香川の歴史に触れる旅！日本三大水城の一つ「高松城」の観光ガイド

高松市にある高松城は、日本三大水城に選ばれている立派な水城です。

水城とは海沿いに建てられた城のことを言い、堀に海水が流れ込んでくることから「海城」とも呼ばれています。海水を取り込む設計のため、堀では鯛を含むさまざまな魚を見ることもできます。お城の堀で魚を見ることができるなんてなかなかありませんよね。

瀬戸内海に面して築城された。高松市のシンボル高松城に足を運んでみてください。

高松城の歴史

豊臣秀吉から讃岐一国（現在の香川県）を与えられた生駒親正は、まず「野原」という地名を「高松」と改めました。そしてその翌年1588年から築城を開始し、高松城を造りあげたのです。

1642年以降は松平頼重が城主となり幕末までおさめられ、新しく唐造の天守閣や月見櫓含めいくつかの御殿を建てます。しかしその後、高松城は版籍奉還により明治時代に廃城となってしまいました。

後に、北の丸月見櫓、北の丸水手御門、北の丸渡櫓、東の丸艮櫓の4棟の櫓が重要文化財に指定されます。1955年には国の史跡として「玉藻公園」の一般公開が始まりました。

時が経ち2013年には、天守台の復元により一般公開が再開しました。

再建された天守台

四国最大規模を誇っていた高松城の天守閣。南蛮造りが特徴の美しい白壁でできていたそうですが、今は姿がありません。松平の時代に3層5階建てに建て替えられた後、1884年老朽化により取り壊されてしまいました。

天守閣の復元は城下町高松のシンボルとして、市民からも望まれています。

築城から約420年。経年劣化により崩壊も危惧されていた天守台は、2005年から石垣の解体および積み直し工事が始りました。7年後の2012年ついに工事が終了し、翌年の2013年から一般公開が始りました。

解体調査が行われたことでさまざまな資料を集めることができたため、難航している天守閣復元への一歩となるでしょう。

主な見どころ

天守閣がない高松城ですが、重要文化財が５つもあります。その中の３つをご紹介します。

披雲閣

披雲閣は高松城の三の丸にある、松平家の別邸です。1917年に建設されたこの披雲閣は正統的書院造であり、多くの賓客をもてなす迎賓館としての役割もありました。建造物や美しい庭は必見です。中の一般公開は限られていますが、特別公開の際は是非内部観覧をしてみてください。

月見櫓

月見櫓は瀬戸内海を監視するために作られました。北之丸の最北端に位置し、1676年に完成しました。「到着を見る」という意味である「着見櫓」が本来の名称だったようですが、どういうわけか現在は月見櫓と呼ばれています。三層三階で建てられ、装飾である唐破風と千鳥破風が見事なバランスで美しいです。

水手御門

水手御門は海に向かって開く門で、月見櫓の南に位置します。藩主は小舟に乗り込み、この水手御門を通って参勤交代にでかけていました。沖で小舟から御座船に乗り換えるのです。海城ならではの門ですね。

和船に乗ってタイムスリップ

和船「玉藻丸」に乗船すれば、高松城の内堀を30分かけて遊覧することができます。船は「高松城下図屏風」で描かれる船を復元されており、まるで昔の時代にタイムスリップしたような気分を味わうことができますよ。海水100%の堀では、鯉や鯛、ふぐなどが泳いでいます。

普通見ることのできない視点から高松城を眺めれば、旅の思い出になること間違いないでしょう。船頭のガイドは非常にわかりやすいと評判です。

日本三大水城の一つである高松城をより楽しむためには、やはり「玉藻丸」に乗ってみるほかありません。乗船料は大人500円。子供300円です。冬期12月から2月は運休ですのでご注意ください。
（※この価格及び運休期間はは2020年1月10日現在のものです。）

鯛のエサやりも楽しめる

高松城では水城ならではの体験ができます。玉藻公園名物「鯛のエサやり体験」です。
体験ができる場所は2カ所。

一か所目は水門です。満ち潮時が狙い目で、対岸に天守台が望めます。二か所目は堀端です。引き潮時が狙い目で、天守台を間近に見ることができます。

方法は浮きエサを購入し、願いを込めて餌場に投げ込むだけ。これは“鯛願城就”（大願成就）を願い行うのですが、意味が２つあるそうです。一つは「鯛の願いを叶えた人の願いも叶う」という寓話から。もう一つは、天守閣の復元構想が聖樹しますようにという想いからです。

旅の思い出として鯛願城就を願い、鯛にエサをあげてみてはいかがでしょうか。

アクセス

《電車をご利用の場合》
高松駅JR予讃線、JR高徳線から徒歩約3分。
東門へは徒歩約10分です。
ことでん高松築港駅から徒歩で1分。

《車をご利用の場合》
高松自動車道、高松中央ICから約20分。
高松自動車道、高松西ICから約30分。

玉藻公園駐車場、料金無料。
香川県立ミュージアムのすぐ近く、高松城の南東にあります。
車でお越しの際はぜひ利用しましょう。

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