シルクロードの北の果て！中国とは思えない異空間のグルジャ観光ベスト3

中国語ではイーニン市（伊寧）または固勒扎市（グルジャ）と呼ばれ、新疆ウイグル自治区内の西、イリ・カザフ自治州に属します。この地域は、漢族はじめウイグル族や回族、カザフ族などが暮らしおり、その大多数がイスラム教を信仰しています。

湿潤な気候は豊かな緑を形成し、険しい峰々と草原が織りなす風景はまさに圧巻。豊富な水資源を利用した一大農業地帯ですが、石炭資源も豊富で、カザフスタンなど中央アジア諸国との貿易も順調。そんな魅力たっぷりのグルジャの観光スポットをご紹介しましょう。

1.天山山脈の雪と曲がりくねった川が織りなす絶景「バインブルグ草原」

天山山脈の南麓に広がる大草原（湿原）は、草原の中を曲がりくねって流れる開都河が草原を潤し、天山山脈が映り込むかのような景色は圧巻です！草原は自然保護のため、車で乗り付けられないので、宿泊用のゲルがあります。ゲルでの食事は羊の塩茹でや馬乳酒などのモンゴル料理が味わえ、ここが中国であることを忘れてしまいそうです。

ちなみに日本では尾瀬が湿原として有名ですが、ここバインブルグ草原は、尾瀬よりも1000mも高い場所に位置します。四国四県よりも広い面積を誇り、オルドス草原に次いで中国で2番目に大きな草原で、まさに天空の湿原です。

2.湖の青と空の青を分けるものは遠くの山並みだけ！「サイラム・ノール」

シルクロードの最も北にあるのがここ新疆です。チンギスハンの軍隊は、このあたりを駆け抜けて中央アジアへ攻め入りました。でもそんな歴史絵巻さえも溶かし込んでしまうほど、湖は静かに満々と水を蓄えています。

サイラムとは、カザフ語で「願いを込めて祈る」という意味です。水辺に立って遠くの山並みを見つめると、ふと自分の心を湖面の中に溶かしこんでしまいたい、そんな気分にさせてくれるパノラマとなっています。

3.街中にもイスラムの香り！「陝西大寺」

グルジャ市は人口およそ54万人と、中国の中でも中規模都市です。思いのほか都会的な街並みで、道路も広く整備されています。

陝西大寺は、いかにも中国風という建物ですが、偶像崇拝のないイスラム教のモスクは簡素ではあるものの、赤を基調にする中国にあって、内部はイランなどのように青い色が赤とともに基調としてあり、イスラムの風を感じることができる寺院です。

◎まとめ

シルクロードの悠久の歴史を肌で感じるグルジャ観光スポット3選を紹介しました。羊肉を中心とした食事はむしろモンゴルに近く、歩いている人々もエキゾチックな雰囲気が漂い、顔立ちも中央アジアの人々の香りがして、中国でありながら異国情緒満載。まさにシルクロードが、文化も人も運んで混ざり合い今があるのです。ぜひ一度グルジャを訪れてみてください。

シルクロードの北の果て！中国とは思えない異空間のグルジャ観光ベスト3