近江商人の故郷!五箇荘・金堂の町並みのおすすめ観光スポット6選

画像出典:ogurisu_Q / PIXTA(ピクスタ)

近江商人の故郷!五箇荘・金堂の町並みのおすすめ観光スポット6選

滋賀県東近江市にある五箇荘エリアは滋賀県観光で訪れたい人気スポット。五箇荘・金堂には重要伝統的建造物が数多く保存されており、日本遺産「琵琶湖とその水辺景観・祈りと暮らしの水遺産」に認定されています。外村繁などの近江商人屋敷や、 金堂まちなみ保存交流館などを訪れ、昔から受け継がれた人々の暮らしを感じてみましょう。

目次

近江商人の故郷!五箇荘・金堂の町並みのおすすめ観光スポット6選

目次を閉じる

外村繁文学館

外村繁文学館は五箇荘で公開されている近江商人屋敷の1つ。滋賀県生まれの作家・外村茂の生家で、4代目外村宇兵衛の妹が養子として吉太郎を迎え分家しました。吉太郎は宇兵衛本家の京都店に勤めていた人物です。

明治40年に吉太郎は独立して木綿呉服問屋を始め、東京日本橋などに店を持ちました。外村繁は三男として生まれ、一時は家業を継ぎましたが文学の夢を諦められず家業は弟に託したのです。

外村繁文学館では屋敷の蔵を活用して繁の資料展示を行っています。近江商人を題材にした小説など多くの作品を残した繁は、第1回芥川賞候補にもなりました。江戸時代末期に建てられた屋敷で、池谷賞や野間文学賞を受賞した滋賀県を代表する作家の世界に触れてみましょう。

中江準五郎邸

中江準五郎邸は、三中井一族の五男である中江準五郎の本宅です。百貨店王として知られる三中井一族は、大正時代から戦前まで朝鮮半島・満州・中国大陸を中心に20数店舗の百貨店を経営していました。

明治38年に朝鮮半島で三中井商店として設立された三中井は、昭和9年に株式会社三中井百貨店となり本格的に百貨店経営をスタートさせました。一大百貨店として成功を収めたものの、昭和20年に終戦を迎えると保有していた海外の資産を失います。朝鮮半島の日本統治時代には、三越や平田とともに五大百貨店と呼ばれた三中井の歴史も終戦とともに幕を閉じるのです。

朝鮮半島・満州・中国大陸で最大の百貨店グループとして、三中井の年間売上高は1億円規模を誇り、朝鮮域内での売り上げは三越を超え、社員数は最大時で4,000人だったと言われています。隆盛を極めた三中井勝次郎の生家・中江準五郎邸で当時にタイムトリップした気分で美しい池泉回遊式の庭を眺めてみましょう。

外村宇兵衛邸

外村宇兵衛は滋賀県屈指の豪商として知られ、明治時代には全国の長者番付にも名を連ねています。外村与左衛門家6代目の末子として生まれた外村宇兵衛は、与左衛門と共に呉服を中心とした商いを始めた人物です。後に分家して独立し、東京・横浜・京都・福井に支店を開いて商いを大きくしていきました。

分家ながら初代の外村宇兵衛から100年後の明治時代に滋賀を代表する豪商となった宇兵衛の邸宅には、全盛期には数十棟の建物・蔵が立ち並んでいたと伝えられています。老朽化により、建築物や庭園は約半分が取り壊されました。母屋は明治時代後期のものが、そのままに残されています。

母屋以外の外村宇兵衛邸の建物と庭園は明治時代に復元。庭園は作庭当時、神崎郡内一番の庭と言われた名庭で見応えがあります。近江の国で活躍した庭作家である勝元宗駅の純穴流を形容する花分の初代・二代目による美しい庭です。

金堂まちなみ保存交流館

五箇荘・金堂の町並みのおすすめ観光で、金堂まちなみ保存交流館は外せません。おもてなしの場であり、憩いの場、学習の場でもある金堂まちなみ保存交流館は、まちなみ保存交流会がボランティアで管理・運営を行っています。建物は三中井百貨店の中江4兄弟の三男である富十郎の邸宅を活用しており、2階部分は明治6年に増築されたのです。

金堂まちなみ保存会は特定非営利活動法人で、重要伝統的建造物群保存地区に選定されている五箇荘金堂町の保存と伝承の事業を行っています。五箇荘金堂町を愛し、歴史的環境保全に認識を深めながら、地域に根差したまちづくりを推進している団体です。道路河川の清掃や水路への錦鯉の補充なども手掛けています。

金堂まちなみ保存交流館は五箇荘の観光案内所的な存在なので、散策の前に立ち寄ってみましょう。ひな祭りの時期にはおひな様が飾られるなど、季節に応じた企画展も開催されています。喫茶コーナーでコーヒーを頂きながら、お土産にかりんとうを手に旅のプランを練るのもここの楽しみ方のひとつなのではないでしょうか?

弘誓寺

弘誓寺は五箇荘・金堂の古い街並みに佇む無浄土真宗の寺院。堂々とそびえる本堂は圧巻で、国の重要文化財に指定されています。五箇所エリアの中心的な存在で多くの参拝者が訪れる場所です。

弘誓寺は源平の合戦で知られる那須与一の孫に当たる覚如上人の高弟愚咄賢空坊が開基し創立。旧本堂は彦根市の法輪寺本堂として移築され現存しており、弘誓寺の現在の本堂は宝暦5年頃から建替え、宝暦14年に主要部が完成しました。典型的な大型の真宗本堂は、ゆったりとした広縁が特徴的で、外陣の天井の高さ、多用される丸柱などが見られます。

京都市にある東本願寺阿弥陀堂は、弘誓寺の本堂をモデルに明治期に再建されたものです。滋賀県内では比叡山根本中堂に続く大きさを誇る本堂の凛とした佇まいを感じてみましょう。

勝徳寺

勝徳寺は五箇荘金堂町にある浄土真宗大谷派の寺院。本尊は阿弥陀如来で、永年12年頃に建立されたと伝えられています。現在の長屋門は江戸期に通りを挟んだ向かい側にあった大和郡山藩の陣屋から移築されたものです。

少し離れた藤井彦四郎邸もおすすめ!

藤井彦四郎邸の立派な洋室と和室はTVドラマ『科捜研』シリーズなどの現場検証シーンのロケ地としても有名です。五箇荘・金堂を訪れたなら藤井彦四郎邸にも足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

東近江でおすすめの記事

東近江のアクセスランキング