石垣と御三階櫓が美しい福島「白河小峰城」観光の見どころを解説!

石垣と御三階櫓が美しい福島「白河小峰城」観光の見どころを解説!

白河小峰城は、かつて福島県白河市にあった城です。南北朝時代の1340年頃に築かれ、1868年の戊辰戦争のときに落城してしまいましたが、1991年に三重櫓が、1994年には前御門が復元に至りました。現在は、白河市の観光名所として親しまれています。ここでは、白河小峰城の見どころについて、詳しく紹介していきます。

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石垣と御三階櫓が美しい福島「白河小峰城」観光の見どころを解説!

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白河小峰城の歴史

白河小峰城 三重櫓と前御門

白河小峰城は1340年頃に結城親朝が丘陵地帯に城を築いたのが始まりで、その後1504年から1520年の間に白河結城の本城になったと言われています。

1590年に豊臣秀吉によって領地が没収され、結城による白河地方の支配は終わりました。その後、丹羽氏や本多氏など、幾度か城主の交代が行われました。現在復元された白河小峰城は、丹羽氏の大改修によって整備されたものです。

そして、1868年に戊辰戦争が勃発し、白河小峰城は新政府軍と奥羽越列藩同面軍の戦いの場となり、そのほとんどを消失。1991年に三重櫓が、1994年に前御門が忠実に復元されました。

木造復元された御三階櫓

白河小峰城の御三階櫓

史実を元にして忠実に再現された御三階櫓は、地元白河の石を使った城。2011年に発生した東日本大震災で石垣が崩れましたが、2015年に復興し入場が可能になりました。

丘陵地の頂上に建てられている御三階櫓は、中に入って見学も可能です。実は、御三階櫓を復元するときに、戊辰戦争の激戦地となった松並稲荷山の杉が使われています。柱に弾丸の傷などが見られ、戦争の激しさを感じることでしょう。

また、御三階櫓の外に出ると、周囲に高い建物がないので、白河市街を一望できとても見晴らしが良いです。白河小峰城のように落城したお城を再現した事例は国内でいくつかありますが、鉄筋コンクリートを主体として外見のみ忠実に復元したお城がほとんど。そのため、木造で再現された天守は、大変貴重なお城だと言えるでしょう。

前御門

白河小峰城の前御門

消失した前御門は、御三階櫓より後に復元されました。丘陵地の頂上に建つ前御門と御三階櫓は、入り口からしばらく丘陵地を上ると到着します。

御三階櫓と一緒に目に入ってくるのが、漆喰の白い壁と下見板張りの黒壁のコントラストが美しい前御門です。前御門は本丸である御三階櫓の正面玄関となるため、とても立派で重厚感がある造りです。

震災後に修復された石垣

白河小峰城の石垣

白河小峰城の見どころの一つが、お城をぐるりと囲むように造られた美しい石垣です。その美しさから、国の史跡や日本100名城にも指定されているほどです。

ですが、2011年に発生した東日本大震災によって、その石垣が10カ所崩落。面積にして約16,000平方メートル、崩落した石の数は約7000個にも及びました。修復作業は崩落前の石垣の写真と照らし合わせ、ひとつひとつ石の破損がないのかを細かくチェックしながら進められたのです。2019年に完全に修復された石垣を見てみると、震災で崩落したとは思えないほどきれいに修復されています。

一様に並べられているような石垣ですが、見どころポイントがいくつかあります。その一つが、本丸高石垣です。石垣のほとんどが目地を横に通して積み上げられていますが、部分的に「半円弧」を描くようにして築かれている部分が見つかります。

また、桜之門部分の石垣をよく見ると、カーブを描くようにして積み上げられていることが分かります。同じように積み上げられているように見える石垣でも、部分的にデザインが異なるので、その違いを比べるのも面白いです。

小峰城歴史館(旧:白河集古苑)

白河集古苑とは小峰城の歴史館のことです。白河小峰城の築城からの歴史や歴代の城主など、幅広く白河小峰城の歴史に触れられる施設。

再現された小峰城の改修を行ったといわれている丹羽長重や、松平定信などについて、その遺産や古文書、貴重な美術工芸品とともに詳しく紹介されています。他にも、VRによって江戸時代の小峰城や小峰城の四季を体験できるのも魅力です。

人柱の悲しい伝説が残る「おとめ桜」

白河小峰城「おとめ桜」

白河小峰城には、おとめ桜と呼ばれる伝説があります。白河小峰城には本丸を守るようにして石垣が積み上げられていますが、同じ場所が何度も崩れるため人柱を立てようということになりました。身分や年齢、性別に関係なく、石垣の崩落現場を最初に通った人を人柱にすることが提案されたのです。

そこで、たまたま父親を迎えに来た藩士の娘が、人柱に選ばれたのです。娘は逃げ回りましたが、最終的に捕らえられて人柱に。この娘を悼んで、場内におとめ桜が植えられたといわれています。

現在植えられている桜は、戊辰戦争で焼失した後の二代目のおとめ桜です。春に咲くおとめ桜を見て過去の伝説に思いをはせるのも良いですね。

桜まつりもおすすめ!

白河小峰城 桜まつり

白河小峰城を訪れるなら、毎年4月の週末頃に開催される、桜まつりの時期を狙うのもおすすめです。城山公園ではステージイベントなどが行われており、迫力満点の出し物を見学できます。白河小峰城と桜のコントラストは、目を見はるほどの美しさがありますよ。さらに、夜になってライトアップされた桜は、とてもロマンチックです。白河小峰城周辺には、南湖公園など桜の名所があるので、白河市内の桜めぐりにも出かけてみましょう。

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