日本のよさを再発見させてくれる吉野町の観光スポット8選

日本のよさを再発見させてくれる吉野町の観光スポット8選

日本の桜の名所と言われる奈良県吉野郡吉野町。自然が豊かな山岳地域に位置し、毎年多くの人が花見に訪れ賑わいを見せています。また吉野は修験の聖地でもあり、多くの寺社があります。

吉野の美しさは桜だけではありません。夏には新緑、秋には紅葉、冬には雪化粧と、四季折々の美しい顔を見せてくれます。その美しさは折り紙付きで「日本で最も美しい村連合」にも加盟しているほど。また吉野山には旅館などを含めて観光スポットが集まっているので、移動時間が少ないながら、多くの場所に足を運ぶことができるのも魅力です。

今回は、数ある観光スポットの中でもぜひ抑えておきたい観光地をご紹介します。

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日本のよさを再発見させてくれる吉野町の観光スポット8選

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1.これを見ずに吉野は語れない「吉野山」の桜

吉野の観光といえば、まずは何をおいても吉野山の桜。いにしえの昔から名所として知られる大変有名な観光地です。4月上旬から下旬までにかけては、この吉野の桜を見るために観光客が全国から押し寄せるほど。

吉野山を埋めつくす桜はおよそ3万本。下千本から中千本、上千本、奥千本へと時期をずらして咲きのぼる様子はまさに豪華絢爛。まるで絵画のような美しさです。一目で千本見える豪華さという意味で「一目千本」とも言われています。また夜桜はライトアップされて、幽玄な雰囲気に。

吉野山に登るには、近鉄特急吉野駅下車後、日本最古と言われるロープウェイを利用します。ロープウェイを降りたらその美しすぎる桜に圧倒されること間違いなしです。

2.吉野山のシンボル「金峯山寺」(きんぷせんじ)に圧倒される

吉野山のシンボルであり、修験道の総本山でもある金峯山寺。7世紀後半に修験道の開祖、役行者(えんのぎょうじゃ)が修行を行って創建したと伝えられています。2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」の一つとして、金峯山寺本堂蔵王堂と仁王門が世界遺産に認定されました。

入母屋造り、檜皮葺き(ひわだぶき)で、高さ約34m、四方36mの金峯山の本堂「蔵王堂」は、東大寺大仏殿に次ぐ大きさを誇ります。威風堂々とした中にも優雅さを併せ持つたたずまいは観光に訪れる人々の心を魅了してやみません。

蔵王堂に祭られている御本尊も観光の見どころの1つ。国内最大と言われている厨子に収められた3つの金剛蔵王権現像は、なんと高さ7m!その大きさにも圧倒されますが、それ以上に印象的なのが他には見られない鮮やかな「ブルー」の色。通常は非公開ですが、1年に1ヶ月程度の「特別ご開帳」があります。

3.露天風呂から吉野の千本桜を愛でる至福のひととき「吉野山温泉 宝の家」

きめ細やかで美しい吉野杉を使った客室や、露天風呂から吉野の桜を見ることができるのが「吉野山温泉 宝の家」。吉野山の全景が展望できる、なんとも贅沢な場所に立地しています。露天風呂「阿吽の湯」から見える春の中千本はまさに絶景。

また、秋には一面の紅葉を眺めることができます。まさに、これ以上の贅沢はないでしょう。そして露天風呂の後はアーユルヴェーダへ。温泉とアーユルヴェーダの2つのスピリチュアルリラクゼーションが身体を芯から癒してくれるでしょう。

「吉野山温泉 宝の家」は、観光の拠点になるロケーションなので、吉野に観光に行くと決まったらまずはチェックしておきたい旅館です。予約不要の日帰り入浴もできますので、宿泊の予約がとれなかった人は利用してみてはいかがでしょうか?

4月の開花シーズンになると交通規制が掛かってしまい、車など自家用車での乗り入れが出来きませんので注意してくださいね。

4.奈良の郷土料理 柿の葉寿司を食べるなら「平宗 本店」

吉野の名物と言えば、寿司を柿の葉でくるんだ柿の葉寿司。海のない奈良でも魚が食べられるようにと考えられた郷土料理です。柿の葉寿司は、吉野では貴重な魚を塩でしめて保存性を高め、乾燥を防ぐために柿の葉で包み、重石で余分な空気を抜いて発酵を促す手法を用いています。

現在では、柿の葉には、優れた抗菌・抗酸化作用だけでなく、ビタミンCが豊富、ポリフェノールの一種であるタンニンも多く含まれ、青魚には動脈硬化を防ぐ成分が含まれていることが分かっています。まさに柿の葉寿司は、海の幸・山の幸と先人の知恵が凝縮されたものといえるでしょう。

柿の葉寿司の名店は吉野に数多くありますが、味・香ともに一押しなのが老舗「平宗」。「平宗」は創業文久元(1861)年。江戸末期から語りつがれてきた伝統の味を今も守っています。昭和26(1951)年には、昭和天皇に鮎ずしを献上したことでも知られています。

吉野山観光の前に、まずは「平宗」によって腹ごしらえしましょう。柿の葉寿司は賞味期限が製造日から3日なのでギフトにしたり、お土産に買って帰って観光の思い出に浸りながら食すものいいですね。

5.万葉歌人も愛した「宮滝」に足を運ぶ

宮滝は、吉野川の両岸に巨岩や奇岩がせり出した独特の景観で知られている観光地です。なかには高さ7mにも及ぶ岩があるとか。水の色は美しいエメラルドグリーン。飛鳥時代には「吉野離宮」があったとされ、昔からその美しさに心を奪われた歌人たちが「万葉集」や「懐風藻」などで多くの歌を詠んでいます。今ではその美しい景観を見に観光客が訪れています。

宮滝と「滝」が名前についていますが、宮滝に滝はありません。宮滝の滝は「たぎつ」の意味で、水が激しく流れる様子のこと。ちなみに象の小川が吉野川に流れ込む地点は「夢のわだ」と呼ばれています。

縄文、弥生、古墳時代の土器や石器が出土しているほか、天武・持統天皇がたびたび訪れたことを裏付ける建物跡の一部が近年掘り出されました。

歴史好きの人は「夢のわだ」近くの吉野歴史資料館へ。宮滝遺跡から出土した遺物を中心に、土器や石器などをイラストや写真でわかりやすく説明しています。

6.奈良県で唯一の遊覧船もある!「津風呂湖(つぶろこ)」

奈良といえば吉野山に数々の寺社仏閣というイメージですが、湖遊びができる観光スポットもあるのです。それは「津風呂湖」。もともとは風呂川をせき止めた人造湖なのですが、観光地として整備されています。豊かな自然の中で、釣りや奈良県で唯一の遊覧船などの水上のレジャーが楽しむのはいかがでしょうか?

全長240mの吊り橋や遊歩道を散策したり、サイクリングをするのもいいですね。春の桜、新緑、秋の紅葉と、季節を通じて見どころがいっぱいです。

「津風呂湖」は関西エリアのダム湖でのヘラブナ釣り発祥の地でもあります。ヘラブナの他にワカサギ、コイ、ブラックバスのスポットとして、観光シーズンには多くの釣り客が訪れ、大会も開催されています。ワカサギ釣り用ドーム桟橋も完成したので、冬場には寒さを気にせず、ワカサギ釣りを楽しめます。

寺社巡りの合間に観光に訪れてみてください。他とは違った吉野の魅力を発見することができますよ。

7.「国栖の里」で太古から続くものづくりに興じる

吉野川と高見川の合流地点付近に「国栖の里」があります。吉野山から車で20分程度で着く「国栖の里」の歴史は古く、古事記・日本書記にも国栖人が登場します。

「国栖の里」はものづくりの里。周辺には端材を有効利用した吉野割箸の工場が集まっています。吉野材から作られる吉野割箸は、料理の味を引き立てる高級割り箸で、日本の食文化の発展ともに育まれてきました。

また、「国栖の里」は、古来から紙漉きの里としても知られています。紙づくりを伝えたのは大海人皇子という説もあるほど。四季を通じて家の庭先で和紙を天日干しする様子を見ることができます。

8.境内からのぞむ「一目千本」に魅せられる「吉水神社」

「吉水神社」は、もともとは吉水院と言われ、金峯山寺の修験宗の僧坊でしたが、明治維新後に神社となりました。境内の書院は本住宅建築史上最古のものとして世界文化遺産に登録され、吉野の代表的な観光スポットとなっています。

「吉水神社」は数々の歴史的人物のエピソードをもった神社でもあります。平安時代末期に源義経が弁慶や静御前と身を隠した場所でもあり、後醍醐天皇の行宮だったこともあります。また豊臣秀吉が花見の本陣としていた場所としても有名。

何よりも「吉水神社」から見る吉野山の桜は絶景の一言。境内からは中千本、上千本の桜をのぞめ、吉野山の桜が「一目千本」と呼ばれるのも納得の景色を楽しめます。また、北闕門(ほくけつもん)は究極のパワースポットとしても知られ、観光客に希望と勇気を与えてくれると言われています。

◎まとめ

満開の桜に威風堂々の寺、昔と同じ美しい風景、伝統的なものづくりと、吉野町には日本人であることを再確認できるものがいっぱいあります。観光の際にはぜひ1日だけでなく、数泊して吉野の町の魅力を堪能してださい。自分だけのお気に入りのスポットを見つけて、季節ごとに観光に訪れても毎回違った美しさを発見できそう。

景色以外にも、温泉や地元の食事などを楽しめるというのもうれしいポイントではないでしょうか。吉野は一人でゆっくり過ごすにも、誰かとのんびりした時間を過ごすにも最適の観光地。日本人なら一度観光に訪れておきたいエリアの1つです。

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