「北ノ京」と呼ばれた戦国大名の城下町!一乗谷朝倉氏遺跡の魅力をご紹介

「北ノ京」と呼ばれた戦国大名の城下町!一乗谷朝倉氏遺跡の魅力をご紹介

一乗谷朝倉氏遺跡は福井市から南東へ10kmの場所にある観光スポットです。越後の国の城下町のあった一乗谷朝倉氏遺跡はその昔、京にすら勝ると言われていました。「北ノ京」とも呼ばれていた一乗谷朝倉氏遺跡には、魅力的なスポットが沢山あります。朝倉氏や歴史を学べるスポットや、肌で歴史を感じられる町並み、美しい自然を体感できる庭園など、一乗谷朝倉氏遺跡の魅力について詳しくご紹介します。

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「北ノ京」と呼ばれた戦国大名の城下町!一乗谷朝倉氏遺跡の魅力をご紹介

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一乗谷朝倉氏遺跡とは

一乗谷朝倉氏遺跡は戦国時代、当時の京にすら勝ると言われた城下町でした。北ノ京とまで称された一乗谷は、朝倉氏が五代に渡り支配しました。一乗谷は長い間平和な町を築き、応仁の乱の折に京から多くの公家や高僧、学者、文人などが避難して来たことでさらに巨大な都市へと発展していきます。華やかな京の文化を積極的に取り入れ、一乗谷は京に勝るとまで言われるようになりました。しかし、朝倉氏最後の当主である義景が信長に破れたことにより、一乗谷は歴史から姿を消します。

幻の都となった一乗谷が再び姿を現したのは、昭和42年のことです。奈良国立文化財研究所の市道で、一乗谷の発掘調査が行われました。そして、当主の館から武家屋敷や町屋、寺院まで、一乗谷は戦国時代の町並みがほとんど完全なままで発掘されました。発掘された一乗谷朝倉氏遺跡は、極めて貴重な歴史的価値から国の三重指定(重要文化財・特別史跡、特別名勝)を受けています。一乗谷朝倉氏遺跡は現在、繁栄を極めた城下町をほぼ完全な姿で再現しています。

朝倉氏の栄華を語る「朝倉館跡」

一乗谷朝倉氏遺跡は全体面積が278haもあります。その中心部にあるのが、朝倉氏の当主の館のあった「朝倉館跡」です。南北西と三方向を土塁や堀に囲まれた朝倉館跡はその昔、西方にある門が正門でした。現在そこには唐門が建てられています。

館には主殿、常御殿、茶室、会所、台所、厩、蔵、日本最古の花壇がありました。敷地内には17棟の建築物があったと発掘調査で分かっています。常御殿は東西約21.4m、南北約14.2mあり、一乗谷で一番大きな建物だったそうです。

また、朝倉館跡には、一乗谷にある4つの特別名勝・庭園群の一つ「朝倉屋敷跡庭園」があります。

「復原町並」を歩いて戦国時代にタイムスリップ!

復原町並では、栄華を極めた一乗谷の町並みをほぼ完全な姿で再現されています。山際に並ぶ塀に囲まれた重臣の屋敷や、計画的に造られた道路、その両脇に立ち並ぶ武家屋敷や町屋など、歩いているだけで戦国時代にタイムスリップしたような気持ちになります。

復原町並の塀や石垣、建物の礎石などは、遺跡調査で発掘されたものを使用しています。また、柱や壁、建具なども出土した遺物に基づいて復元されています。この場所は国の特別史跡に指定されている歴史的に貴重な場所です。

開館時間は9:00~17:00、休館日は年末年始。リアルに再現された町並を散策して、戦国時代の気分を味わってみて下さい。

国の特別名勝に指定された4つの庭園

一乗谷朝倉氏遺跡には、室町時代末期の庭園様式をよく伝える庭園が4つあります。特別名勝に指定された4つの庭園群をご紹介します。

朝倉館跡庭園

朝倉館跡庭園は、遺跡にある特別名勝の中で最後に発掘されました。庭園は平らな石が整然と並んだ池など、大小さまざまな庭石で構成されています。

湯殿跡庭園

朝倉館跡を見下ろす高台にある湯殿跡庭園は、あまり文献の残っていない場所です。湯殿跡はいつ、誰が、どのように暮らしていたのかもいまだ分かっていません。そんな湯殿跡庭園は荒々しい石組が特徴的です。

諏訪館跡庭園

諏訪館跡庭園は4つの特別名勝の中で一番大きい庭園です。庭園は上段と下段で交際されており、丸みを帯びた石の多い女性らしい雰囲気があります。諏訪館は五代義景が愛妻である小少将のために建てたと伝えられています。

南陽寺跡庭園

南陽寺庭園は朝倉氏の子女が入る尼寺でした。永禄11年3月に後の15代将軍足利義昭をもてなし、歌会を催したと言われています。

「平面復原地区」を歩いて町の規模を実感

平面復原地区では、寺院跡や土塁、墓地、柿経などが発見されました。ここでは、戦国城下町の跡を見られます。また、井戸や礎石、溝など当時の意志を使った露出展示もあります。戦国時代、一乗谷で最も活気あふれた一画を実際に歩いてその規模を実感してみて下さい。

「一乗谷朝倉氏遺跡資料館」でしっかり学習も

一乗谷朝倉氏遺跡資料館では、遺跡で発掘された出土品の展示を行っています。展示室には、国指定重要文化財を含む約500点もの出土資料を見られます。その他、一乗谷の歴史資料や地形模型、朝倉館復元模型などの展示もあり、遺跡や朝倉氏の歴史について詳しく学びたい方にはおすすめの場所です。

長年の発掘調査で出土した資料は、朝倉氏の歩みや戦い、宗教と信仰、住居、日常の道具や食膳具など、テーマ別に分けられて実物が多数展示されています。当時の人々の暮らしを深く知ることができる貴重な資料館へ、ぜひ足を運んでみて下さい。

開館時間は9:00~17:00、休館日は年末年始(12月29日~1月2)ほか不定休です。

◎アクセス

【バスでお越しの場合】
福井駅から京福バス一乗谷朝倉特急バスで約16分、「福原町並」で下車してすぐの場所です。電車の場合、福井駅からJR越美北線で約15分、一乗谷駅で下車してから徒歩約15分の場所になります。一乗谷朝倉氏遺跡へのアクセスはバスの利用が便利です。

【お車でお越しの場合】
北陸自動車道福井ICから10分程度。永平寺経由なら国道158線を経由して約20分で一乗谷朝倉氏遺跡に到着です。一乗谷朝倉氏遺跡周辺に無料の駐車場があるので、車で観光する際も安心です。

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