千年の伝統のふるさと 備前焼と海の幸を味わうオススメ観光スポット6選

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千年の伝統のふるさと 備前焼と海の幸を味わうオススメ観光スポット6選

岡山県備前市といえば、誰もが日本六古窯のひとつである、備前焼を思い浮かべることでしょう。備前市・伊部地区で広まったことから「伊部焼き(いんべやき)」とも呼ばれる備前焼は、唯一無二の模様を生み出す「窯変」と呼ばれる手法、釉薬に頼らず酸化焔焼成で堅く締めた赤みの濃い感じを特徴とし、茶器や皿、酒器など、使えば使うほど愛着の湧く、飽きないテイストで現在も知られています。「ひよせ」と呼ばれる田んぼの底の土と、鉄分の多い山土、黒土で焼かれた茶褐色の肌の色が、地味ながら人の心を掴み、千年の伝統になりました。

土の配合ばかりか、場所に寄って土を寝かす期間の違いもあり、熟達した職人の技が必要になる備前焼。そのふるさとである備前市は、陶芸の他にも国宝となる特別史跡や、瀬戸内海に面した漁業、耐火煉瓦の町として有名です。この機会に、新しい備前市の魅力を探索してみませんか。

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千年の伝統のふるさと 備前焼と海の幸を味わうオススメ観光スポット6選

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1. 世界で最も古い公立学校、旧閑谷学校

旧閑谷学校は、世界で最も古い公立学校です。岡山藩主・池田光政が江戸時代のはじめ(1670年)に閑谷の地を訪れた時、そのおおらかな自然、清らかで澄み、静かに冴え渡った環境に感銘を受け、「読書講学に適する」と認めて、地方のリーダー育成のために、初めての庶民の学校設立を決意したと言われています。藩主の真摯な願いを汲み取り、家臣の津田永忠が、30年の歳月をかけて元禄14年(1701年)までに、現在とほぼ同じ外観の学校を完成させたそうです。

平成27年4月、初めての日本遺産に認定。近代日本の教育遺産群のひとつとして、近代化の原動力となった礼節、学ぶ心を受け継ぐシンボルと認められました。

校内には孔子像があります。国宝に指定されている講堂の床に生徒達が正座し、声高く論語を朗読する姿は、開校以来のこの学校のゆかしき伝統となっています。

2.爽快な緑の風、片鉄ロマン街道サイクリング道

「片鉄」の愛称で親しまれた片上鉄道は、60数年に渡って鉱山から硫化鉄鋼を運んだり、沿線の人々を乗せて走り続けた、かつての高瀬舟に代わる交通のスター的な存在でした。それが平成3年(1991年)に廃線となって、平成15年(2003年)にその鉄道敷が、爽快なサイクリング道として見事な復活を遂げたのです。美咲町吉が原から備前市片上までの34kmの道。駅舎やプラットホームは当時の懐かしさを残しながら、吉井川の流れと目にも鮮やかな季節ごとの山の風景を横目に、ジョギング、ウォーキングやサイクリングにいそしむ人の訪れが絶えません。

爽やかな風と緑の息吹を思いきり浴びながら、当時の面影を色濃く残す鉄道風景を楽しんだり、ロマンと郷愁に溢れる「片鉄」の歴史に想いを馳せてみませんか。

3.親子3代の作陶を観る、備前焼窯元・柴岡陶泉堂・香山窯

大正元年創業、備前市伊部・伊部駅から徒歩3分の距離にある備前焼の窯元です。伝統に根付いた作品から、現代のインテリアにもマッチする花器や食器、金属のような風合いを醸し出す青備前焼、希少価値のある細工物など、使う人の身になって考えた商品が所狭しと並びます。「素直な作風、自然の美と実用性」をモットーに、作品はひとつひとつが手作りの逸品。

初代・香山が創業の後、2代目が通商産業大臣指定の伝統工芸士に認定され、広島県神石高原、仙養が原陶芸村にアトリエとのぼり釜を築きました。そして今、2代目の長男である正志氏が3代目として営業し、その長男・力氏、次男・久氏も陶工として、作家として作陶しています。

3代目は2008年、伝統工芸士に認定されています。店舗では親子3人の作品はもちろんのこと、お土産物、各種引き出物も販売しており、作陶やのぼり釜の見学も。備前市を訪れたなら、ぜひ風雅なこのお店に、お気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょう。

4. 日曜朝市が楽しみ!伊里漁業協同組合・真魚市

地元産の新鮮な魚介類を販売している真魚市。毎週日曜の朝(7時から12時)、漁師さんが獲れたての魚を直接市場まで運んでくるのが見られ、灌漑ひとしおです。平日は9時から11時営業で、水溶定休。魚の他にも農産物やフルーツ、新鮮卵、お弁当、和菓子、パンやたこ焼き、花苗、洋服、靴、刃物、古美術品の販売まで行われていて、多くの人で賑わいます。名物の「焼き穴子」、冬季には地元の「殻つき牡蠣」「わたりがに」が目玉商品。

アクセスは電車だとJR赤穂線伊里駅から徒歩20分。車なら岡山ブルーライン備前IC下車すぐで、駐車場は普通車が200台停まれるスペースがあります。バスも駐車可能です。
特に、魚介類の値段つけは7時前後なので、より新鮮で美味しいものをゲットしたい方はお早めにお越し下さい。最新情報はブログでチェックしてみて下さいね。

5. 瀬戸内海に浮かぶ白い架け橋、備前(ハート)日生大橋

平成27年4月、全長765mの備前(ハート)日生大橋が開通しました。備前市日生町と鹿久居島をつなぐこの橋からは、通行料無料で大いなる景色を望むことができます。なにしろ備前と日生を結ぶ熱い心意気が、一般公募で決まったこの(ハート)に込められています。

瀬戸内海に浮かぶ生活橋でもあるので、地元の人も多く利用しています。自転車でも徒歩でも渡れますが、あまりの景色の美しさに我を忘れないようご注意下さい。青い海とのコントラストが美しい白い橋は、夏の暑い日でも涼しく、波のきらめきを目にすることができます。

瀬戸内海国立公園の一部である日生諸島(ひなせしょとう)は、大小13の島々から成っています。海水浴、遊覧船、観光底引き網、みかん狩りなどが体験できる場所でもあります。それぞれの島の眺め、日生の漁港の風景も眩しい旅の想い出のひとつとなることでしょう。

6.山陽の紫陽花寺、大滝山福生寺西法院

福生寺は、高野山真言宗の寺院で、奈良時代、天平勝宝6年(754年)、鑑真によって創建されました。山号である「大滝山」は、境内にある滝にちなんだもので、実は山陽地方を代表する古寺として知られています。

現在、「実相院、西法院、福寿院」という3つの子寺から成り、維持管理がされています。本尊は十一面千手観音菩薩で本堂に安置されており、室町時代、足利義教の命により建立された国の重要文化財・三重塔には大日如来像が安置されています。

3つの中でも、西法寺の紫陽花と紅葉は名高く、実相院の梅林とともに近隣のハイキングコースの目玉となっています。福生寺界隈、屏風岩を有する熊山南面一帯は、岡山県の郷土自然保護区域となっており、渓谷を背景に落ち着いて心和ませる風景が人気の的なのです。

憂鬱な梅雨の季節も、西法寺では紫陽花たちが満面の笑みであなたを出迎えてくれることでしょう。秋にはうってかわって姿を変えた紅葉の楽しみがあります。ぜひ訪ねてみて下さい。

◎まとめ

備前焼のふるさと、岡山県・備前市の観光スポットはいかがでしたか。焼き物の深い歴史はもちろんのこと、歴史的な名所、史跡、気楽に自然や美味しいものを楽しむ場所など、チェックし忘れていた見所が多く存在することに改めて気づいた方も多いのではないでしょうか。

ここでしか見ることのできない景色を数多く胸に刻み、過去と現在を行ったり来たり。大切な人へのお土産選びもバラエティーに富み、帰ってから、想い出話に花を咲かせる旅が、あなたを待っています。ぜひこの機会を利用して、備前市の魅力に触れてみて下さい。

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