春の例大祭で有名！富山山王さんの愛称で親しまれている「日枝神社」

富山市の中心部に位置する「日枝神社」は、四柱の神様を祀るという珍しい神社です。毎年5月末に開催される「山王まつり」は富山県最大の祭りとして知られており、富山県内外からたくさんの観光客が足を運びます。あえて例大祭の時期を狙って訪れるのも良いですが、神社には様々なご利益があるのでぜひ参拝もしておきたいところ。この記事では、日枝神社を参拝する前に知っておきたい見どころやアクセス情報などについて詳しく解説していきます。

日枝神社の歴史

明確な創建時期は不明ですが、1335年には既に社殿を構えていたという日枝神社。戦乱を避けるため一時は旧上新川郡あたりに遷座されましたが、加賀藩二代目藩主・前田利長が現在の場所に社殿を造り、富山の土地の守護神として厚く信仰しました。

その後も大火や戦火によって幾度となく焼失した日枝神社でしたが、都度再建され、今も変わらず「山王（さんのう）さん」の愛称で親しまれ続けています。およそ330年の歴史を誇る春の例大祭「山王まつり」は、毎年25万人以上を動員することでも有名です。

どんなご利益があるの？

日枝神社には大山咋神（おおやまくいのかみ）と大己貴神（おおなむちのかみ）、天照大御神（あまてらすおおみかみ）、豊受大御神（とようけのおおみかみ）の4人の神様が祀られています。

中でも大己貴神は「縁結びの神様」として知られており、そのご利益にあやかろうと絵馬を奉納したり御守りを購入する若い女性の姿が多く見られます。

本殿の左隣には安産の神様を祀る水天宮があるので、こちらもお見逃しなく。愛らしい犬の石像を撫でで安産を祈願してみてくださいね。

見どころ

本殿と向かうように建つ「麄香（あらか）神社」には、工匠の神様である手置帆負神（たおきほういのかみ）と彦狭知神（ひこさしりのかみ）が祀られており、職人や商売人が多く参拝に訪れています。

この参道で参拝客を迎えてくれるのが、各年の年男・年女からの奉賛金によって建てられた干支の石像。2015年に始まった事業であるため未（ひつじ）から亥（いのしし）までの5体しか設置されていませんが、かわいらしい神社のシンボルとして愛されています。

また、境内の4ヶ所に設置された狛犬も見どころの一つです。三末社の狛犬は口の中が赤く、本殿手前にある狛犬は左右ともに口が開いているなど、どれも表情が異なるのでぜひ見比べてみるとよいでしょう。

富山最大のイベント「山王まつり」に参加しよう

春の例大祭として知られる日枝神社の「山王祭」は、毎年5月31日から6月2日にかけて開催されます。日枝神社の境内から始まり、周辺の道路は歩行者天国になるほか、街の中心部にも露店が並び大賑わい。なんとその数は約700店にも及ぶというから驚きです。

かつてはサーカスや見世物小屋が登場してたというだけあって、現在もお化け屋敷や射的といった遊戯系の出店が多いのが特徴。食べ歩きをしながら、富山「さんのさん（山王さん）」ならではの雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか？

ここでぜひ手に入れておきたいのが、6月1日に食べると無病息災・一家繁栄にご利益があるという「朔日（ついたち）饅頭」。市内の和菓子店には1日の早朝から朔日饅頭を求める人々が行列をなし、富山の初夏の風物詩として話題となっています。

女性に大人気の御朱印帳

日枝神社のオリジナル御朱印帳は全部で3種類。桜の模様が散りばめられた美しい和風の表紙が特徴で、むらさき色、藤色、ピンク色の3色が用意されています。

時期によって期間限定の御朱印が登場することもあるので、そちらも要チェック。ちなみに、令和2年2月1日からは富山市の伝統工芸品である「八尾和紙」で作られた御朱印の販売が予定されており、注目を浴びています。

◎アクセス

【車】
北陸自動車道「富山IC」国道41号線を4kmほど進み、一番町（南）交差点を右折。2つ目の交差点をさらに右折し、約80m直進すると駐車場が見えて来ます。富山ICからの所要時間は約15分。山王東駐車場・山王西駐車場はそれぞれ50台収容可能です。

【バス】
富山駅前バスターミナルから地鉄バスに乗り、約4分の「総曲輪（そうがわ）」で下車後、徒歩約5分。
「（20系）有沢方面行き」「（30系）市民病院／富山空港方面行き」
「（40系）南富山方面行き」「（50系）大泉駅前行き」
「（60系）石金方面行き」「（70系）西町／双代町」
「（80系）永楽町／奥井方面行き」「（90系）畑中方面行き」

【路面電車】
・富山駅から環状線に乗り約12分の「グランドプラザ前」で下車後、徒歩約5分。
・富山駅から南富山行きで約10分の「西町」で下車後、徒歩約5分。

春の例大祭で有名！富山山王さんの愛称で親しまれている「日枝神社」