【和歌山】高野山に広がる世界遺産|金剛峯寺の見どころや宿坊を紹介

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【和歌山】高野山に広がる世界遺産|金剛峯寺の見どころや宿坊を紹介

金剛峯寺のある高野山は、弘法大師・空海が開山した仏教の聖地。「一山境内地」といい高野山全体がお寺の境内だと考えられています。高野山といえば奥の院とお堂や塔が立ち並ぶ壇上伽藍が2大聖地となっていますが、もうひとつ外せない場所があります。それが「高野山真言宗金剛峯寺」です。金剛峯寺=高野山全体を示す名称で、高野山真言宗の総本山になっています。今回は金剛峯寺の見どころと、高野山の宿坊を紹介します。

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【和歌山】高野山に広がる世界遺産|金剛峯寺の見どころや宿坊を紹介

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金剛峯寺の歴史を簡単に予習

金剛峯寺の壇上伽藍・東塔

出典: shiii / PIXTA(ピクスタ)

弘仁7年(816年)、弘法法師と呼ばれる空海が嵯峨天皇から賜った地が高野山です。高野山を開山した空海は、曼荼羅世界を作り出すために伽藍の建設に取り掛かりました。工事ははかどらず、さらに落雷や火災などにより建物は焼失。一時は衰退の時期をも迎えました。その後、高野山の復興に取り組まれたのは長和5年(1016年)頃のことです。

現在の金剛峯寺は、豊臣秀吉が母親の菩提を弔うために、応其上人(おうごしょうにん)に命じて造営した「青巖寺(せいがんじ)」が前身です。長い歴史の中で度重なる火災に見舞われ、現在見ることのできる姿は江戸時代後期に再建されたもの。また、明治政府から「青巖寺」を「金剛峯寺」に改号するように指導されています。翌年の明治2年、建っていた興山寺(こうざんじ)と合併して「総本山・金剛峯寺」になり現在に至っています。

防火対策が施された主殿

書院造建築としても知られる金剛峯寺の主殿

出典: shiii / PIXTA(ピクスタ)

高野山金剛峯寺の主殿は江戸末期再建された、書院造建築です。

屋根は檜の皮を何枚も重ねた檜皮葺(ひわだぶき)になっています。その屋根の上に、桶が置かれており、これを天水桶といいます。高野山の歴史は火災との戦いでもありました。落雷などでも大きな火事になることもあったそうです。桶に普段から雨水を溜めておき、火災が起きた時に火の粉で屋根が燃えあがらないように桶の水をまいて湿らし、少しでも延焼を防ぐための役割を果たしました。

座禅・瞑想を体験する阿字観道場

金剛峯寺では阿字観という修行を体験することができます。拝観料を納めて寺の奥に行くと売店があり、そこで申し込みができます。道場といっても落ち着いた和室です。普通は入れない場所なので、いい旅の思い出になるでしょう。

道場で行われるのは阿息観という瞑想法。担当のお坊さんがわかり易く、阿字観とは何か、瞑想のやり方など色々教えてくれます。所要時間は約1時間ですが、実際に座禅するのは20分程度です。気軽に体験してみてはどうでしょうか。

参加費は1000円です。予約制ではなく先着順になっています。希望される方は金剛峯寺に確認してみてください。冬季は行ってないのでご注意ください。

道すがらに見どころが多い奥の院

高野山金剛峰寺の奥の院

出典: いぐっちゃん / PIXTA(ピクスタ)

奥の院は高野山信仰の中心であり、弘法大師空海が御入定された聖地です。できれば正式参拝として一の橋から参拝しましょう。

一の橋から御廟まで約2キロの間には、20万基を超える著名な諸大名の墓石の数々が樹齢千年に及ぶ杉木立の中に立ち並んでいます。途中には覗いてみて自分の姿がうつらなければ3年以内に命を落としてしまうという少し怖い姿見の井戸や、いくら立て直しても墓石にひびが入ってしまうという明智光秀公のお墓、汗かき地蔵さん等、見所がたくさん。あれこれ見ている間に弘法大師様が御入定された御廟に着きます。

御廟は今も弘法大師が瞑想していると言われる聖地中の聖地。写真撮影はもちろん、大きな声で騒ぐ等は一切厳禁です。奥の院では朝の6時と10時30に生身供といわれる儀式が行われ、空海へ食事が供えられます。お供えされるのは私たちが食べるような普通の食事です。今でも空海さんが修行されているという考えの表れです。

高野山金剛峰寺の御朱印帳とお守り

高野山にはたくさんの寺院があり、御朱印だけでも200数種類あります。御朱印帳も数多く販売されています。

高野山で数多く販売されている御朱印帳の中で、特に人気なのが木の表紙の珍しい御朱印帳です。木の種類が違う杉タイプと桧タイプがあり、杉1,500円、桧1,700円と少し高価ですが、桧の御朱印帳は香りが良く癒やされます。こうやくん朱印帳バンド(540円)もかわいいので一緒にどうぞ。

おすすめのお守りですが、金剛峯寺には共生守りというお守りがあります。「共生」とは、大師の教えとも言える「共に生命を育む」という心をいう教えのことです。お守りは御廟の屋根の改築の際に交換した檜皮(ヒノキの皮)を使用したお守りで、金剛峯寺の売店で授与されています。

※記載されている金額は2019年12月現在のものです

金剛峯寺のアクセスと周辺の駐車場

極楽橋駅 高野山ケーブル

▼公共交通機関を使う場合
大阪の南海なんば駅から高野山までは特急で約1時間30分です。南海高野線「極楽橋」駅からは、ケーブルカーで高野山駅に向かいます。ここからバスで高野山に向かうことになります。ケーブルカーもバスも本数が多いとは言えません。事前に時刻表を確認して予定を立てましょう。

▼車(自家用車・レンタカー)を使う場合
高野山へ車で行く場合、玄関口になる街は橋本です。橋本から高野山までは約50分。ルートは国道371号線と国道480号線があります。371号線は舗装されていますが、角度のきついカーブも多く、車のすれ違いが難しい場所もあり、よく渋滞も発生します。車酔いする方にとってはつらい道のりです。一見、回り道に見えますが国道480号線を利用した方がカーブも緩やかでかんたんです。

《金剛峯寺の駐車場》
中の橋駐車場は台数も多く無料で利用できます。奥の院には一番近い駐車場です。金剛峯寺前の駐車場は便利でおすすめですが、止めれる台数が少ないです。

高野山でおすすめの宿を紹介

宿坊 一乗院

宿坊一条院は高野山の街中にあります。金剛峯寺や壇上伽藍へも徒歩で行ける便利な宿坊です。広大な境内には、美しい本堂や庭園、書院などがあり雰囲気がいいです。

精進料理は美味しくて量も満足できると評判です。本膳、二の膳、三の膳がついた精進懐石料理をゆっくり味わうことができます。また朝の勤行、阿字観体験、写経など貴重な体験もできます。本堂の見事な天井絵もぜひ見ていってください。宿泊するからこそ見学できる場所もたくさんあります。

宿坊 総持院

高野山でおすすめの宿を紹介

宿坊総持院も金剛峯寺のすぐ横という好立地です。まだ新しい建物で最新設備を整えて迎えてくれます。庭園の景色が四季折々の美しさを見せてくれます。

チェックインすると螺鈿が施された椅子のある豪華な部屋で抹茶とお菓子がいただけます。まるで高級旅館に宿泊しているような気分です。食事は精進料理ですが、味・量も満足できるもので、綺麗な盛り付けも目を楽しませてくれます。他の寺院と同様に朝の勤行への参加や写経体験もさせてもらえます。

夜には壇上伽藍がライトアップされるので、夕食後に散歩に出かけてはどうでしょうか。宿坊から距離も近いです。

金剛峯寺周辺の観光スポット

女人高野の慈尊院

女人高野と称される慈尊院

出典: オフィスK / PIXTA(ピクスタ)

高野山の麓にある九度山に「女人高野」と呼ばれる慈尊院があります。弘法大師のお母様が暮らしていた場所で、女人高野の云われから女性守護のお寺です。安産、授乳、育児を願うものから乳がん平癒まで、「おっぱい」に関するご利益があります。

道の駅「柿の郷くどやま」

金剛峯寺の近くには道の駅「柿の郷くどやま」があります。特産品や焼き立てパンなどがたくさん売られています。季節的によければ、道の駅で食べ物を買って、前にある芝生で食べても楽しそうです。小さいですが子ども向けの遊具がある公園もあります。

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