三仏寺投入堂は日本一道のりが険しい国宝!?初心者のための観光ガイド 

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三仏寺投入堂は日本一道のりが険しい国宝!?初心者のための観光ガイド 

三佛寺(三仏寺・さんぶつじ)投入堂は、鳥取県東伯郡(とうはくぐん)にある天台宗の仏教寺院です。断崖の窪みに建てられた建物で、どのようにして建てたのかと見る人を驚かせ、しばしばテレビなどでも紹介されています。もしかしたら、ご存知の方も多いかもしれませんね。今回は、そんな投入堂のアクセスや入山方法などご紹介します。訪れてみたい方はぜひ参考にしてみてください。

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三仏寺投入堂は日本一道のりが険しい国宝!?初心者のための観光ガイド 

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1. 投入堂とは

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投入堂(なげいれどう)とは、標高900メートルの三徳山に境内を持つ山岳寺院、三徳山三佛寺の奥院で1952年に国宝に指定されています。三徳山の北側中腹の断崖絶壁の窪みの中に建てられており、まるで崖の途中に浮いているよう。

投入堂は、平安時代後期(1086~1184)に建てられたことが判明しましたが、日本建築史上ほかに例のない建造物です。屋根の反りや堂を支える長短さまざまな柱など、建築美としても優れた作品ですが、危険なため参拝者は投入堂に入ることはもちろん、近づくことも禁じられています。斜め上に見上げることのできる地点までしか行くことはできません。

山道を登らずに投入堂を見たい場合は、県道21号線の「投入堂遙拝所」から見ることができます。600mほど距離があり肉眼では小さくしか見えないのですが、無料の望遠鏡が備え付けてあります。

2. 登山口までのアクセス

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登山口までバスを利用する場合は、JR山陰本線、倉吉駅から「上吉原」方面行きで約40分、「三徳山参道入り口」下車です。

車では関西方面からは中国自動車道「院庄IC」より国道179号線で約50分、九州方面からは米子自動車道「湯原IC」より国道313号線→482→179で約50分が目安です。

3. 入山手続きについて

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入山手続きは、三徳山三佛寺本堂裏の登山事務所で行います。受付時間は8:00〜15:00で、入山料は大人400円、小中学生は200円。入山料は、先に支払う三佛寺の拝観料大人400円、小中学生200円とは別料金のためご注意ください。

三佛寺では投入堂への入山は観光ではなく修行であるとしているため、貸与された「六根清浄」と書かれた輪袈裟(わげさ)を身につけ宿入橋から行者道を登ることになります。下山時には登山事務所で輪袈裟を返納し、下山時間を記入することで、入山者の下山の確認を行い、不慮の事故に備えています。

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投入堂への行者道は非常に険しいため、入山の際には寺側による服装と靴のチェックを受けてください。登山に不適当な服装や靴を着用していると入山を拒否されることがあり、特に女性のスカート姿は厳禁です。

また、底面にスパイクが付いた靴は行者道や木の根を傷める可能性があるため、金具の付いていない登山用シューズの使用を推奨しています。登山に適していない靴を履いて来た参拝者のため、登山事務所では草履を販売していますよ。

さらに、鎖や木の根につかまって登る箇所があるため荷物をリュックサックにつめるなどして両手が使える状態にしておきましょう。軍手も準備しておくことが望ましいとされていますが、持っていない場合は販売もしています。

4. 投入堂への道

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投入堂へ向かう途中には、重要文化財や鳥取県指定保護文化財の野際稲荷、文殊堂、地蔵堂、鐘楼堂、納経堂、観音堂、元結掛堂、不動堂などが建っています。

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山岳信仰の中心地らしく、自然の山道が改良されることなく以前のままの状態で残されています。投入堂までの道のりのうち、特に麓から鐘楼までは起伏の激しい過酷な道です。

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本堂裏の宿入橋からの高低差約200メートル、全長約900メートルの道のりは全て難所と言えるほど困難で、幅の狭い道、滑りやすい道、鉄の鎖やロープ、時にはむき出しになっている木の根を頼りにしがみついて、足場を確保しながら登り下りすることになります。

また、難所は下りの方がより危険なため気をつける必要があります。個人差がありますが往復時間は約2時間です。

5. 三佛寺のその他の見どころ

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投入堂は国宝ですが、文殊堂、地蔵堂、納経堂、木造蔵王権現立像、木造蔵王権現立像 7躯、木造十一面観音立像、銅鏡(中台八葉院鏡像)が重要文化財となっています。

また、三佛寺本堂、十一面観音堂(野際稲荷)、鐘楼 、観音堂、元結掛堂、不動堂 が鳥取県指定保護文化財なので、一緒に見ておくと良いでしょう。加えて、三徳山には日本遺産で世界屈指のラドン泉、三朝温泉があるので時間があれば立ち寄ってみてくださいね。

◎注意事項

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投入堂への道のりは険しく、滑落事故の危険があるため、1人での入山はできません。1人の場合は他のグループに入れてもらいましょう。また、途中には水場がないため飲物をお忘れなく。途中にはトイレもないので、登山事務所で必ず寄ってくださいね。立ち入り禁止区域への侵入、火器の持ち込み、荒天時の入山は禁止です。その他注意事項は三徳山三佛寺にお問い合わせください。

※記載のある料金や時間などは2019年12月現在の情報です。 最新の情報は公式HP等にてご確認ください。

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