名称:イマームモスク
住所:Esfahan,Iran
公式・関連サイトURL:http://www.nara.accu.or.jp/news/heritage/imarm.html
イランというと縁遠い感じがしますが、「ペルシャ絨毯」「ペルシャガラス」などのように「ペルシャ」と言い換えれば実は意外に身近なのです。中でもイスファハーンの町は日本の京都のような、イラン人にとって歴史的にも精神的にも大切な場所です。今回はそんな魅惑のイスファハーンをご紹介します。
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イスファハーンは世界の半分とまで言われた町?!観光スポットご紹介
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1.天空への入口!空とタイルの青が同化する「イマーム・モスク」
イスファハーン観光の目玉のひとつ・イマームモスクは、サファビー朝5第皇帝アッバース一世のときに建築を開始し、彼の死後一年後に完成しました。これにはイランを代表する建築物の誉高いのも頷けます。
エントランスから空を見上げると、空の青とタイルの青が同化して、まるで天空への入口のようにさえ思われてしまいます。精巧に作りこまれた幾何学模様は、思わず発する言葉を失ってしまいそうになります。また、館内に入るとまさに別世界が広がります。また、こちらの建物は、のちのトルコのオスマン様式やインドのムガル様式にも多大な影響を与えたと言われています。ただし金曜日は礼拝のため入館はできませんのでご注意ください。
2.アルメニア人の心の拠り所「ヴァーンク教会」
ヴァーンク教会は、イランには珍しいキリスト教の教会です。聖書の場面を再現したフレスコ画は『最後の晩餐』や『キリストの磔刑』がなぜか中東系の人々の顔立ちなのが面白い。またこちらも、イマームモスク同様、アッバース一世のときに、モスク建設のために集められたアルメニア人のために建てられました。
サファビー朝歴代の皇帝は彼らのアルメニア正教を保護し現在もイラン国内に居住するアルメニア系住民の心の拠り所となっているほか、世界最小の聖書が展示されていることでも有名です。外観は幾何学模様の窓枠やタイル使い、中に入るとその色使いなどまさに西洋と東洋の折衷が見事です。イスファハーン観光ではぜひ行っていただきたい場所のひとつです。
名称:ヴァーンク教会
住所:Jolfa.District,Iran
公式・関連サイトURL:http://www.vank.ir/fa/
3.まさに市民の架け橋。庶民の暮らしが垣間見える「シー・オ・セ・ポル」
33の橋脚があることから名付けられたシー・オ・セ・ポル。サファビー朝時代に建てられたこの橋は、外から眺めてもよし。中を通っても地元の暮らしを垣間見ることが出来ます。イスファハーンのザーヤンデ川に架かっており、夜景が美しいことでも知られています。
レンガ造りのアーチ構造が印象ですが、季節によっては川が流れていないこともありますのでご注意を。また、橋の中を歩くときには手すりがありませんので落下にはご注意ください。橋には照明設備があるせいか、夜も現地の方、観光の方が多数訪れています。イスファハーンの市内中心部にあり、夜の散歩にも、もってこいです。しばし悠久の歴史に思いを馳せてみてはいかがですか。
名称:シー・オ・セ・ポル
住所:Esfahan,Iran
公式・関連サイトURL:http://www.isfahan.org.uk/pol33/33pol.html
4.アッバース朝の栄華を感じる「チェヘル ソルトゥーン宮殿」
チェヘル・ソルトゥーン宮殿とは、「40本の柱」を意味しています。アッバース二世在位中に建設され、迎賓館として使用されていました。ただし庭園はアッバース一世のときに整備されたものです。館内の細密画は、インドなどの絵画に近いアジア風となっており、サファビー朝のトルコやインドとの闘いの歴史を表していることがよく分かります。
鏡が非常に貴重な時代にふんだんに使われていて、往時の権力がいかに強大であったかが偲ばれます。夏場には池の水が干上がっていることがありますので注意が必要ですが、仮に水がなくても素晴らしい館内があなたを待っています。因みにこちらは、イマームモスクからも徒歩圏内です。
名称:チェヘル ソルトゥーン宮殿
住所:Esfahan,Iran
公式・関連サイトURL:http://www.iranicaonline.org/articles/cehel-sotun
5.イスファハーン最古のモスク。1000年のバザールも近い「マスジェデ・ジャーメ」
マスジェデ・ジャーメはペルシャ語で「金曜モスク」の意味。こちらも空の色のような青いタイルが印象的です。長方形の回廊を歩くと、イランイラク戦争の爪痕がところどころ残っています。そして、壁にくぼみを作って周囲を装飾してある部分があります。これはミフラブといい、メッカの方角を示しています。
さらにこのあたりには1000年も続くバザールがあり、イマーム広場までおよそ1.7キロメートル続いています。イランのお土産はすべてここで揃いそうです。あまり大きく吹っ掛けることはないようですが、少し高めに値段を設定してあるので、むしろ値下げ交渉を楽しむくらいの気持ちで行きましょう。
名称:マスジェデ・ジャーメ
住所:Esfahan,Iran
公式・関連サイトURL:http://isfahan.ir/
6.看板にはアルメニア文字「異空間のジョルファー地区」
先ほどご紹介したヴァーンク教会の周辺に一歩足を踏み入れたら、話されている言葉が全く違う、看板などの文字が全く読めない、そんな地域になります。アルメニア人居住区ジョルファー地区です。
その住民は、アルメニア語を話し、アラビア文字とは全く違うアルメニア文字を使います。ここに来ると、民族、言語、宗教が共存することがいかに大切かを思い知らされます。教会からほど近いところにアルメニア人大虐殺を祈念するモニュメントがあります。1915年の出来事で、150万人ものアルメニア人が犠牲になりました。
◎まとめ
いかがでしたか。駆け足でご紹介いたしましたが、書ききれないほどの魅力が詰まっているイスファハーンです。残念ながらイスファハーンへの直行便はありませんので、イスタンブールやドバイなど近隣のアジア主要都市からテヘランに行き、そこから国内線に乗り換えるということになります。
イランにはラマダンという日中の食事ができない日があります。でもその分陽が落ちて快適な夜にイランの人々は街に繰り出して食事を楽しみます。親日国でもある、また大変に治安もよいイスファハーンに出かけてみませんか。