海と温泉と芸能とミカン。山口県周防大島町のおすすめ観光スポットを紹介

山口県の瀬戸内海に浮かぶ八代島を中心とする周防大島町は、海に囲まれた町。対岸にある山口県柳井市から大島大橋を渡ってアクセスします。

町内には周防大島温泉の他、竜崎温泉や添ヶ浜温泉などいくつもの温泉も湧き出していて、地元の人だけでなく観光客も多く訪れます。ハワイのカウアイ島と姉妹関係にある周防大島町には、移民の歴史を学ぶ資料館やカウアイ島をイメージした滞在型スポーツ施設、名誉町民星野哲郎氏の功績を伝える記念館など観光スポットが点在しています。

1.セピア色の湯が珍しい潮薫る温泉「竜崎温泉」

周防大島の中央付近に位置する竜崎温泉は、中国地方でも指折りの泉質を誇る名湯。全国的に見ても非常に珍しいセピア色の塩化物強塩温泉が自慢です。

潮風の湯と呼ばれる浴槽では、目前に安下庄湾が眺められます。潮風に加え潮騒の音も心地よく、更には大島冨士とも呼ばれる嵩山の雄大な姿も眺望でき、お湯に浸かりながら海と山の両方の絶景を楽しめる贅沢な癒やしの空間です。

竜崎温泉は目の前が海なので、館内のレストランでは新鮮な海鮮料理が楽しめます。おすすめは全国でもここでしか食べることができない「みかん鍋」。山口県で生産される温州みかんの約8割がこの島で栽培されていることもあり、地元の特産品を活かした周防大島ならではの料理です。

2.昭和の名歌に酔いしれる「星野哲郎記念館」

渥美清主演の国民的映画『男はつらいよ』の主題歌を作詞したことで有名な星野哲郎氏は周防大島町の出身。その功績から同町の名誉町民に選出されています。

星野哲郎記念館では星野氏の足跡を知り、数々の作品に触れることができます。周防大島町の観光施設でも指折りの人気スポットで、同館には小林幸子さんや鳥羽一郎さんなど、星野哲郎氏縁の歌手のみなさんも来館されます。記念行事では歌の披露もあるそうです。

館内には星野氏の作品が鑑賞できる映像ホールや、来館者自身が歌える歌酒場、代表曲約1,600曲を収蔵する「えん歌ボックス」など、星野ワールドにどっぷり浸かれる工夫があります。この記念館で覚えた歌を島の温泉に浸かりながら機嫌良くに歌うのも周防大島町観光の楽しみです。

3.周防大島とハワイの移民史がわかる「日本ハワイ移民資料館」

周防大島町にはちょっと珍しい観光施設があります。それが日本ハワイ移民資料館です。明治18年に日本で初めての海外移民が始まり、その約3割を占めたのが周防大島の人たちだったそうです。以降ハワイとの絆が深まり、特にカウアイ島とは姉妹提携島として現在も交流があります。そこで建てられたのが「日本ハワイ移民資料館」という訳です。

建物はサンフランシスコに移民し貿易事業で成功した同町出身の福元氏が、帰国後に建てた屋敷を譲り受け移築したもの。外観からハワイを連想するのは難しいかもしれませんが、館内には移民の暮らしを克明に記した資料が展示され、今日まで受け継がれてきた交流の歴史なども知ることができます。周防大島町の意外な歴史を知ることができる価値ある資料館です。

4.滞在型スポーツ施設「グリーンステイながうら」

ハワイのカウアイ島と姉妹島の関係にある周防大島町ならではの施設が「グリーンステイながうら」。グリーンステイながうらは滞在型のスポーツ施設で、多目的運動場やテニスコートといった定番の屋内スポーツ施設の他、マウンテンバイクコースやローラースケート場など多岐に渡るスポーツが楽しめる複合型のスポーツ施設です。

建物はハワイをイメージしたもので、ビジターセンターはカウアイ島市庁舎を、宿泊施設のログハウスはハワイの民家をイメージして作られています。カウアイ島のレストランを思わせるグリーンガーデンでは名物の「みかん鍋焼きラーメン」が味わえます。

更に海に囲まれた周防大島町ならでは施設が潮風呂保養館。瀬戸内海の海水を汲み上げて沸かしたお風呂は浮遊感があり、美容や健康にもいいんだとか。観光の疲れも癒やされます。

◎まとめ

周防大島町は星野哲郎氏だけではなく、サッカー元日本代表の岩政大樹選手など多くの著名人を輩出している地域。吹石一恵さんのデビュー作品『ときめきメモリアル』のロケ地としても有名で、片添ヶ浜は山口県内でも有数の海水浴場として賑わいます。島内には巌門や立岩なども奇岩も多く、瀬戸内海の景観に恵まれた海岸美と水面から昇る朝日、島々を赤く染めて沈みゆく夕日の絶景スポットとしても人気です。

海と温泉と芸能とミカン。山口県周防大島町のおすすめ観光スポットを紹介