茨城の玄関口・取手の魅力満載おすすめ観光スポット10選

茨城の玄関口・取手の魅力満載おすすめ観光スポット10選

茨城の玄関口に位置する取手は上野まで40分程度で出掛けられるという好立地なので、都心に通うサラリーマンのベッドタウンとして人気の町です。そのような事もあるので、「取手に観光スポットなんてあるの?」っていう人もいるのではないでしょうか。

取手は利根川と小貝川の流れに育まれた水が豊かな町で、かつて水戸街道の宿場町「取手宿」として栄えた歴史ある町です。市内には近世の歴史的建造物や町並みなどの歴史観光が出来る場所が点在し、今では珍しい「渡し舟」があったり、競輪場や花火大会など観光要素もあって楽しく観光が出来る町なのです。

今回は「取手=ベッドタウン」のイメージが変わるような観光スポットを厳選してご紹介します!

目次

茨城の玄関口・取手の魅力満載おすすめ観光スポット10選

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1.小堀の渡し

小堀の渡し

昔の利根川は今よりも複雑に蛇行していた川であり、幾度となく氾濫を繰り返していました。そしてちょうど取手を流れる部分も大きく蛇行していたため、治水対策として1914年にバイパス工事が行われ、現在の流れになりました。この工事によりかつて利根川の北岸側にあった小堀地区が利根川の南岸側になり分断されてしまったので、移動の不自由を感じた住民らが自主的に渡し舟を運行させたのが「小堀の渡し」の始まりです。

そもそもは生活の足としての役割なので遊覧船のような観光目的で乗る人はたまに見かける程度でしたが、小堀には利根川の工事でせき止められて出来た「古利根沼」があるので、釣りという観光での乗客は頻繁に見かけます。

小堀には学校が無いので、十数年前まで小・中学生は対岸の学校(取手小学校・東中学校)に毎日渡し船に乗って自転車通学をしていました。現在は利根川の両岸を結ぶ巡回バスが運行しており、長年住民の足として活躍した渡し船は観光船としての位置付けになりました。

今までは「小堀」と「取手緑地運動公園駐車場前」の2地点を行き来していましたが、さらに「取手ふれあい桟橋」(常磐線のガード下付近)という停泊地が増え、3地点での運行となっています。

「取手ふれあい桟橋」は取手駅から近い所にあるので、観光で乗るには丁度良い場所です。渡し舟自体が珍しい存在なので、今でも住民だけでなく多くの観光客や古利根沼へ行く釣り客に親しまれています。

2.龍禅寺三仏堂

龍禅寺三仏堂

龍禅寺は関東鉄道常総線の稲戸井駅の近くにあり、住宅街の一角に構えています。お寺にある三仏堂は16世紀の初期に建立されたと言われているお堂で、取手市では唯一の国指定重要文化財です。

1985年から1986年にかけて解体修理が行われ、建立当時の姿が復元されました。茅ぶきが美しい屋根のお堂で、内部には釈迦如来、阿弥陀如来、弥勒菩薩の仏像が安置されています。また、三仏堂は平将門の生誕地であるという伝説が残る場所で、団体で観光に来る人もいるそうです。

通常お堂は戸締りされていて内部が見られない状態ですので、観光をする際には事前に問い合わせておきましょう。

3.長禅寺三世堂

取手駅東口を出るとビルの裏手に緑が生い茂った小高い山があり、その上に建っているのが長禅寺です。長禅寺は平将門が931年に祈願寺として建立したお寺で、取手市内でも長い歴史のある古刹です。

こちらにある三世堂は茨城県指定文化財として登録されているお堂で、外観は2層ですが内部は3層になっている「さざえ堂」という建築様式が採用されています。「さざえ堂」というだけでも珍しいので、観光目的の人が度々訪れる場所となっていますよ。

内部には合計100体の観音像が安置されており、百観音堂と呼ばれています。この「さざえ堂」は現存するものとしては長禅寺三世堂を含め5ヶ所しかなく、全国的に見ても非常に貴重な建物。

取手駅東口から5分程度で行ける場所ですので、観光の際に気軽に立ち寄れそうです。

4.旧取手宿本陣 染野家住宅

取手はかつて水戸街道の宿場町として栄えた歴史のある町です。取手に住む染野家は代々取手宿の名主であり、水戸徳川家より本陣に指定されたのがこの取手宿本陣の始まりです。取手の歴史的な観光名所の代表格とも言えるぐらい、取手市内では圧倒的な存在感を放っています。

水戸徳川家を始め、水戸街道を通る参勤交代の大名や上級武士などに本陣として度々利用されました。外観は茅葺き屋根の風情がありながらも重厚な建築で、内部は大小6つの部屋に分かれています。表門は火災にて焼失しましたが、1805年に再建されて以来現状を保っています。

また、敷地内には徳川斉昭の歌碑があり、ここに宿泊した当時の雰囲気を伺うことが出来ます。以前NHK大河ドラマ「徳川慶喜」が放送された際にこの旧取手宿本陣が紹介され、徳川斉昭・徳川慶喜ゆかりの地ということで、観光スポットとして全国的に注目される場所となりました。

本陣は毎週金曜日から日曜日の10時から16時(入場は15時30分)まで内部を公開しているので、観光をするなら週末が良いでしょう。

5.埋蔵文化財センター

取手市には平将門のゆかりのある寺社や江戸時代の宿場町の頃の古い町並みが残っていたりと観光しやすい遺跡がある他、観光ではあまりお目にかかれない古墳や貝塚といった古代遺跡も存在します。古代から近代までを合わせた取手市の遺跡は全部で約90ヶ所以上にも上ります。

「埋蔵文化財センター」では、こうした遺跡から出土した遺物や関連資料などを保管。取手の歴史観光をするのにより細い情報を知りたい方にはおすすめの観光スポットです。

開館当初は市内の小文間地区にある中妻貝塚を部分的に移築し、貝塚の断面が見ることが出来ました。展示室では年2回企画展を開催し、企画展に合わせて講演や講座、展示説明なども催されます。

6.新六本店

取手駅東口から少し歩いた所にある昔ながらの店構えの「新六本店」は奈良漬の専門店です。創業は明治元年で、取手の地で140年以上も奈良漬を作り続ける老舗として有名な観光スポットです。

元々酒造業を営んでおり、自家用に作った奈良漬が親戚や近所の人の評判を呼び、本格的に商売を始めたということです。そののち明治天皇の笠間行幸の際に奉献され、「取手の奈良漬」が世に広く知れ渡りました。

茨城県南部に位置する取手は利根川の豊富な水に恵まれ、昔から瓜や胡瓜などの夏野菜の栽培が盛んでした。また、水戸や石岡の酒蔵から酒粕が流通していたこともあり、奈良漬作りには適した場所だったということが奈良漬作りのきっかけになったということです。

新六本店では白瓜を使った奈良漬の他に、しいたけやごぼう、メロンなどの珍しい奈良漬もあり、他店のものとは一味も二味も違ったおもしろい商品が揃っています。

店舗裏にある歴史ある蔵で木樽に入れて漬け込み、創業以来製法を変えずに丹精込めて作られている絶品の奈良漬は、今ではメディアにも度々取り上げられ、観光に来る人も多い人気のお店です。

7.キリンビール取手工場

全国で9つあるキリンビールの工場のうちの一つで、1970年に操業を開始した工場です。キリンビールと言えば最近9つの工場オリジナルの一番搾りシリーズが企画されたことが記憶に新しいですが、取手工場限定生産の「一番搾り 取手づくり」という缶ビールが発売され、ビールファンからの注目を集めました。そして、何と言ってもここの魅力は工場見学が出来るということ。キリンビールの製造工程を一目見ようと県内・県外から多くの人が観光で訪れます。

見学ツアーは、「一番搾りうまさの秘密体感ツアー」「ハートランドツアー」の2つのプランが用意されており、一番搾りのツアーは月曜日と年末年始をのぞいた全日(1日6回)、ハートランドのツアーは毎月第2土曜日(1日1回)の開催となっています。

2007年まで使われていた国内最大級の銅釜や製造工程が見学でき、ホップなどのビールの原料を触れたりすることも出来ます。もちろんツアーの最後には試飲が出来るのですが、これらの見学ツアーは無料というのは嬉しいポイント。

見学以外にも特別試飲などのイベントも不定期に行なっており、取手の代表的な観光スポットとして定着しています。

また、工場にはキリンファクトリーショップが併設されており、「一番搾りビールゼリーチョコレート」やビールの栓をモチーフにした「キリン王冠皿」など、ここでしか手に入らない珍しいグッズが勢揃い。見学後のお土産として友人などに買って行ってあげると喜ばれること請け合いです。

8.取手競輪場

取手競輪場

競輪がきっかけで取手という町の名前を覚えている人がいるぐらい県外の人からは有名な観光スポットです。取手競輪場では「水戸黄門賞」や「助さん格さん賞」など、茨城ならではのユーモアが溢れる名称のレースが開催されたりします。実はこの取手競輪場は、昔競馬場があった場所に建っているのですが、競馬場が経営不振だったため、後に競輪場に改築したのが取手競輪場の始まりなのです。

競輪場では土日のレース以外にも大規模イベントの会場として使われることが多いので、レース以外の目的の観光客もよく見かけます。

取手と言えば東京藝術大学の取手キャンパスがある場所としても知られていますが、芸大とコラボした「サイクルアートフェスティバル」というイベントが2015年から秋に行われています。普段から競輪を見ている人は元より、競輪を見ない人も観光の一環で遠くから脚を運ぶ人も多いですよ。

フェスティバル当日はレースの他、屋内スペースで芸大生による作品展示やレースに使用している自転車の体験乗車などが楽しめます。

取手競輪場では競輪以外にも楽しめるイベントが年中行われているので、それと日程を合わせて観光をするのも良いかもしれませんね。

9.とりで利根川大花火

とりで利根川大花火

1930年に開通した大利根橋の記念として始まった花火大会で、取手観光における夏の風物詩です。毎年お盆休みに合わせて開催されるこの花火大会では、尺玉をはじめスターマインやナイアガラの滝などのバリエーション豊かな約7000発もの花火が打ち上げられ、毎年10万人以上の観光客が訪れます。当日は広い河川敷に多くの露店が集まり、開催前には和太鼓の演奏イベントがあったりと花火以外でも観光客を賑わせています。

土手や地面に座って見ている人がほとんどですが、「桟敷(さじき)席」という有料席でゆっくり見るのもおすすめ。こちらの有料席は取手市観光協会などでの事前販売のみで、すぐに売り切れてしまうので早めの予約が必要です。

また、当日は会場となる取手緑地運動公園内の無料駐車場(約1000台分)が利用出来ますが、午後になると周辺の交通規制が始まるので、車で観光に行く場合は午前中の到着が望ましいでしょう。

10.とりで利根川凧あげ大会/とりで利根川どんどまつり

「とりで利根川凧あげ大会」は毎年1月中旬に行われる取手観光の冬の風物詩で、広大な河川敷で多くの凧があげられます。中でもダイヤ凧が数十個連なった「連凧」が冬の青空を空高く舞う様子は圧巻。

大会当日は自由に参加できる「自作凧コンクール」や、先着100名まで参加できる「凧づくり教室」が開催されますので、ただ観光として見に行くだけでなくご自身で作った自慢の凧を持って行き、大会に参加するのも良いでしょう。

また、当日は16時から同じ場所で「とりで利根川どんどまつり」が開催されます。高く組まれた竹と藁のやぐらで門松やしめ縄などを燃やし、その年の無病無災を祈ります。どんどまつりの会場では「福餅」が販売され、長い竹竿の先端に餅を刺してどんど焼きの火で焼いて食べることが出来ます。縁起物のお餅で、市外から来た観光客にも人気です。

◎まとめ

常磐線に乗って茨城県に行くと一番最初の駅にあたるのが取手です。しかし、茨城に観光に行く人の大半はそのもっと先にある土浦やつくば、水戸といった全国的にも知名度の高い町で、取手を観光する人は茨城全体で見れば少ない方かも知れません。

ベッドタウンとして人気の町である取手では歴史的な観光名所も点在し、工場見学が出来たり季節ごとのイベントも充実しているので、茨城観光において素通りするのは勿体無いでしょう。

ぜひこの取手という町に立ち寄ってこの町ならではの観光を楽しんでみてください。

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