白谷雲水峡③【奉行杉コース】屋久杉と苔を楽しむ沢歩きルート

白谷雲水峡③【奉行杉コース】屋久杉と苔を楽しむ沢歩きルート

白谷雲水峡の【奉行杉コース】は、自然のままの美しい森とコケを楽しめるルート。コース名になっている奉行杉をはじめ、三本槍杉などいろんな屋久杉を観賞できます。

このコースから本格的な登山道になりますが、苔生す森の景観も存分に楽しめますよ♪水辺も多いので、スニーカーでなくトレッキングシューズを準備して行ってみましょう。

※2024年8/28~29日に直撃した台風10号により多大な被害がありましたが、白谷雲水峡入口~飛流橋まで、太鼓岩往復コースは開通しています。弥生杉コースと奉行杉コースは、2024年10月24日現在、通行できません。
最新情報は、公式サイトのお知らせページでご確認ください。

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白谷雲水峡③【奉行杉コース】屋久杉と苔を楽しむ沢歩きルート

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【奉行杉コース】のルート案内

白谷雲水峡の地図(屋久島)

〔入口→憩いの大岩→飛流おとし→さつき吊橋〕→二代大杉→三本足杉→びびんこ杉→三本槍杉→奉行杉→二代くぐり杉→くぐり杉→〔さつき吊橋→飛流おとし→憩いの大岩→出口〕

【奉行杉コース】は、さつき吊橋を渡らずに、二代大杉〔地図⑦〕から奥を周遊し、三本槍杉や奉行杉を経由してサツキ吊橋へ戻るという、約4kmの3時間コースです。

白谷雲水峡(屋久島)

ここでは〔地図⑧〕二代大杉から三本足杉、二代くぐり杉までの見どころをご紹介。また、少しの寄り道で行ける〔地図⑪〕くぐり杉にもふれてみます。

【往復30分の散策コース】と重複するにさつき吊橋までの見どころは、以下のページで確認ください。

二代大杉

白谷雲水峡 二代大杉(屋久島)

「二代大杉」は、樹高約32mと白谷雲水峡のなかで最も高い屋久杉です。朽ちた一代目の根の上から、新たに二代目の杉が育つという、屋久島でよく見られる”倒木更新”の典型例のひとつ。

倒木した一代目杉から養分を得て次の世代が育つため、土台となった一代目杉は空洞になっていくのです。再生した杉の空洞となっている根元をぜひ観察してみてください。

三本足杉

白谷雲水峡 三本足杉(屋久島)

二代大杉から登山道を歩くこと、約30分。「三本足杉」は、根元が3つに分かれていて、三本足で立っているように見える姿から名づけられました。切株再生で根元が空洞化し、3本に分かれたと考えられています。

樹齢ははっきりしていませんが、推定は300年前後。樹齢1000年以上であることが「屋久杉」の定義ですから、この三本足杉は、まだ屋久杉と呼ぶことができません。300年でもスゴイと思いますが、屋久島では「小杉」に分類される若い杉です。

びびんこ杉

白谷雲水峡 びびんこ杉(屋久島)

次の見どころは、公募で名付けられた「びびんこ杉」というユニークなネーミングの杉。びびんこ杉も、推定樹齢350年ほどの小杉です。

白谷雲水峡 びびんこ杉(屋久島)

出典: Hajime NAKANO

「びびんこ」とは、鹿児島弁で「肩車」の意。シルエットが親子二代で肩車をしているような形に見えることから名付けられたという、そのユニークな姿にも注目してみてください。

三本槍杉

白谷雲水峡 三本槍杉(屋久島)

初代の太い杉が斜めに倒れ、その上に再生した二代目となる三本の杉が並んで伸びている姿が特徴的。親の上で育つ三本の子供ように見えることから、毛利の“三本の矢”になぞらえて、「三本槍杉」と命名されました。

三本槍杉も、倒木更新の顕著な例のひとつ。じっくり観察しましょう。

奉行杉

白谷雲水峡 奉行杉(屋久島)

「奉行杉」は、胸高周囲(きょうこうしゅうい:成人の胸の高さの幹周囲)約8.5mと、白谷雲水峡で最も太く、力強い屋久杉です。

根元付近が苔で覆われた力強い奉行杉は、堂々とした風格ある佇まいが見事。屋久杉を切り出していた江戸時代、奉行が見回りで休憩場所にしていたのが名前の由来といわれています。

奉行杉から「二代くぐり杉」への道のりは約800m。沢を渡り、自然のままの山道を20分ほど、足元に気を付けながら注意深く歩きます。道中では、ここを訪れた人だけが体感できる世界観に浸れますよ♪

二代くぐり杉

白谷雲水峡 二代くぐり杉(屋久島)

一代目が倒木更新され、根元が空洞化している「二代くぐり杉」。しかし実は、二代目も倒木更新されて根だけが残っており、現在の幹はケヤキといわれています。

自然の中で接ぎ木されたかのような、不思議な巨木ですね。

白谷雲水峡 二代くぐり杉(屋久島)

木を傷つけないようそっと根元の空洞に入り、空を見あげてみましょう。

〔地図⑪〕三差路で左折、出口へ戻ろう

白谷雲水峡(屋久島)

二代くぐり杉から数分歩くと、〔地図⑪〕の三差路に出ます。

この三差路から右手は、さらに奥へと進む「太鼓岩」方面。このコースの帰り道は左方面です。楠川歩道を歩いて管理棟のある出口方面へ戻りましょう。

くぐり杉

白谷雲水峡 くぐり杉(屋久島)

帰り道とは反対方面になりますが、往復10分ほどの寄り道で見られるパワースポットがあります。太鼓岩方面へ5分ほど歩いた場所に、杉の根元のトンネルを登山道が通る「くぐり杉」があるのでぜひ寄ってみましょう。

◎奉行杉コースの注意ポイント

白谷雲水峡 奉行杉コース(屋久島)

二代大杉まではスニーカーでも行けますが、〔地図⑦〕から先は完全な登山道です。ルートを示す赤いテープを目印に、迷わないよう進みましょう。

白谷雲水峡 奉行杉コース(屋久島)

奉行杉コースは水辺が多いため、大雨による増水時には通行止めになる可能性が高いルートです。天気予報や、公式サイトでコースの通行状況をチェックするなど、事前の情報収集も必要。装備や持ち物など準備万端整えて、奉行杉コースを楽しんでください。

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