奈良県へ来たらぜひ自然豊かな十津川村へ!十津川の観光スポット14選

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奈良県へ来たらぜひ自然豊かな十津川村へ!十津川の観光スポット14選

十津川村は奈良県の最南端に位置する村です。面積は琵琶湖や東京23区よりも大きく、村の真ん中に十津川が流れています。自然豊かな十津川には世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」をはじめとする名所・旧跡・温泉があり、毎年多くの観光客が訪れます。

日本でも有数の秘境観光地として知られていて、アクセス面でも村に鉄道はなく、奈良交通と十津川村営バスが一日数本行き来するのみです。しかし、周囲から孤立したかのようなその村には、手付かずの自然とそこでしか見られない景色があります。交通の便は決して良いとは言えない地域にもかかわらず、毎年多くの観光客が訪れるのはそのためです。

そんな魅力あふれる観光地・十津川の観光スポットを16ヶ所紹介します。

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奈良県へ来たらぜひ自然豊かな十津川村へ!十津川の観光スポット14選

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1.十津川民俗資料館

かの有名な坂本竜馬暗殺事件で刺客は「十津川郷士」を名乗ったといいます。事実は藪の中ですが、十津川郷士の名は歴史上に幾度も登場します。

十津川郷士は、奈良県南部に居住する十津川の郷士集団のことを指します。彼らは強烈な独立独歩精神の持ち主として知られていて、他の誰とも歩み寄ることがなかったそうです。十津川の周囲と断絶したような独特な地形が関係していとも言われています。その反面、地理的な要因から十津川には独自の言語や文化が育まれてきました。

十津川民俗資料館では、そうした人々の暮らしや文化を中心に、詩や絵画、郷土資料を数多く展示しています。坂本龍馬と深い交流があった十津川郷士「中井庄五郎」の刀も展示されています。十津川民俗資料館の展示は歴史のミステリーを存分に楽しめる観光スポット。開館は9時から夕方5時まで。大人300円、小人150円でご覧いただけます(2016年11月の情報です)。

2.谷瀬のつり橋

出典: Tamago Moffle

十津川にある日本最長のつり橋「谷瀬のつり橋」は全長約300m。十津川上野地と十津川対岸にある谷瀬を結んでいます。地元住民が資金を出し合うことで建設費を賄ったこの橋は、1954年に(昭和29年)に完成しています。

現在でも地元住民の生活には欠かせない役割を果たしていて、通学路や通勤道路として利用されています。高さもあって歩けば多少揺れるつり橋なので、高い場所が苦手な人は大変かもしれません。特に橋の中央部分は揺れが大きく注意書きがあるくらいです。それでも、橋上から見える景色は手付かずの大自然。一見の価値はありますよ。

なお、地元住民はバイクや自転車で通行していますが、観光客は徒歩でしか通行できませんので注意しましょう。

3.道の駅「十津川郷」

道の駅「十津川郷」の1階特産品コーナーではアユの甘露煮や手作り豆腐、十津川産無農薬野菜などが販売されています。販売コーナーの一角にある喫茶室では、ソフトクリームやコーヒーを楽しめ、お腹が空いたら2階で蕎麦も楽しむことが可能です。打ち立てゆでたての美味しい手打ちそばが味わえますよ。(※営業時間は午前11時から午後3時まで)

地下1階には「むかし館」があります。十津川の山里の文化を紹介するコーナーです。山道具の模型が展示してあり、からくりシアターでは十津川郷の風土を映像で知ることができます。入館料は無料なので、道の駅「十津川郷」観光の際にはぜひ訪れてみましょう。同じく地下1階には無料で利用できる足湯があるので、観光で疲れた体を足湯で癒していってください。

4.21世紀の森・紀伊半島森林植物公園

綺麗な花と鳥の声に癒されたい人には「21世紀の森・紀伊半島森林植物公園」がおすすめです。入園料が無料なのに、数十種類の植物や野鳥を観察することができます。観光客だけでなく地元民にも愛される自然豊かな遊び場です。4月上旬にはシャクナゲが咲きます。シャクナゲの花言葉は「威厳」ですが、その言葉に違わない華やかさと迫力が見所です。

大型連休にはバザーやイベントが開催されることもあります。十津川の郷土料理をこれでもかと詰め込んだボリュームたっぷりのお弁当は、お手頃価格です。また、紀伊半島に自生する樹木や植物を集めた植物園は200haの広さ。野鳥の声に耳を澄ませながら、紀伊半島の豊かな自然とここでしか見られない貴重な植物たちを楽しみましょう。

21世紀の森・紀伊半島森林植物公園は火曜日が休園。営業日は9時半~16時まで(4~10月)、10~15時まで(11~3月)開園しています。(2016年11月に情報です。)

5.野猿

出典: 安ちゃん / PIXTA(ピクスタ)

野猿と聞くと「野生の猿が見られる場所かな?」と思うかもしれません。実はそうではなく、「野猿」とは人力ロープウェイのことです。十津川の両岸から張ったワイヤーロープに吊るされた「やかた」に乗って移動します。この「やかた」は木製で、それほど大きくありません。自力で綱を引きながら手繰り寄せ移動します。

自力で十津川を渡る達成感とするするとロープの上を渡るスリルの両方を味わえるロープウェイです。森の中にある秘密基地のような木製のやかたから見下ろす景色は驚きに満ちています。子どもも大人も楽しめる人力ロープウェイを目的に訪れてははいかがでしょうか。

6.笹の滝

日本の滝100選のひとつ「笹の滝」。山の奥深くにひっそりとあるその滝は、落差32mにも及び、近くに寄れば轟々と響き渡る滝の音が耳を覆います。滝つぼを眺めればそこにあるのは澄み渡るコバルトブルーの水。眺めているだけで癒されます。

四季折々の表情を見せてくれるのも「笹の滝」の魅力です。夏は新緑、秋は紅葉、それぞれの美しさを求めて一年中観光客が訪れます。景色を撮影するために訪れるカメラマンも少なくありません。また、岩のトンネルをくぐると笹の滝から流れ出る水が小川になり、夏には激しく泳ぎ回る魚に出会えますよ。

清流で獲れた魚は近くの旅館や飲食店で食べられます。大自然の恵みをぜひ十津川観光の思い出にしてみてはいかがでしょうか。

7.吉野熊野国立公園の「瀞峡」

出典: JIRI / PIXTA(ピクスタ)

吉野熊野国立公園は紀伊半島に広がる大規模な国立公園です。その面積はなんと61,406ha。公園の半分は奈良県に属しています。国立公園内は山岳部、河谷部と海岸部にわかれ、河谷部にあるのが静瀞です。

雨が多いことで知られる紀伊半島には、熊野川と北山川が大峰山から流れ出ています。河谷部を構成するのはその2つの河川と幾つもの支流です。中流や下流に行くにしたがって蛇行と侵食を繰り返します。そうしてできた深いV字型の渓谷が瀞峡と呼ばれ、景勝地として知られるようになったのです。

瀞峡を観光する場合は、船に乗って切り立った河谷を下りながら、透き通った水を眺めるのがおすすめです。話し上手な船頭さんのガイドに耳を傾けながら、絶景の観光スポットへいざ出発です。いい写真が撮れること間違いなしなので、くれぐれもカメラはお忘れなく。少し小腹がすいたときは、近くの喫茶店瀞ホテルへどうぞ。暖かいコーヒーも飲めますよ。

8. 十津川温泉

出典: たろぽん / PIXTA(ピクスタ)

せっかく十津川観光に訪れたなら、源泉かけ流しの温泉で疲れを癒してみませんか。十津川温泉は十津川村の中でも一番多くの旅館が集まっている場所。個々の源泉は元禄年間に炭焼き人夫が発見したといわれています。温泉はナトリウム炭酸水素塩泉で源泉の温度は70度。

南部老人憩の家「憩の湯」では大人300円、子供100円で入浴できます。アメニティは置いてないので、必要なものは持参する必要があります(いずれも2016年11月の情報です)。また昴の郷温泉保養館「星の湯」は大人800円、子供400円で利用可能。足湯は無料です。庵の湯は大人400円、子供200円です。

9.湯泉地温泉

湯泉地温泉は十津川村のほぼ中央に位置する歴史ある温泉。1581年には佐久間信盛が訪れたと言われています。十津川温泉ほどは民宿が多くなく、静かで旅の情緒を感じさせる場所です。

公衆浴場「泉湯」は大人400円、子供200円で、10~21時まで営業しています。火曜日は定休日です。
公衆浴場「滝の湯」は大人600円、子供300円で、木の香りと硫黄の香りが漂う温泉です。こちらは木曜日が定休日です(いずれも2016年11月の情報です)。

泉湯はこぢんまりとした造りで、地元の人にも愛される温泉。一方、滝の湯は2階建ての立派な施設で風呂数が多く、観光客向けといった温泉施設です。

10.玉置神社

出典: ja.wikipedia.org

大峰山脈の南に位置する標高1076mの玉置山山頂近くにある「玉置神社」。古くから修験者の修行の場とされてきました。境内にあるのは樹齢3000年といわれる神代杉。その堂々としたたたずまいには圧倒されるばかりです。本社や神楽殿などが素晴らしいのはもちろんですが、注目してもらいたいのは社務所内部にある彩色戸襖です。社務所内部は60枚以上の板の壁で仕切られている構造になっています。

その板壁の一つ一つに狩野派の美しい絵が描かれているというから、その贅沢さには驚かされます松、牡丹、孔雀、鶴などの花鳥図は色彩豊かで豪華絢爛。今にも動き出しそうな躍動感に目が離せなくなります。

杉の巨樹群には先に紹介した神代杉をはじめ、天然記念物に指定されている周囲10m以上、高さは50m以上ある堂々たる巨木が並んでいます。巨木はすべて温暖で雨が多いという十津川の気候がはぐくんだ自然。十津川観光の際には、ぜひ見に行ってご覧ください。

11.森山展望台

谷瀬の吊り橋を渡ったところにある見晴らしのいい展望台。谷瀬の吊り橋を観光した際にはぜひ訪れたい観光スポットです。森山展望台からは、十津川の手つかずの大自然と日本一の谷瀬の吊り橋の2つを同時に眺めることができます。十津川村を見下ろすその景色はもちろん、展望台へ向かう途中にある森山神社の参道も美しいものです。

「日本一の吊り橋が見える日本一の展望台」ともいわれ、知る人ぞ知る観光地。晴れの日を選んで足を運んでみてはどうでしょうか。

12.山彦橋

「十津川吊り橋13選」の8番目の吊り橋。谷瀬の吊り橋と比べると83mと小ぶりの吊り橋にはなっています。瀞峡にかかる橋で、瀞峡を船にのって観光する際に見上げることが可能です。いざ渡るとなるとドキドキします。中央には板が敷いてありその上を進みます。板の周囲にはネットが張ってあり、完全に足下に流れる瀞峡が丸見えです。

高さが30mほどあるので、なかなかスリリングですが、山彦橋から眺める景色は谷瀬の吊り橋に負けず劣らず美しいです。特に瀞峡の青い水面と自然の色のハーモニーが、何とも華麗な景色をつくりだしています。

橋を歩く際はヒールやサンダルは避けた方が良いでしょう。歩きやすいスニーカーと動きやすい服装がおすすめです。その方が、十津川観光のベストショット写真が残せること間違いなしです。

13.清納の滝

国道425号線沿い大野出合橋から徒歩5分のところにある清納の滝。先に紹介した2つの滝とはまた違った雰囲気が魅力の滝です。清納の滝には、高さがあまりなく滝つぼが広いという特徴があります。迫力という意味では落差のある笹の滝が絶景。しかし、滝つぼが広いぶん清納の滝には風景映えがするということがいえます。絵ハガキに出てくるような景色がすぐ目の前に広がっているのです。

広い水面は、流れ落ちる滝の周辺にある木々を映し出し緑色に見えます。紅葉の時期はなお良いと思います。笹の滝も有名な観光地ですが、こちらの清納の滝も負けず劣らずの人気観光スポット。十津川観光の定番ともいって良いくらいです。清納の滝の別名はなんと「マイナスイオンの滝」。滝つぼの近くで眺めれば、気分がすっきりしそうですよね。気持ちのもやもやも晴らしてくれそうです。

14.釈迦ヶ岳

釈迦ヶ岳の標高は1800m。大峰山系の一つで日本二百名山の一つでもあります。山頂に釈迦如来像があることからこの名で呼ばれています。

釈迦ヶ岳に釈迦如来が安置されたのは1924年のこと。当時十津川村にいた力自慢・岡田雅行氏が1人で三往復の末に安置することができたといわれています。

そんな逸話が残る釈迦ヶ岳は、登山客も多いですが簡単に登れる山ではありません。山頂へ行く道は世界遺産にも登録された修験道を通る、と言えば道の険しさが分かるかもしれません。登山に挑戦する人は万全の準備をして行ってください。

◎まとめ

豊かな山々に囲まれた十津川村には、他の町では味わえない個性的な観光スポットがたくさんあります。昔から受け継がれてきた独特の文化や風習、その名残を見ることができるので、いつもとは違う独特な旅を楽しみたい方はぜひ、十津川村へ行ってみましょう。

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