当時の工法で復元された木造天守に入れる!大洲城の観光ポイントをご紹介

画像出典:Amehime

当時の工法で復元された木造天守に入れる!大洲城の観光ポイントをご紹介

愛媛県大洲市に位置する大洲城は、国指定重要文化財に選定された4棟の櫓(やぐら)を有する城です。日本100名城に選ばれているその魅力は多々にわたり、圧倒的な存在感と立派な作りで人々の目を奪ってきました。また、天守閣からの見晴らしの良さや、のどかな田園風景が広がる景色は、観光スポットとしても人気を集める場所として知られています。今回は愛媛県が誇る大洲城の歴史から見どころ、おすすめの撮影場所など観光に役立つ情報をまとめました。

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当時の工法で復元された木造天守に入れる!大洲城の観光ポイントをご紹介

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大洲城の歴史

秋の大洲城 愛媛県大洲市

出典: hayakato / PIXTA(ピクスタ)

大洲城は鎌倉時代の末期に伊予国守護宇都宮豊房の築いた地蔵ヶ岳城によって、城の歴史が始まったとされています。激しい戦いの多かった戦国時代を経て、この大洲を治めたとされる小早川隆景をはじめ、戸田勝隆や藤堂高虎、脇坂安治、加藤貞泰らの各大名の力によって大洲城は建築されました。

城が築かれた年は元弘元年の1331年と古く、長きに渡って 大洲城は愛され続けてきました。老朽化や安政4年である1857年に起きた地震によって櫓は大破するも再建を試みます。偉大なる城は現在に至るまで幾度となく解体と修復を繰り返し、今もなお当時の城に近い姿で聳え立ちます。

木造復元された天守

大洲城

出典: EhimeOrenge

大洲城の天守は江戸時代や明治時代から大切に扱われてきた資料により、今もなお正確に復元できる日本では数少ない天守です。

平成6年に大洲城天守閣復元事業として木造による復元を目指し、天守閣再建検討委員会が発足します。平成8年には建築史家(故)宮上茂隆が「復元が可能」と発表したことにより、工事が計画されました。

その後、6年に渡って地質調査や大洲城跡内樹木現況調査、基本設計を完了させ、ついに平成14年天守の復元工事が始まります。そして、復元を目指し始めた平成6年から10年後となる、平成16年に天守は完成しました。

こうして、かつての天守が現代に蘇ります。伝統技術で復元された建物は、その技術とともに多くの人々に受け継がれていくことでしょう。

4基の現存櫓

大洲城の世界文化遺産の4基の現存櫓

出典: sido kagawa

大洲城には4棟の櫓があり、再建や解体修理によって全ての櫓を今も目にすることが可能です。4棟全てが国の重要文化財に指定され、見ごたえのある城を作り出しています。

■台所櫓

大洲城の櫓の中で最も大きい櫓が台所櫓です。内部に土間を設け、窓には煙出しの格子窓が備わっています。

■高欄(こうらん)櫓

唯一2階に位置する高欄櫓は、2階の窓の外へ出るための廻縁(まわりえん)と高欄(手すりのこと)がある櫓になっています。廻縁から外を覗くと城内が一望可能です。

■苧綿(おわた)櫓

苧綿櫓は二の丸東端に位置しています。石落としに格子窓を設置してあるのが特徴です。昭和34年の解体修理の折に洪水に備えて石垣が2.6m程かさ上げされています。

■三の丸南隅(さんのまるみなみすみ)櫓

大洲城三の丸に位置する三の丸南隅櫓は、明和3年から残される4つの中で最も古い櫓です。櫓の外部・両端に袴腰形の石落しを備えているのが特徴となっています。

写真撮影は対岸の「緑地公園」がおすすめ!

大洲城の緑地公園

出典: Ehime Orenge / PIXTA(ピクスタ)

大洲城全体を収めるのであれば、川を渡って対岸となる緑地公園がおすすめです。高台にそびえる大洲城をカメラに収められ、広々とした公園でゆったりと城を眺めれば素敵な時間を過ごせるでしょう。

8月には花火大会、11月には大洲まつりといったイベントも開催。イベントに合わせて訪れるのもおすすめです。

隠れた撮影スポット「内堀菖蒲園」

大洲城の内堀に位置する内堀菖蒲園(うちぼりしょうぶえん)は大洲周辺の中でも人気のスポットです。内堀自体は埋められていますが、1箇所だけ地形が整備され、当時の面影を感じられます。

菖蒲や様々な花が咲き誇り、池では優雅に泳ぐ鯉を見ることができ、見る人の心は温まるでしょう。菖蒲は5月中旬から咲き始め、見頃は梅雨入りが近付く6月上旬までです。

また、最近はビオトープ(生物空間)で、蛍を育てる取り組みも行われています。菖蒲の見頃時期に合わせて、蛍も見られるかもしれません。

そんな、内堀菖蒲園は大洲城近くながらも綺麗に城を撮影できる場所です。あまり公にはなっていませんが、写真好きからは密かに人気を集めています。

大洲へのアクセス

最後に大洲城へのアクセスをご紹介します。

■自動車の場合

松山自動車道 大洲南ICから国道56号を通り約10分
大洲自動車道から大洲北只ICから国道56号を通り約5分

■駐車場

大洲城パーキング(有料)約50台。料金は、最初の1時間160円、以降30分80円。
観光第一駐車場(無料)約20台。
大洲まちの駅あさもや(無料)約40台。大型バス6台。

※価格は2020年4月調べのもの

■電車

JR伊予大洲駅から徒歩約20分、タクシーなら約5分で到着。

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