ザグロス山脈中に花開いたペルシャ文化!シーラーズ観光4選

画像出典:dynamosquito (CC BY-SA 2.0)

ザグロス山脈中に花開いたペルシャ文化!シーラーズ観光4選

イラン観光では外せないエリアであるシーラーズは紀元前700年ごろから繁栄を極めたアケメネス朝ペルシャの中心地として栄えました。イランにあっては比較的穏やかな気候でブドウ・柑橘類・米・綿花など栽培を行う農業地帯でもあります。

別名「ピンクモスク」と呼ばれるマスジェデ・ナスィーロル・モルク・モスクに、青いモザイクタイルが印象的なシャー・チェラーグ廟、そして近隣には2500年前に栄え、世界史の教科書にも登場するペルセポリスも鎮座するシーラーズは観光スポットが目白押し。今回はそんなシーラーズをご紹介しましょう。

目次

ザグロス山脈中に花開いたペルシャ文化!シーラーズ観光4選

1.この世の楽園、マスジェデ・ナスィーロル・モルク・モスク

出典: Ayyoubsabawiki (CC BY-SA 4.0)

イランの首都テヘランから飛行機で90分の位置にあるシーラーズ、その観光の最大の目玉とも言える「マスジェデ・ナスィーロル・モルク・モスク」。建物はステンドグラスが多く使われており、日光の角度によって美しい光が館内に入り込みます。その美しさはまさに地上の楽園。「ピンクモスク」や「ローズモスク」という異名もあるほどです。青や黄色の光も辺りを散りばめ。時間によってはカラフルになりますよ。また柱やペルシャ絨毯と混じり合った光線が、乱反射して天井を染め上げる姿は圧巻ですよ。

観光客の多さから入場制限がされることもありますので、注意が必要です。午前の部・午後の部に別れており、午前のほうが朝日が差し込み美しい光景が見えますのでおすすめです。モスク自体は小さいので観光にそれほど時間を取られることはないでしょう。

2.天空の星を散りばめたかのよう シャー・チェラーグ廟

廟とは先祖や偉人を祀る場所のことで、シャー・チェラーグ廟には第7代イマームであるムーサー・カーズィムの子、アミールとミールが祀られています。もともとは普通の廟でしたが、芸術を好んだ皇太后の命で装飾が施され、現在の形になりました。こちらのモスクはかなり大きく、見ごたえがありますよ。外観も美しいですが、注目ポイントはその内装です。壁一面の鏡のおかげて室内は常にきらきら輝き、豪華そのもの。世界でも類を見ない建築物に仕上がっていますよ。

マスジェデ・ナスィーロル・モルク・モスクが光の楽園であるなら、シャー・チェラーグ廟は光の迷宮。観光した方なら、なるほどと納得されるでしょう。
もちろんお祈りをされている方も大勢いらっしゃいますが、なかにはお弁当を広げる方や、読書に耽る方、走り回る子供たちがいたり、現地の人たちが思い思いのスタイルで過ごしておられます。
日常と非日常が混在した素敵な場所ですので、ぜひ訪れてみましょう。

3.クセルクセス門は古代への道しるべ 岩盤上の都市 ペルセポリス

1979年、世界遺産にも登録されたペルセポリス。ギリシャ語に由来する「ペルシャ人の都」。観光スポットと簡単に呼べないほど圧巻の歴史絵巻が、砂漠の中に忽然と広がります。アレクサンドロス大王によって徹底的に破壊しつくされたペルセポリスですが、あまりに広大だったために破壊を免れたものが往時を偲ばせます。

古代への入口のようなクセルクセス門をくぐってしばらくすると、アパターナ(謁見の間)が視界に入ります。その階段部分にレリーフがあります。北アフリカから西インドまでの使者が貢物を持って謁見している様子が克明に描かれていますよ。タチャラ(ダレイオス1世の宮殿)のレリーフには「牡牛を襲うライオン」や、ゾロアスター教の「有翼の日輪」などが描かれており、ここを訪れた人はしばらく古代への追憶から抜け出せないかもしれません。ちなみにペルセポリス周囲には景観保護のためか、宿泊施設はありません。シーラーズからおよそ50kmです。

4.砂漠の中のお花畑 心落ち着くハーフェズ廟

出典: Fulvio Spada (CC BY-SA 2.0)

「そなたと結ばれる吉報はいずこ  私は命を捧げよう  私は天国の鳥  この世の翼から抜け出そう」

これは14世紀のイランの詩人ムハンマド・シャムスッディーンの詩ですが、ハーフェズをペンネームとしていました。イスラム世界で知らない人はいないとまで言わしめたハーフェズを祀ったハーフェズ廟は、シーラーズのシンボルです。ゲーテが彼の詩に感銘を受けて、晩年「西東詩集」を書いたことでも知られています。 
廟内に一歩足を踏み入れた途端に飛び込んでくるのは美しく飾られた花々や木々の緑。廟のドームは約70年前にフランス人建築家がイランの伝統に則って建てたもので、シーラーズ市民にとっての心のオアシスのような存在で、地元の方も多数訪れます。   

まとめ

イラン観光では絶対に外せない場所、シーラーズ。他にもマスジェデ・ジャミイ寺院やサアディー廟、ナシール・アルムルク寺院など魅力的な観光スポットが盛りだくさんです。旅行業界のプロが集まる会議において、近い将来観光客が集まる国として、イランが選ばれました。

親日国であり、治安もよいのですが、スリやひったくりなどの軽犯罪がしばしば発生しますのでご注意を。イラン観光の目玉として最後に取り上げたいのは、何といってもバザールです。シーラーズ以外にもイラン国内にたくさんあります。一般にイランは物価が安いので、例えばお腹一杯食事してもとてもこの値段?と驚いてしまうくらいです。ぜひ旅のリストにお加えください。

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