日本百名山選定!朝日岳周辺のおすすめ観光スポット14選

画像出典:Q2Photo/PIXTA(ピクスタ)

日本百名山選定!朝日岳周辺のおすすめ観光スポット14選

「朝日岳」とは、山形県と新潟県の県境に広がる朝日連峰を指します。朝日連峰にはいくつかの主稜がありますが、主峰は大朝日岳。朝日岳の山の麓には恵み豊かな清水があり、肌に良いと言われる温泉も多くあります。今回は、そんな朝日岳の主な山や周辺の観光地についてご紹介していきます。

目次

日本百名山選定!朝日岳周辺のおすすめ観光スポット14選

目次を閉じる

1.大朝日岳

朝日岳の最高峰1,870mの大朝日岳は、主峰にふさわしい端正な三角すいの山容からかつては「剣頭山」とも呼ばれていました。朝日岳は豪雪地帯にあり、夏になっても多くの残雪を見られます。初夏の若葉で青くなった山肌と、雪渓の白のコントラストは、見る人を朝日岳へといざなうことでしょう。

朝日岳の夏は山の上でも暑く、紫外線も強いですが、その分、空の青は澄んでいます。雪渓を通って吹いて来る風は爽やかですよ。また、朝日岳はブナやナナカマドの樹林帯が多いので、秋には違った装いで迎えてくれます。

朝日岳に登るルートは複数存在しますが、登山には時間がかかります。そのため、山小屋で宿泊するなど余裕のある計画を立てておきましょう。どこまでも続く朝日岳の稜線の景色は、頑張って登った人だけが見られる最高のご褒美と言えますよ。

2.朝日軍道

朝日軍道とは朝日岳に残る、桃山時代に連峰主稜上に切り開かれた軍用道路の名称です。その距離延々65km。これを朝日岳に夏の間だけで作ったというから驚きです。時がさかのぼること1598年、上杉景勝は越後から会津に移封されました。

それにより会津4郡、仙道7郡及び長井、田川などと領することになり、直江山城守兼続は米沢、庄内を賜り、山形の宿敵・最上義光と境を接することになったのです。直江山城守は飛地庄内と米沢を結ぶ交通路の必要に迫られましたが、間にある最上義光の領土を避けて遠く越後を回ろうとしました。

堀秀治の領土に入らざるを得ない状況になり、とうとう朝日連峰主脈を切り開き、ついに庄内と米沢を繋いだのでした。400年以上も昔につくられた軍道の面影を、西朝日岳の東面や登山道から見られるなんて、ワクワクしてきますね。

3.朝日鉱泉ナチュラリストの家

朝日岳の登山ルートの一つ「朝日鉱泉口」にある山小屋が「朝日鉱泉ナチュラリストの家」です。主峰・大朝日岳を向いて建っているので、正面側の部屋からは朝日岳の主峰の凛とした姿を望めます。

朝日鉱泉は江戸時代から湯治場として賑わっていた歴史の長い温泉場で、現在の建物は昭和61年に建て替えられたもの。朝日岳の登山基地として知られているほか、清流朝日川で渓流釣りを楽しむ人、ブナの原生林の散策に訪れる観光客にも利用されています。

魅力は1階20畳以上もあるテラス。日本一といわれるブナ原生林の奥にそびえる大朝日岳を眺めながら、食事やお茶を楽しみましょう。朝日岳の麓だからこそ味わえる最高の贅沢だと思いませんか?自家製のそば粉と湧き水で打った、ひきたて・打ちたて・茹でたてのそばやオリジナル焙煎のコーヒーは絶品ですよ。

そして、朝日岳を訪れる観光客にうれしい日帰り入浴もやっています。山小屋ではありますがシャンプー、石鹸は完備されているので、思い立ったら温泉で一風呂浴びるのもおすすめです。

4.日帰り入浴・りんご温泉

朝日岳の山麓に位置する朝日町は全国に先駆けて、無袋ふじの栽培を手がけたことで有名な街です。朝日町を観光するなら「りんご温泉」はいかがでしょうか?湯船にりんごが丸ごと浮いていて、りんごの甘酸っぱい香りが漂う中での入浴を体験できます。

内湯のほか、小高いところにある露天風呂があり、ここから見る夕日が特におすすめ。りんご温泉でお肌ツルツルになったところで、朝日町名産のりんごを月山の湧水で練り込んだ「りんご麺」で一休みというのも良いですよ。

5.空気神社

空気を御神体とする朝日岳の「空気神社」は、世界に類を見ない空気を祀る朝日岳の神社。「万物のつくる根源は五行(木・火・土・金・水)であり、この世のすべての生き物にとって大事なものが空気でありながら、皆空気の有難みを忘れている。朝日町が世界に先駆けて空気神社を創ろう」と提唱されてから、17年後の平成2年に朝日岳に建立されました。

参道には五行のモニュメント、小高い森の頂には5m四方のステンレス製の鏡があります。神社を囲むブナ林を映し込んでいて、鏡を見ていると空気の透明感が一層際立って見えます。本殿は鏡の板の下3m地下に安置されていて、空気まつりには本殿御開帳やみこの舞が奉納されます。空気まつりは世界環境デーの6月5日を「朝日町空気の日」と制定し、その日に最も近い土曜・日曜に催されています。

6.名勝 大沼の浮島

朝日岳山麓の観光地のひとつに国指定の名勝地・大沼の浮島があります。名勝地に指定されたのが大正時代。以来、朝日岳の自然に囲まれた景観を大切に守り、今日まで受け継がれています。

奈良の時代から60以上も浮遊しているといわれる朝日岳の浮島は、風で動いているわけではなく、その時々で位置や形が変わるので、その神秘さゆえに、位置や形で吉凶を占っていたそうです。特に、海上安全にご利益がある朝日岳の浮島稲荷神社は、漁業関係の人たちが遠方から参拝に訪れています。

朝日岳に存在する大沼の浮島は役小角にの手によって見つけられ、708年にその弟子である角道が祠を建立したのが、浮島稲荷神社の始まりといわれています。朝日岳の大沼は、浮島稲荷神社の神池で、本島には祭壇が設けられています。神仏混合の浮島稲荷神社は源頼朝、大江氏、最上氏の庇護を受け、江戸時代には幕府からも崇敬を受けました。

ブナやミズナラの森林にある沼の周囲には、およそ300種もの植物や、氷河時代のヤナギトラノオを湿原に見られる遊歩道が整備されています。30分ほどで回れる遊歩道にある鵲橋は、相愛の男女が一緒に渡ると縁が結ばれるといわれています。沼に突き出たように延びた桟橋からは大沼を広く見渡せます。

朝日岳の浮島が動くメカニズムは謎に包まれていますが日の出の後、日没の前後、雷雨の直前に動くという言い伝えを聞いたら、動く浮島を見に出かけたくなりますね。

7.朝日町ワイン城

朝日町は朝日岳の東面にあり、街中を最上川が流れる河岸段丘で夏は蒸し暑く、冬は寒く雪が多いのが特徴です。この地形と気象条件が、有名なふじりんごやぶどう栽培にも適した土地となっています。朝日町では地の利を活かして、ぶどうを栽培し戦前からワインを醸造してきました。

山形県産のぶどうを中心に、100パーセント国産ぶどうを使用したワインを生産。ワインを蒸留してブランデーも作っています。本場のコニャック樽でじっくり寝かされたブランデーも、朝日町の自然の恵みが凝縮されていますよ。

朝日町ワイン城では眼前に広がる広大なぶどう畑を眺めながら、ワインやブランデーの試飲を楽しめます。種類が多くと観光客にも大好評。車を運転する人や未成年者のために2種類のぶどうジュースも用意されていて、こちらも美味しいと評判です。瓶詰めなどの工程が見られる工場見学もやっています。りんごのまち・朝日町らしく、お出かけしてみてはいかがでしょうか?

8.道の駅あさひまち「りんごの森」

朝日岳にある道の駅あさひまち「りんごの森」は、朝日町特産のりんごをモチーフにした赤くて可愛らしい建物が特徴の道の駅。販売時期はまちまちですが、ここでは15種類以上ものりんごが販売されているそうですよ。朝日岳を訪れる観光客に人気の、無袋ふじをお土産に購入される方も多いのだとか。

朝日岳特産のりんごを使った珍しい料理も、軽食・喫茶コーナーでいただけます。ピンク色をしたカレーや、麺にりんごを練り込み、トッピングにもりんごを使ったラーメンなど珍しい料理が目白押し。朝日岳を観光したら、りんご料理を食べましょう。

9.Asahi自然観

雲を下に見るほどの高台に位置する朝日岳の「Asahi自然観」。広大な敷地内にはホテルやコテージ、キャンプ場があり、四季折々の山野草に高山植物、山の澄んだ空気の中で宿泊が可能です。朝日岳の森林の開けた場所に建っているので、落ち着いた雰囲気で宿泊したい人にはおすすめですよ。

朝日岳のブナ林に囲まれたコテージはでは、ゆったりした空間でプライベートタイムを過ごせます。隣にはスキー場も完備。通年営業しており、使い勝手が良いと観光客にも人気です。キャンプサイトでは、朝日岳の大空の下でバーベキューしたり、夜は星空を眺めたり、都会では味わえないことを体験できますよ。

朝日岳の空気の中では何を食べてもご馳走!明るく見晴らしのよいレストランは、地元産の山菜を使った料理や郷土料理のほか、ダチョウも食べられます。めったに出会えないダチョウ料理、朝日岳観光記念に食してみてはいかがですか?ゴルフにテニス、釣りなど家族みんなで楽しめる朝日岳のAsahi自然観です。

10.朝日川渓谷

山形県で最もきれいな川の一つに数えられる朝日川は、大朝日岳が源流です。朝日岳登山の白滝口近くの渓谷は、四季折々の姿で朝日岳の登山客や観光客を迎えてくれます。清流朝日川だけに、透明度の高い川面には渓谷を囲む木々が映り込んで、絵のような風景をつくり出します。

渓谷には、五枚田の滝や玉石橋などのビューポイントも満載。五枚田の滝の白と木々の緑の爽やかなコントラストは、夏の暑さを忘れさせてくれるような何とも涼しげな風景です。ただし、アブが発生するので夏の川遊びは充分に注意しましょうね。

秋はとにかく紅葉が素晴らしい。常緑樹の緑、紅葉の黄色と赤と橙色が、人の手の入っていない自然の美しさを感じさせてくれます。花崗岩の丸石でできた玉石橋は、朝日岳の山々と渓谷の紅葉を望める撮影ポイントで、観光客にも隠れた朝日岳の人気スポットとなっています。

11.秘湯・古寺鉱泉朝陽館

朝日岳の古寺鉱泉(こでらこうせん)にある宿泊施設は「朝陽館」1軒だけ。朝陽館のすぐ後ろにはブナ林がある静かな朝日岳の温泉地です。胃腸やリュウマチ、神経痛などに効果のある温泉で昔は湯治場として賑わっていました。

今はお湯に身を沈めていると川のせせらぎが聞こえる、身も心も疲れがとれること請け合いの朝日岳の温泉宿です。山の恵みを受けて、山の幸が美味しいのはもちろんのこと、岩魚の塩焼きなどの川の幸も絶品なので、山の清らかな空気の中でぜひ味わってみてください。都会の喧騒を離れて、大自然の中で落ち着いた朝日岳観光を楽しみたい方におすすめの秘湯です。

12.道の駅おおえ

朝日岳の山麓に位置する「道の駅おおえ」は、温泉施設と隣り合っていていつも観光客で賑わっています。軽食コーナーは、古民家のような落ち着きと現代的な雰囲気をうまく合わせた居心地のよい空間が、そばやうどんなどのメニューとマッチして良い雰囲気を醸し出しています。

朝日岳を訪れる観光客に人気なのは、朝採れの新鮮な山菜。これを目当てに来る方もいるそうなので、手に入れたい方は早めに行くと良いですよ。そのほかにも、朝日岳を訪れる観光客には珍しい山形の漬け物や、朝日岳の地元の食材が売られていたり、地酒の種類も豊富です。

シーズンには、宝石のように美しくみずみずしいさくらんぼも店頭に並びます。山形の特産品ラ・フランスを使ったソフトクリームや玉こんにゃくなど、絶品グルメもいっぱい。ただし、玉こんにゃくは土日祝日のみ販売という限定品ですので要注意。さくらんぼはお土産にもおすすめです。

13.テルメ柏陵

最上川舟唄発祥の地である朝日岳の大江町。その最上川舟運に欠かせない小鵜飼舟(こうかいぶね)が敷地内に置かれているのが、朝日岳の「テルメ柏陵 健康温泉館」です。温泉好きにはたまらない源泉かけ流し温泉の成分量は、海水の3分の2ほどもある高濃度だそうですよ。

疲労回復に抜群の効果を発揮するため、町内外の人たちが日常的に利用する朝日岳の観光スポット的日帰り温泉施設となっています。館内には開放感のある明るい内風呂のほか、平成26年に新設された露天風呂や桧の香りが心地よいトロンサウナも完備。サウナは50℃と体に優しい低温なので、ぜひ試してみましょう。

朝日岳の温泉で日頃の疲れを取った後は、人気の山形地鶏料理はいかがでしょうか?寛げる休憩所や個室・大広間の休憩室など、多目的に利用できるスペースも完備しています。「舟唄温泉」と呼ばれる朝日岳の温泉は、日によってエメラルドグリーン、乳白色、透明など温泉の色が変わるので、毎日通って違う色の湯に入ってみるのも良いかもしれませんね。

14.朝日岳神社

日本の多くの山が信仰の対象として崇められていたのに対し、朝日岳には山岳信仰の痕跡がありません。ただ、修験者による信仰登山が行われていたとの言い伝えが残っていることから、何らかの理由で朝日修験が衰微していき、その痕跡も消えてしまったのではないかと考えられています。

その証拠に、神様を祀っている神社は存在します。それが、朝日大権現を祀る朝日岳神社。大朝日岳登山コースの一つにある鳥原山避難小屋の横にあります。朝日岳は、天武天皇の時代役小角(えんのおづの)によって開山されたといわれていて、毎年6月第3日曜日の朝日連峰夏山開きの神事は、この神社で執り行われています。朝日岳信仰のかすかな軌跡ともいえるこの神社に、参拝に訪れてみてはいかがでしょうか?

◎まとめ

古来から朝日岳の恵みに感謝し、自然を崇拝してきた人々の生き方が、そのまま観光地として人々を惹きつけていますね。朝日岳は大朝日岳・西朝日岳・寒江山(かんこうざん)・以東岳を主稜とする連峰。山腹に刻まれた深い渓谷を持った重厚な山体は、ふもとを観光していても見られます。ぜひ朝日岳の周辺を観光してみてください。

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

朝日岳でおすすめの記事

朝日岳のアクセスランキング