名称:ケーブルカー博物館(San Francisco Cable Car Museum)
住所:1201 Mason St San Francisco CA 94108, USA
公式・関連サイトURL:http://www.cablecarmuseum.org/
「ケーブルカー博物館」で坂の街サンフランシスコについて学ぼう!
坂が多いサンフランシスコの街中を行き来するケーブルカーは、交通手段としてだけでなく、街のシンボルとして世界中の人々に愛されています。1873年開業と歴史は古く、循環式を用いた手動運転のケーブルカーとしては世界最古。そんなサンフランシスコ・ケーブルカーについて学びたい方は、いつでも無料で楽しめる「ケーブルカー博物館」を訪れてみましょう。この記事では、「ケーブルカー博物館」の見どころやアクセス情報とあわせて、サンフランシスコ・ケーブルカーの歴史などについて詳しく解説していきます。
目次
「ケーブルカー博物館」で坂の街サンフランシスコについて学ぼう!
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サンフランシスコ・ケーブルカーの誕生
夜景スポットとして有名な「ツインピークス」や高級ホテルが立ち並ぶ「ノブ・ヒル」、コイトタワーがある「テレグラフ・ヒル」という町名を見てもわかるように、サンフランシスコは約50もの丘を有する丘陵地帯です。
それに加え、早朝になると濃霧に包まれる「霧の街」としても有名。標高の高いエリアでは、「霧の中にすっぽりと隠れてしまって周りが見えない」なんていう日が多々あります。
そんなサンフランシスコで1869年に起きたのが、馬車による滑落事故。ノブ・ヒルの坂を上っていた馬車が足を滑らせ転倒し、荷台につぶされて命を落としてしまったのです。
この事件をきっかけに、ワイヤーロープの製造に携わっていたアンドリュー・スミス・ハリディがケーブルカーの開発を進めます。
彼が採用したのは、道路下に埋め込んだケーブルを循環させ、それを掴んだり離したりしながら車両を動かす「循環式」。何度も急坂を上り下りする実験を繰り返し、1873年9月1日、ついにサンフランシスコ市民念願のケーブルカーを開通させました。
その後、瞬く間に路線を増やし市民の足として発展していったケーブルカー。ピーク時には、なんと約600台もの車輌が街中を行き交っていたのだとか。
ちなみに、現在市内を走っているのは、サンフランシスコ市営鉄道が運行する「パウエル・ハイド線」「パウエル・メイソン線」「カリフォルニア線」の3路線です。ケーブルカーに乗らずして、サンフランシスコは語れませんよ!
街中のケーブルカーを動かす場所は、ケーブルカー博物館!
ケーブルカー博物館内には、サンフランシスコ・ケーブルカーの心臓部と呼ばれる大きなモーター室があります。
サンフランシスコ市内に敷かれた線路下のケーブルを、この大きな滑車を回して一気に循環させるという仕組みで、ケーブルカーは一定方向にのみ進むよう作られています。
モーターは各路線に1台ずつと、「パウエル・ハイド線」と「パウエル・メイソン線」の共用部分に1台の計4台。今まさに街中を走っているケーブルカーを動かしていると思うと、なんだかワクワクしますね。
ケーブルカー博物館の見応えある展示エリア
最大の見どころであるモーター室のほかにも、館内には見応えある展示が目白押し!かつて街中を走っていたケーブルカーの現物や歴代車両の模型、乗車チケット、運転手の制服など、今ではお目にかかれないお宝を見ることができます。
こちらは、現存するケーブルカーで世界最古という「クレイ・ストリート・ヒル・レイルロード・カンパニー」の車両。1873年にケーブルカーを開発した、アンドリュー・スミス・ハリディが設立した会社のものです。
エントランスから入ったすぐの場所には、かつてケーブルを循環させていた大きな滑車や部品が展示されています。
ケーブルカー博物館で、ケーブルカーグッズをお土産に
サンフランシスコ土産として常に高い人気を誇るケーブルカーグッズ。館内にあるミュージアムショップにも、鉄道好きのみならず、大人から子供まで楽しめるオリジナルアイテムが豊富に揃っています。
大人数へのバラ撒き土産には、個装のお菓子やマグネットがおすすめ。小さなお子さんには、ケーブルカーの模型やおもちゃをプレゼントしてみてはいかがでしょうか?
普段使いできるマグカップやエコバッグを手に入れて、サンフランシスコ観光の思い出にどっぷり浸るのも良いかもしれませんね。
ケーブルカー博物館へのアクセス
ケーブルカー博物館は、ノブ・ヒルの「パウエル・ハイド線」と「パウエル・メイソン線」が交差するあたりにあります。
最寄りのケーブルカー停車駅「メイソン・ストリート&ジャクソン・ストリート(Mason St&Washington St)」からは、徒歩約1分。周辺には、グレース大聖堂や中華街といった人気観光スポットもあるので、あわせて訪れてみてくださいね。
◎サンフランシスコ・ケーブルカーの乗り方について
◆乗車券の購入方法
運賃は一律7USドル(片道)で、4歳以下の子供は無料です。一日に何度も乗車する方には、市営地下鉄やバスも自由に乗り降りできる「ビジター・パスポート」がおすすめ。
乗車券およびビジター・パスは、パウエル駅にあるチケットブースにて購入できます。もちろん、現金払いでの乗車もOK。運賃は運転手さんに手渡しするのですが、お釣りが出ないのでご注意くださいね。
◆乗車方法
時刻表は特になく、だいたい各線ともに10分おきくらいで運行しています。確実に乗車したい方は、各線の始発駅から乗るのがおすすめ。
街中にある停車駅から乗る場合は、手を挙げて運転手に合図を送り停車してもらいましょう。合図がない場合や、ケーブルカーがすでに満車の場合は素通りされることもあるので要注意です。
名称:サンフランシスコ市交通局(SFMTA)
公式・関連サイトURL:https://www.sfmta.com/