年間600万人が訪れる聖地ルルド!聖母の奇跡に彩られた観光スポット7選

年間600万人が訪れる聖地ルルド!聖母の奇跡に彩られた観光スポット7選

ルルドは、フランスとスペインの国境にあるピレネー山脈の麓に位置する、人口1万5千人足らずの小さな町です。ですが、ルルドはキリスト教の巡礼者をはじめ年間600万もの人々が訪れる人気の観光地なんですよ!発端は、1858年2月11日に14歳の少女ベルナデット・スビルーが聖母マリアを目撃し、そのお告げに従って触れた岩から、泉が湧いたという奇跡によるものです。いわゆるルルドの泉の水は難病をも治癒させるといわれ、観光客のほかに数万人もの病人が奇跡にすがるためにルルドを訪れています。ルルドの街自体も、ピレネー山脈の美しい緑やポー川の清らかな流れに抱かれ、癒やしのパワーに溢れた美しい観光地。奇跡を信じて世界中から観光客が集まるルルドで、おすすめの観光スポットをご紹介します。

目次

年間600万人が訪れる聖地ルルド!聖母の奇跡に彩られた観光スポット7選

目次を閉じる

1. ルルドの聖地

聖地として知られるルルドで最大の観光地です。聖母マリアが現れたマッサビエルの洞窟の上にはロザリオ・バジリカ聖堂が建ち、厳粛な雰囲気が漂っています。奇跡が起こると信じて訪れた人々が、残していった杖が印象的です。堂内の奥にある15枚の大きなヴェネツィアンモザイクの絵には、キリストの生涯が描かれています。

その上には、聖母マリアが自らの名を「無原罪の御宿り」と告げたことにちなんでペイラマール神父が建てた聖堂があり、ペテロの像やベルナデットの聖遺物が安置されています。聖堂のステンドグラスの中でも、ベルナデットが聖母マリアと出会うシーンは、ルルド観光のクライマックスの1つです。ここにはルルドの泉から聖水を引いた水道があり、観光客がペットボトルに汲む姿が見られます。

4月の初旬から10月下旬にかけての21時からは、聖域内を毎晩ロウソクを持った行列が練り歩きます。神秘的なキャンドルと讃美歌の調べは、忘れられないルルド観光の思い出になることでしょう。

2. ルルド城

出典: saiko3p

ピレネー地方の入口にあるルルドは、聖母の出現以前から軍事的に重要な場所として街が形成されていました。都市としてのルルドの中心だったのが、ポー川沿いの小さな岩山にそびえるルルド城です。11世紀にはロマネスク様式で築かれ、13~14世紀にはゴシック様式の城として拡張されました。中世に築かれた堅固な城塞は、今日ではピレネー博物館としてルルドの主要な観光スポットとなっています。中近世の農具や家具、衣装など、ピレネー地方の文化と伝統についての素朴な展示が魅力です。主塔の内部は図書館になっているので、ルルド観光の思い出に訪ねてみてはいかがでしょう。

もう1つの観光のポイントが、城から見るルルドの景色です。階段でも上がれますが、エレベーターが付いているので楽ちんですよ!ピレネーの山々と森の中に佇む美しい無原罪の御宿り聖堂。テラスからは360度見渡すことができ、ルルドの美しい町並みと緑、そして聖域とのコラボを楽しんでください。

3. マッサビエルの洞窟

マサビエルの洞窟は、まさに聖母が現れたとされる場所です。聖母マリアはベルナデットの前に17回も現れ、あるとき泉の水を飲み顔を洗うよう促したとか。マリア様が指示した洞窟の岩の下には、はじめは泥水が溜まっているだけでしたが、次第に澄んだ清水となったといわれています。これが、奇跡の泉とも呼ばれる「ルルドの泉」です。

バシリカ聖堂の右側に洞窟があり、入ってすぐ左側に今でもこんこんと湧く泉の水源があります。万病を治すといわれる奇跡の水を求める人は数知れません。聖域に入る前のお土産屋さんでボトルを購入しておくと、ルルド観光のお土産として持ち帰るのにも便利です。

ちなみに、洞窟の周辺の岩はつやつやと黒光りしています。これは、奇跡を信じる人々が祈りながら岩の表面を撫でたからです。聖母の奇跡を信じる人々の篤い信仰の心がうかがえますね。

4. ピック・デゥ・ジェール

ルルドの全景を写真に収めるなら、ルルド市街南東の山ピック・デゥ・ジェールがおすすめ!ケーブルカーで1155mの山頂に登れば、ルルドの街も聖域も一望のもとに付すことができます。このケーブルカーは1900年に運行を開始し、100年以上も観光客を乗せて走っているんですよ。頂上の展望台はもちろん、レストランのテラスからの景色も美しく、ルルドの町並みやポー川の渓谷など、360度のパノラマビューを満喫できます。

また、山の周囲を巡る所要時間3時間のハイキングコースがあり、誰でも気軽に自然散策を満喫できると人気です。行きは自転車と一緒にケーブルカーに乗り、帰りはマウンテンバイクで爽快に駆け下りるアクティブな観光も楽しめますよ。4万年前に氷河が融けた際の浸食でできた洞窟も、時間に余裕があればぜひ観光してみてください。

5. ベルナデットゆかりの地

出典: Dennis Jarvis

ルルド旧市街には、粉ひき屋の娘として生まれたベルナデットの生家もあり、重要な観光スポットとなっています。彼女が2歳まで暮らしていた家や、今は跡地となっている水車小屋など、聖人に列したベルナデットの足跡をたどるのもルルドでは人気の観光コースです。またベルナデットは、家がとても貧しかったことから、カショー(地下牢)にも1年間だけいたことがあります。うっかりすると見逃してしまうくらい小さな建物なので、注意して観光してくださいね。

現在、水車小屋跡地は博物館となっているほか、生家では当時の様子が再現されています。本人が使っていた部屋も実際に観光できますよ。貧しい中でも笑い声が絶えなかったという、ベルナデットの清貧な暮らしぶりを垣間見ることができます。ルルドでは、観光や巡礼のために、道にガイド用の線が引かれています。ベルナデットのゆかりの地を巡るの場合は、水色の線をたどればOKです。

6. ルルドの蝋人形館

出典: Office de Tourisme de Lourdes

ルルドには、ハリウッドの蠟人形館のような観光スポットもあるんです!ただし、そこは巡礼地ルルドですから、内容はキリスト教の世界を再現したものが中心です。ベルナデットの生涯はもちろん、イエスの生涯やローマ法王の活動などがストーリーに則って展示されているので、宗教にそこまで詳しくなくても安心して観光できます。

とくにイエスの生涯は、18のフレスコ画を忠実に蠟人形で再現しているのが見どころですよ。レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』も蠟人形で表現され、立体的に見ることができま。光と音の演出も加わって、より臨場感を味わえるでしょう。また蠟人形館のバルコニーからは、ルルドの街のやポー川、ルルド城などの美しい景色も望めますよ。

7. サクレ・クール教会

出典: Sergey Dzyuba

ルルドの街中にあるサクレ・クール教会は、もともとは1844年1月9日にベルナデットが洗礼を受けた小さな教会でした。ルルドの聖母の奇跡から50年近く経った1905年に取り壊され、現在の大きな堂宇が建てられました。堂内にはベルナデットが受洗した洗礼盤や、洗礼者ヨハネと処女マリアの像があり、ベルナデットの受洗証明書も展示されています。他の主要観光スポットに比べて比較的観光客も少ないので、ゆっくり見学できますよ。

ステンドグラスからはブルーの光が入り込み、とっても厳かな雰囲気。正面にあるパイプオルガンもにも、ぜひ注目してください。また、入口には聖書のシーンが描かれたモザイク画もあるので、こちらも併せて観光してくださいね。ルルドの聖地に隠れてしまいがちですが、こちらも立派なベルナデットゆかりのスポットとして、足を運んでみてください。

◎まとめ

カトリック信者はもちろん、日本からも多くの観光客が訪れるフランスの小さな街ルルド。フランスで最も古いピレネー国立公園の麓にあり、まるで絵葉書の中に入り込んだような景色に出会えます。ポー川の流域には今もたくさんの水車小屋があり、穏やかな時間が流れるのどかな観光地として人気です。1人の貧しい少女に始まる奇跡を求めて、世界中の人々が訪れるようになった巡礼地ルルド。信じる信じないはあなた次第として、ぜひ一度は訪ねてみてほしい観光の街です。

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

ルルドでおすすめの記事

ルルドのアクセスランキング