名称:Hatay Archaeology Museum
住所:Cumhuriyet, Gündüz Cd. 1/A, 31040 Antakya/Hatay
公式・関連サイトURL:https://goo.gl/Zf21NI
トルコの南端近くにあるアンタキヤは、古代都市アンティオキアとしても知られています。シリアとの国境に近いアンタキヤにはアラブ系住民が多く、街中にはアラビア語とトルコ語が入り交じっています。観光地としてはそれほど有名ではありませんが、見どころはあります。
複雑な歴史を経てトルコに編入された都市アンタキヤは、歴史が長いわりにはあまり古くからの建造物などがあまり残っていません。地震・洪水などの自然災害や、外からの侵略などが繰り返された紆余曲折の歴史がそうさせたのでしょう。それでも、アンタキヤには見逃せない観光ポイントがまだまだあるので、今回はアンタキヤ観光の見どころ5選を紹介しましょう。
目次
古代ローマとアラブの遺跡が残るトルコの都市、アンタキヤの観光スポット
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1, アンタキヤ考古学博物館(モザイク博物館)
アンタキヤ考古学博物館は、モザイク博物館とも言われ、世界でも有数のモザイクコレクションを誇るアンタキヤの観光スポットです。アンタキヤはどちらかというと近代的な街ですが、この考古学博物館を観光すれば、アンタキヤの長い歴史や文化を知ることができるでしょう。
博物館では、陶器や金銀のコイン、彫像などアンタキヤ周辺の出土品が展示されています。何よりの見どころは、世界有数の質と量を誇るモザイクのコレクション!精巧なモザイクは、遠目で見るとモザイクだとはわからないくらいです。近くに寄ると改めてそれがモザイク画だとわかります。
2. 聖ペトロ洞窟教会
アンタキヤの東部郊外にある聖ペトロ洞窟教会は、アンタキヤ観光でも人気の高い観光スポットです。迫害されたキリスト教徒が聖ペトロに導かれてこの洞窟に避難してきたとされることから、聖ペトロ洞窟教会と言われるようになりました。1963年には、バチカンから聖地として認められています。
聖ペトロ洞窟教会は天然の洞窟を利用し、スタリウス山の岩の絶壁に幅約9m、奥行き約13m、高さ約7mの大きさで造られています。洞窟内には天然の泉が湧き出ていて、飲料とされていたほか治療水としても使われていました。
床にはモザイクの断片が、そして壁にはフレスコ画が残っています。これらが観光の見どころですよ。奥にはトンネルがあり、危険が迫った際の逃走用通路とされていたと言われています。
名称:Saint Peter Cave Church
住所:Antakya, Kucuk Dalyan Mah., Antakya
公式・関連サイトURL:https://goo.gl/GTCNea
3.ウェスパシアヌス・ティトゥス・トンネル
アンタキヤの中心から南西約35kmのところにあるウェスパシアヌス・ティトゥス・トンネル。このトンネル、ただのトンネルではありませんよ。その昔アンタキヤを中心とするハタイ県では、山からの大水が港に流れ込み、港が塞がって機能しなくなりました。これをを回避するために、古代ローマ時代に山を掘リ抜いて水抜き用のトンネルが造られました。ローマ皇帝ウェスパシアヌスの命によって建設が始まり、その子ティトゥスに事業が受け継がれたため、このように呼ばれます。
長さ130mに及ぶ巨大な人工水路は、ローマ時代の最も壮大な建築物の1つとされ、ユネスコの世界遺産にも登録されています。アンタキヤからはやや離れているのでメジャーな観光スポットとはいえませんが、世界遺産ということもあり、少しずつ人気が上昇している観光名所です。
名称:Vespasianus Titus Tunnel
住所:Kapısuyu Mahallesi, 31800 Samandağ
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/tentativelists/5903/
4.ハビビ・ネッジャル・ジャーミィ
ハビビ・ネッジャル・ジャーミィは、アンタキアの中心部にある歴史的なモスクです。モスクの名前は、キリスト教伝道師ハビブネジャールからとられたと言われています。アナトリア地方で最初に建てられたモスクとして知られ、アンタキアの観光スポットの1つです。
12世紀に十字軍によって造られた教会が、後にモスクに改められたのがこのハビビ・ネッジャル・ジャーミィ。このモスクのミナレットは17世紀のもので、太くてしっかりした造りが特徴。オスマン様式の細いミナレットとは形状が異なるので、観光の際はしっかり見ておきましょう。
また、ミナレットの頂部はとんがり帽子の形をしていて、バルコニーのようになっています。こちらも観光で訪れた際は注目してみてくださいね。
名称:Habibi Neccar Cami
住所:Kurtuluş Cd. No:136 Akbaba 31060 Antakya/Hatay
5.アンタキヤ城
アンタキヤ城は、アンタキヤ北方のシルピウス山の上に建てられた城塞で、観光客にも開放されている観光スポットです。紀元前4世紀にアンタキヤ(旧アンティオキア)の都市が建設された後、セレウスコス1世の宮殿として建てられました。
中世まで使用されていたアンタキヤ城は、今では石の城壁が遺跡として残る静かな観光スポットとなっています。風光明媚とまではいかないですが、城の周囲には田園地帯が広がる美しい景色が望めますよ。
名称:Antakya Kalesi/Antioch Citadel
住所:31350 Ötençay Köyü/Belen
◎まとめ
他のトルコの都市とは一風変わったアンタキヤの見どころを紹介しました。観光地としては発展途上ともいえるアンタキヤですが、見どころは少なくないのでぜひ訪れてみてください。
現在、古代都市アンティオキアについてはまだ30%弱くらいしか解明されていないそうです。つまり残りの70%ほどの都市遺跡は地底に眠っていることになりますね。これらがゆくゆく発掘されたあかつきには、とんでもなく有名な観光地になるかもしれませんね。
そういうブームが来るかもと考えると、アンタキヤ観光の魅力がずっと高まることでしょう。