あの有名カフェも！富山のオアシス「富岩運河環水公園」の観光ガイド

「富岩（ふがん）運河環水公園」は、富山市湊入船町にある総合公園です。園内には展望塔や劇場、宿泊施設、レストラン、カフェなど様々な施設が備わっているほか、年間を通して四季折々のイベントが行われており観光スポットとしても高い人気を得ています。この記事では、富山市を象徴する「運河」をより身近に感じられる富岩運河環水公園について、詳しくお伝えしていきます。

富岩運河環水公園ができるまで

富岩運河環水公園があるこの場所は、かつて富山県の工業化に大きく貢献した富岩運河（岩瀬港～湊入船町）の終着点でした。

長らく船溜まりとして利用されていましたが、物流がトラック輸送に変わる1970年代後半に役目を終了。一時は埋め立てるという案も出ましたが、結局、公園として生まれ変わることが決まったのです。

1988年の着工からおよそ9年の歳月を経て、1997年に総面積9.7ヘクタールの公園が開園しました。富岩運河にちなんで「富岩運河環水公園」と名付けられ、富山市民には「カナルパーク」の名で親しまれています。

2007年には人工島や遊歩道が新たに整備されたほか、2017年には隣接する「富山県美術館」へと続くプロムナードが完成するなど、市民の憩いの場としてますます賑わいを見せています。

充実した施設を満喫しよう

◆天門橋

公園のシンボルとして親しまれている「天門橋」の両端には、高さ約20mの展望塔があります。塔内には、公園の歴史を表す写真やパネル資料が展示されているほか、運命の赤い糸をモチーフにした「赤い糸電話」が設置されておりラブスポットとして大人気。

塔の間は58mもの距離がありますが、糸をピンと張ればちゃんと声が聞こえるのでぜひトライしてみてください。愛の告白やプロポーズに利用するのも良いかも。

◆あいの島・バードサンクチュアリ

「あいの島・バードサンクチュアリ」は、野鳥や水の生物が生息する入り江です。野鳥観察舎も完備されており、ゆっくりと野鳥ウォッチングを楽しめるのが魅力。特に水鳥が飛来する冬場は、富山市内外からたくさんの観光客が双眼鏡やカメラ片手に訪れています。

◆富山県美術館

公園の敷地内ではありませんが、隣接する「富山県美術館」も要チェックですよ。2017年にオープンしたばかりの新スポットですが、充実した展示内容と好奇心をくすぐる外観から早くも話題となっています。

子供に大人気の「オノマトペの屋上」は、遊びも学びも芸術も楽しめる遊具広場。見た目にも珍しい遊具があちらこちらに並べられており、子供自身の想像力や工夫次第で遊び方を模索するという不思議な空間となっています。

これは必見！おすすめの絶景

天門橋の両端にある展望塔は、園内屈指の絶景スポット。特に天気の良い日の眺望は素晴らしく、眼下に広がる運河と園内の豊かな緑、その先に連なる立山連峰の絶景を見渡すことができます。

日中の富岩運河環水公園も良いですが、幻想的な雰囲気に包まれた夜の公園も見逃せません。春は桜、夏は海、秋は紅葉、冬はオーロラと四季折々のテーマのほかに、クリスマスやバレンタインなどのイベントにあわせて年中ライトアップが行われています。

時間は日没から22時までの間で、毎時20分と40分の各2回。時期によっては夜間クルーズやナイトマーケットが開催されることもあるので、ぜひタイミングをあわせて訪れてみましょう。もちろんデートにもおすすめです。

運河クルージングも楽しめる

富岩運河環水公園に来たのなら「富岩水上ライン」はぜひ体験しておきたいところ。公園から岩瀬までを結ぶ片道70分のコースから、国の重要文化財「中島閘門（こうもん）」を体験する往復60分のコースまで、計4通りのクルージングを楽しめます。

一番の見どころは「水のエレベーター」と呼ばれる中島閘門。水門と水門の間に船を閉じ込めて水位を調整する「ロック方式」を用いた閘門で、船に乗りながら直に体験できる大変貴重な場所となっています。

それゆえ、お花見シーズンやイベント特別運航便はすぐにチケット完売となってしまうのでご注意を。訪れる日程が決まっている場合は、3ヶ月前から可能なインターネット予約が便利ですよ。

レストラン＆カフェ

◆キュイジーヌフランセーズラ・シャンス

富岩運河環水公園には、かの有名なフレンチシェフ・坂井宏行氏が監修する「キュイジーヌフランセーズラ・シャンス」もありますよ。1階のブラッセリーではカジュアルなフレンチコースを、2階のダイニングでは本格フレンチを味わえます。

建物の2階部分はガラス張りになっており眺望も抜群。なんと、ここで結婚式を挙げることもできるのだとか。

ちなみに、1階のブラッセリーは子供の同伴OK。一方で2階のダイニングはドレスコードがあるほか、小学生以下のお子様はご利用いただけないのでご注意くださいね。

◆スターバックスコーヒー

2008年にオープンした「スターバックスコーヒー富山環水公園店」は、日本で初めて都市公園内に作られた店舗です。同年にスターバックス社内で開催された「ストアデザインコンテスト」で最優秀賞を獲得し、「世界一美しいスターバックス」として一躍有名になりました。

建物はガラス張りになっており、広いテラス席も完備。店内からは美しい運河はもちろんのこと、ライトアップされた夜景を見渡すこともできます。天気の良い日は外でゆっくりコーヒーを楽しむのもいいですね。

アクセス

【車】
北陸自動車道「富山IC」から約20分。国道41号線を経由して桜橋電車通りに入り、湊入船町のブールバールを目指します。（171台分の無料駐車場あり）

【バス】
・富山駅前から「（31・32・38系）赤十字病院行き」に乗り、「環水公園」または「富山県美術館」で下車。所要時間は約3～4分です。
・富山駅前から市内周遊ぐるっとBUS「北西回りルート」ですぐ。1つ目の「富山県美術館」か、その次の「環水公園」で下車します。

【徒歩】
富山駅北口から約9分。駅からまっすぐに延びる並木道「ブールバール」をひたすら直進し、奥田新町（南）交差点まで行けば公園が見えてきます。

◎イベントも目白押し

富岩運河環水公園では、季節ごとに様々なイベントを開催しています。運河を利用したカヌー教室や縁日が並ぶキッズフェスタ、お花見マーケット、夏まつり、ビアガーデン、花火ショー、オータムマーケット、クリスマスイベントと数えたらキリがありません。ほとんどのイベントが自由参加なので、観光で訪れる前にホームページでスケジュールをチェックしておくと良いでしょう。ぜひ気軽に参加してみてくださいね。

あの有名カフェも！富山のオアシス「富岩運河環水公園」の観光ガイド