秋田城跡の観光の見どころは？近年注目を集めている古代政庁！

奈良時代から平安時代にかけて、秋田県の政治や軍事を支えていた秋田城。秋田城跡には秋田城にまつわる資料が複数保管されている、秋田城跡歴史資料館があります。秋田のなかでは比較的マイナーな観光スポットですが、城好きな方からの評価は高く、毎年多くの城マニアが秋田城跡に足を運ばせます。飛び入りで行ってもおもしろいですが、秋田城跡をより満喫するなら、事前に知識を集めておくのがオススメです。

今回は秋田城跡に関係する外郭東門やトイレ遺構、そして秋田城跡歴史資料館について紹介していきたいと思います。知っているだけで、秋田城跡を何倍にも楽しめるので必見です。

秋田城とは

733年（天平5年）に創建された秋田城。奈良時代から10世紀近くまで古代城柵として機能しており、秋田（当時の出羽国）の治安や政治を維持していました。秋田城は古代城柵としての機能だけでなく、周辺の治安を守る、現在でいうところの警察の役割を果たしていました。当時は周辺の治安を守る兵が巡回していた記録が残っています。

当時の建造のままではありませんが、現在でも秋田城の城柵を見ることができます。非常にのどかで静かなところで、夏は一面が緑の野原に覆われています。城の観光だけでなく、ゆっくりとリフレッシュしたい方にもオススメの観光スポットです。

外郭東門と築地塀

秋田城跡の一番の目玉である外郭東門。ハッキリとした資料は未だ見つからないものの、外郭東門は三間一戸の八脚門であった説が一番有力視されています。敵の侵入を防ぐために作られた城柵ということもあり、間近で見るとその迫力は圧巻です。

あたりは緑が生い茂る野原で、ゆっくりとした時間が流れています。冬は一面、雪に覆われるので絶景スポットとしても人気があります。

築地塀は外郭東門の側面からなる、泥土を固めてつくった塀のことで、こちらも外郭東門と同様に迫力のある建造物となっています。

トイレ遺構

トイレ遺構と聞いてもピンとこない方は多いのではないでしょうか？トイレ遺構は別名、便所機構とも言い、過去にトイレとして使用された遺構のことを指します。秋田城跡のトイレ遺構は少々特殊で、掘立柱建物とトイレ施設が一体になっています。

入り口に入ると待合室のようなスペースがあり、さらにその先に個室のトイレ建造物が3つあります。奈良時代の建物ですが、秋田城跡のトイレ遺構は当時から水栓方式を採用していました。秋田城跡のトイレ遺構は、日本のトイレ遺構のなかでも、トップクラスに優れた性能でした。もちろん、考古学的に非常に重要な遺構なのでトイレとしての利用はできませんが、個室まで見ることができます。トイレをまじまじと見ることはあまりないと思いますが、この機会に一度じっくり眺めてみてはいかがでしょう？当時の水栓技術の高さをうかがえます。

古代沼

遺跡や遺構だけではなく、秋田城跡には絶景スポットも存在します。その一つである古代沼は季節にもよりますが、水面にスイレンの花が浮いています。現在ではキレイな沼ですが、奈良時代の古代沼はトイレの排泄物をこの沼に流していました。現在は水質もキレイな沼なので、臭いの心配はないのでご安心を。

古代沼は外郭東門のすぐ近くにあるので、秋田城跡を外郭東門から巡っていく方は、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょう？古代沼も外郭東門のエリアと同様、しずかでゆっくりとした時間が流れるのどかなエリアです。

秋田城跡歴史資料館

秋田城跡歴史資料館には秋田城跡にまつわる様々な資料が保管されています。展示エリアは合計で4つあり、どれもボリューム満点なので楽しめること間違いなしです。なかでもオススメなのが、当時の秋田城を再現した模型と映像展示物です。模型がある「展示室3」では秋田城で実際に使用されていた瓦も展示されています。映像展示物は「展示室4」を抜けた先にあり、東アジア全体にフォーカスを当てた秋田城の役割についての動画を視聴することができます。

その他にも、当時の兵士が身につけていた装備や役人の職務内容などの資料も揃っているため、秋田城跡におとずれる前に、秋田城跡歴史資料館によって予習しておくのがオススメです。事前に知識があれば、かなり楽しめるので史跡公園に行く際はぜひ秋田城跡歴史資料館に立ち寄ってみてはいかがでしょう？

◎アクセス

秋田城跡やトイレ遺構がある、史跡公園へのアクセスはJR秋田駅からバスで20分,もしくは秋田北ICから車で10分になります。バスは将軍野線・寺内経由土崎線で護国神社入口下車です。

アクセスはわりと充実しているので、どの交通手段でもストレスなく移動できるでしょう。重要な遺跡や遺構が残る秋田城跡。歴史好きの方は、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか？

秋田城跡の観光の見どころは？近年注目を集めている古代政庁！