中国の伝統工芸・陶磁器といえばここ！景徳鎮のおすすめ観光スポット

江西省景徳鎮と聞いて思い浮かべるのは、やっぱり陶磁器ですよね。その通り、景徳鎮は磁器の生産で有名な街。国家歴史文化名城に指定され、歴史的な価値は政府のお墨付きがあります。文化遺産としてきちんと保護されている観光地でもあるんですよ。

2000年以上前、漢の時代に窯ができてから、宮廷に献上する磁器を作り続けてきました。その品質の良さから次第に輸出品としても高い評価を受けて、世界中に広まって愛好者が増えてました。英語で磁器のことをチャイナといいますが、その語源はここ景徳鎮の美しい磁器が由来だそうです！

それでは、美しい磁器で栄えたという景徳鎮の観光スポットをご紹介します。景徳鎮に訪れる際はぜひ参考にしてみてくださいね。

1.景徳鎮古窯民俗博覧区（景徳鎮陶瓷歴史博覧区）

景徳鎮に6300年前からある古窯跡にできた景徳鎮陶磁歴史文化博覧区は、保存された古窯と、歴史・文化を学べる博物館の両方が楽しめるオススメの観光スポットです。

特に観光客に人気があるのは、美しい磁器の制作現場のようすが見学できるコーナーです。
昔から景徳鎮では一つの磁器を作るのに分業制が取られていました。それを今に再現していて、ロクロを回す人、模様を彫る人、絵付けをする人、様々な係の人たちの仕事を間近で見学することができます。

特に絵付けをする人の巧みな手つきには舌を巻きます！つい見入ってため息が出るほど美しいです。できあがった作品は手のひらサイズからとてつもなく大きな甕まで多種多様。

景徳鎮の歴史、文化を学べるエリアでは、陶磁器の制作に関するものや、制作していた現場の様子がよく分かる資料が盛りだくさん。悠久の歴史を誇る中国を代表する伝統工芸、景徳鎮の陶磁器。景徳鎮に訪れたなら、ぜひ足を運びたい見応えのある観光スポットですよ。

2.景徳鎮御窯遺址（明清御窯厰遺跡）

景徳鎮御窯遺址は、明の時代から清の時代まで約500年にわたり活躍した、宮廷専用の陶磁器を焼く窯の遺跡。現在では、観光スポットとして有名です。当時使われていた井戸や、復元された御窯の模型、発掘の様子も残してある御窯の跡などを見学することができます。

ここから大量の磁器のかけらが出土していますが、御窯に残っているということはつまり、宮廷に献上できなかった作品のかけらということになりますね。失敗作の処理の仕方まで細かく決められていたそうですよ。こうして試行錯誤の末、最も美しく仕上がった作品のみが献上されたという由緒正しき御窯なのです。

景徳鎮御窯遺址の中には、保存された御窯以外にも、中国御窯工芸博物館があり、こちらも観光客に人気があります。明の時代、清の時代に作られた名器のレプリカの展示や、陶磁器の制作工程の図説のコーナーーがあるので、特に陶芸をされる方には興味深い展示となっていますよ。

3.龍珠閣

せっかく景徳鎮に観光に行ったら、街を一望できるところから眺めてみたいですよね。龍珠閣は小高い丘にある五重の塔で、上まで登って景徳鎮の町を一望することができる観光スポットです。

もともとは明・清の時代の官営磁器工場があった場所に、1990年に建てられた塔が龍珠閣です。一番上まで登ると景徳鎮の町の中にある窯から煙が立ち上るようすが見えます。陶磁器の街ならではの光景ですね。

景徳鎮からは、明の時代の陶器がたくさん出土していますが、その多くは龍珠閣を建てる時に見つかったものだそうです。
明の時代を生きた昔の人々も、ここから景徳鎮の町を眺めていたのかと思うと、同じ地に立つ歴史のロマンを感じますね。

また、龍珠閣の周辺は昔の街並みを残した建築が多く、味わい深い雰囲気の中で散策ができるエリアなので、ぜひじっくり観光してみてくださいね。

4.景徳鎮官窯博物館

景徳鎮を一望できる龍珠閣の中にある景徳鎮官窯博物館では、明の時代の初期の頃の出土品が展示されています。宮廷に献上する作品は厳しい基準で作られていて、わずかな失敗も許されません。

そんな素人には分からないような失敗でも廃棄されてしまい、日の目を見ることのなかった作品たち。現在では、そのかけらが復元・展示されています。使われることなく、割れていった陶磁器は、当時の職人の強いこだわりがうかがえます。

復元品とはいえ、どこがダメなのか分からないほど美しいものばかりですよ。お椀や水差し、壷、鳥のエサ入れ、直径が50cmはありそうな大きなお皿など、様々な作品が展示されています。これも、明の時代や文化を物語る貴重な史料ですね。

◎まとめ

美しい磁器で栄えたという景徳鎮のオススメ観光スポットを4ヵ所紹介しました。

どれも魅力あふれる観光地でしたね！陶磁器で栄えたというだけあって、陶磁器の製作や歴史に触れられる街となっております。もちろん、ここで紹介した以外にも景徳鎮は素敵な観光地がいっぱいですよ。ちなみに、道路のアスファルトは陶磁器の破片が混ざっているので、ちょっと地面に注目して歩いてみてください。

陶磁器や中国の工芸文化に詳しい方も、そうでない方も新たな発見や感動があることでしょう。
そんな陶磁器の街、景徳鎮に足を運んでみてはいかがですか？きっとステキな体験が待っていますよ。

中国の伝統工芸・陶磁器といえばここ！景徳鎮のおすすめ観光スポット