825637357600
8.南海公園
南海湿地景区(南海公園)は、包頭の東南にある観光スポット。黄河沿いに広がる敷地2000ヘクタールの湿地帯です。水域は580ヘクタール、草地は1000ヘクタールほどもあります。
北に青山山脈が連なり、南に黄河と独特の風景を作り出しています。観光客も多く、生物リゾートと科学が一つになった「塞外西湖(西湖は杭州の美しい湖)」の名を持つ国家4Aクラス(最高は5A)の旅行風景区です。また、内モンゴル自治区における湿地自然保護区にも指定されています。
昔の包頭は「水の枯れた埠頭」と言われていましたが、この南海埠頭を指していました。史料によれば、清朝の康煕年間に包頭の東河区から東南におよそ5キロのところに大きな湖がありました。水面には水草が生え、魚が群れをなし、柳が茂っていたとのことです。
市街からも近く、土地が平坦だったので、船やいかだで荷物を積み下ろすのに便利でした。そのため、埠頭や水運が発達し、各地から商人が集まるようになりました。渡し船などで生計を立て、住み着いたとのことです。自然あふれる観光地なので、アウトドア派にぴったりですよ!
名称:南海公園(Nanhai Park)
住所:東河区南
9.阿爾丁広場
阿爾丁(アーアルディン)広場は、包頭新市街の中心的観光スポット。内モンゴル自治区で三番目に大きい広場です。
「世界十大広場」にも数えられ、広場中心部の面積は、6万平方メートルあります。総面積にすると10万平方メートルにもなり、モスクワの「クレムリン広場」より大きい広場です。1989年に建設され、2008年の北京オリンピックの聖火リレーでは、包頭の終着点でした。
阿爾丁広場の北には市政府、東に世紀広場、西に希望広場があります。広場の設計に際しては、広場という機能だけでなく、周辺の環境と一体化した「空、大地、人との和」の思想が再現されています。広場はシンメトリーで、威厳を保ちつつ、観光客や市民が往来しやすいように造られています。
広場それぞれに特徴があるのですが、統一感もあります。時期によって、建築に変化を見せ、花を植えるなどの多様性も素晴らしいですよ。
包頭の大きな広場でのんびりと観光するのもいいかもしれませんね!
名称:阿爾丁広場
住所:東河区鋼鉄大街
10.包頭召
包頭市東河区拐子街にある観光地。清の康煕年間に建てられ、またの名を「福徴寺」と言います。包頭市内にある唯一のモンゴル族の廟で、チベット式建築によって造られています。
壁は石灰石を含んでいるため、純白をしています。二階建ての堂で、一階の経堂には間仕切りがなく、二列に並んだ柱が天井まで続いています。二階には仏堂が二つあり、釈迦牟尼と彫刻神像がそれぞれ祀られています。
正面に門、外側に廊下が通り、東西の壁には長方形の小さな窓。廊下と塀が廟の両側を囲っています。大院が二つ、他に客堂、庁舎、厨房倉庫、厩舎があり、総面積は7000平方メートルです。
包頭空港から近く、アクセスも良いですよ。
名称:包頭召(Baotouzhao Temple)
住所:東河区拐子街
公式・関連サイトURL:
◎まとめ
「チンギス・ハン陵」や「九曲黄河」など名所の多い包頭。黄河が生んだ草原の街と言っても過言ではありません。
草原の観光地への移動は少し大変ですが、日本では見られない光景が観光客の目を楽しませてくれることでしょう!
また、内モンゴル自治区はもともとモンゴル国の一部であっため、モンゴル語がレストランでも併記されています。
そのため、観光を通してモンゴル族の風習や文化を味わえる場所でもあります。
大自然とモンゴルの文化を味わいたいという方にオススメの観光エリアと言えるでしょう!