名称:三井寺(園城寺)
住所: 滋賀県大津市園城寺町246
公式・関連サイトURL:http://www.shiga-miidera.or.jp/about/index.htm
滋賀県のシンボルといえば美しい琵琶湖ですが、琵琶湖の南西にある三井寺(みいでら)も人気の高いスポットです。三井寺にはたくさんの国宝や重要文化財などがあり、美しい自然も豊富で見どころ満載の場所となっています。今回は、そんな三井寺の由緒や国宝・重要文化財の数々について詳しく解説し、魅力を探っていきましょう。
目次
三井寺こと園城寺の観光ガイド!数々の文化財を擁する滋賀の名刹
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三井寺(園城寺)の由緒
まずは三井寺の由緒について解説し、理解を深めていきましょう。三井寺は元々園城寺(おんじょうじ)と呼ばれており、大友与多王によって建立されました。天智・天武・持統天皇の誕生時に用いられた霊泉が御井の寺と呼ばれ、後に法儀で使われたことにより三井寺と呼ばれるようになりました。
法儀を行った智証大師円珍の死後、流派同士の争いや源平の争いなどによって三井寺は何度も焼き討ちに遭って崩壊しています。しかし、信仰していた人々によって支えられ何度も蘇ったことで、不死鳥の寺とも呼ばれています。数々の秘仏が安置されていたことにより、名宝を守ろうと再建され続けてきたのでしょう。
金堂(国宝)
ここからは、歴史ある三井寺にある名宝の数々をご紹介していきましょう。最初に解説するのは金堂で、大きく迫力のある佇まいが特徴です。三井寺の境内に入って最初に目に入ってくる建造物で、国宝にも定められている貴重なものです。
金堂は豊臣秀吉によって再建されたもので、中には三井寺の本尊である弥勒菩薩があります。三井寺の弥勒菩薩は大津市の中でも古い歴史を持っていますが、秘仏であるためこれまで1度も拝されたことはありません。国宝にも指定されており、内部の建築様式からは日本の古き良き伝統を感じられるでしょう。
「三井の晩鐘」と「弁慶の引摺鐘」(ともに重文)
重要文化財に指定されている三井の晩鐘と弁慶の引き摺り鐘は、三井寺に美しい音色を響かせています。では、2つの重要文化財について見ていきましょう。
■三井の晩鐘
美しい鐘の響きが特徴的で、日本にある多くの鐘の中でも特に綺麗だと評価が高いです。低く響き渡るラの音は、心穏やかに落ち着かせてくれるでしょう。
三井の晩鐘は、近江八景の1つとしても知られています。近江八景とは滋賀県の美しい景色を定めたもので、浮世絵にも描かれている有名な景色です。
■弁慶の引き摺り鐘
三井の晩鐘の基となった鐘であり、現在は鳴らされることなく霊鐘堂に収められています。弁慶の引き摺り鐘は様々な伝説を持ち、寺に何かある時には不思議な現象が起きたとの言い伝えがあります。
不思議な現象の例として、悪いことが起きる前は鐘を鳴らしても音が鳴らなかったり、良いことが起きる時は自然に鐘が鳴ったりすることもありました。
新羅善神堂(国宝)
続いて解説するのは、国宝に認定されている新羅善神堂です。貞和3年頃に建てられた建造物で、檜の皮でできた桧皮葺の屋根が目を引きます。三間社流造という建築様式が用いられ、美しい建造物として高く評価されている点も魅力です。
豊臣秀吉によって壊された建造物が多い中、新羅善神堂は再建されて綺麗な状態を保っています。内部には新羅明神坐像が安置されており、人々の支えによって長い間守られてきました。過度な装飾がなく上品な雰囲気のある社殿からは、奥深さが感じられます。
閼伽井屋(重文)
閼伽井屋(あかいや)は重要文化財に認定されており、金堂の隣に位置している建造物です。ここでは、閼伽井屋の魅力を探っていきましょう。
■井泉が湧き出ている
三井寺の由来となった儀式に用いられた霊泉は、閼伽井屋内部にある井泉から湧き出ています。長い年月が経過した今も井泉が湧き続けており、閼伽井屋の近くへ行くとポコポコと湧き出る音が聞こえてきます。
新羅善神堂と同じく閼伽井屋も桧皮葺の屋根になっていて、繊細に描かれた壁画も注目ポイントです。龍が描かれた壁画は迫力があり、今にも動き出しそうな躍動感を感じます。
■日本最古の石庭にも注目
三井寺(3) 閼伽井屋のすぐわきに石庭。日本最古とのこと。 #庭園 pic.twitter.com/sV4hwBzi
— 土田 義郎 (@tsuchida_kit) July 29, 2012
奥に進んでいくと、日本最古の石庭として知られる閼伽井石庭が見えてきます。不老不死の地とされていた雪山の形を基に作られており、人・神・鶴・亀を祀っている石庭です。
光浄院庭園(国名勝)
古美術研究旅行5日目。園城寺勧学院
— Ryuji Fujimura (@ryuji_fujimura) October 4, 2016
客殿と光浄院客殿。似て非なるふたつの客殿。寝殿造と書院造のハイブリッド。建築と絵画と庭園が統合。ニューヨーク近代美術館で1954年に展示された日本建築「松風荘」の設計者吉村順三が光浄院をモデルに選んだ。日本建築のモデルとしてわかりやすい。 pic.twitter.com/5Qu01tAO3o
最後にご紹介する三井寺の名宝は、光浄院庭園です。国指定名勝としても知られ、美しい風景が多くの観光客を魅了しています。安土桃山時代に建立された光浄院に隣接した庭園で、綺麗な水とたくさんの樹々が癒しの空間を作り出している点が見どころです。
庭園全体は広くありませんが、池の手前を深く掘り、奥にいくにつれて大きな木を配置することで広く見せています。池の中には大きな石が点在していて、光浄院と庭園に一体感を持たせています。このように空間の見せ方に工夫している所が、名勝に定められている理由とも言えるでしょう。
錦秋の紅葉はとくに綺麗!
名宝だけでなく豊かな自然も魅力的な三井寺では、11月中旬~下旬にかけて紅葉が楽しめます。参道を覆うように伸びた樹々が赤やオレンジに色づくと、まるでトンネルのように美しく彩られ写真スポットとしても大人気です。参道を抜けて観音堂へ上ると琵琶湖が見え、錦秋の紅葉が水面に映りこむ様子は絶景です。他の寺院と比べると混雑しにくいので、ゆっくりと静かに紅葉を楽しみたい方におすすめの場所となっています。数々の名宝と美しい紅葉を、一緒に堪能してみてはいかがでしょうか?
アクセス
京阪電車の場合
京阪電車三井寺駅から徒歩で10分
JRの場合
JR大津・大津京駅からバスで5分(「三井寺」下車徒歩すぐ)
車の場合
名神大津ICから車で10分
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