断崖絶壁に織りなす伊豆の景勝地「城ヶ崎海岸」の魅力について

画像出典:あんみつ姫/PIXTA(ピクスタ)

断崖絶壁に織りなす伊豆の景勝地「城ヶ崎海岸」の魅力について

伊豆といえば温泉が有名ですが、実は自然の驚異を体感できるジオサイトが数多く存在します。その中の一つである「城ヶ崎海岸(じょうがさきかいがん)」は、大自然が生みだした雄大な溶岩石海岸。名物の吊り橋をはじめ、四季折々の草花を楽しめるピクニックコースや奇岩群、歴史スポット、ミュージアムなど見どころがたくさんあります。今回は、そんな城ヶ崎海岸の見どころや観光情報について詳しくご紹介していきます。

目次

断崖絶壁に織りなす伊豆の景勝地「城ヶ崎海岸」の魅力について

目次を閉じる

城ヶ崎海岸とは?

出典: show999/PIXTA(ピクスタ)

静岡県伊東市の南西部に位置する「城ヶ崎海岸」は、約4,000年前に噴火した大室山の溶岩が侵食作用によって削られ誕生した壮大な海岸です。その総距離は約9kmにも及び、東京・神奈川・静岡・山梨県の4都県をまたぐ「富士箱根伊豆国立公園」にも指定されています。

城ヶ崎海岸には「しんのり」や「もずかね」といったユニークな名前の岬をはじめ、四季折々の草花を楽しめる「伊豆海洋公園」や日蓮上人が開山した「蓮着寺」など見どころがいっぱい。絶景を楽しめる灯台や吊り橋もあり一日中楽しめる観光名所となっています。

おすすめの散策コース

◆ピクニカルコース

出典: Yoshitaka/PIXTA(ピクスタ)

城ヶ崎海岸約3kmにわたって結ぶ「ピクニカルコース」は、金目鯛料理が自慢の食事処「ぼら納屋」から始まります。道中には、黒船の来航から日本を守るために設置されたという「黒船防備砲台跡」や「門脇吊橋」、絶景スポットとして人気の「門脇埼灯台」など見どころがいっぱい。

終着点にある「ニューヨークランプミュージアム&フラワーガーデン」では、アンティークのテーブルランプやティファニーランプを展示しています。花や蝶をモチーフにした色鮮やかなステンドグラスは美しく、思わずため息が出てしまうでしょう。5月~6月に見頃を迎える「あじさい苑」や緑あふれる温室、季節の花で彩られる花壇にも注目してみてくださいね。

◆自然研究路

出典: jooko3

ピクニカルコースから続く約6kmの「自然研究路」は、日蓮ゆかりの「蓮着寺(れんちゃくじ)」境内が入口です。伊東へ流罪となった日蓮が置き去りにされたという「まないた岩」や天然プールの「大淀・小淀」、「いがいが根」などを通って終着点の伊豆高原駅へと繋がります。

出典: photop/PIXTA(ピクスタ)

散策コースといえども足場が悪い箇所が多いので、天候にあわせて服装や持ち物はしっかり準備しておきたいところ。ピクニカルコースに比べると見どころもたくさんあるので、体力に自信のある方はぜひチャレンジしてみましょう。

※台風15号および19号の影響により、2019年11月現在、自然研究路の一部で通行止めとなっています。観光に行かれる方は、公式ホームぺージや管轄する役所の公式サイトにて最新情報をご確認ください。

吊り橋から楽しむスリル満点の観光

◆門脇吊橋(かどわきつりばし)

出典: まちゃー/PIXTA(ピクスタ)

伊東八景の1つである「門脇吊橋」は、「半四郎落し」と呼ばれる海蝕洞と門脇崎に架かる全長48m・高さ23mの吊り橋です。定員は約100名。断崖に架かる吊り橋は全国でも珍しく、吊り橋のスリルを味わおうと全国から多くの観光客が訪れます。

吊り橋とはいえかなり頑丈なので、不安定な場所や高所が苦手な方もぜひトライしてみましょう。なんとペットの同伴もOK。お子様や年配の方はもちろん、家族みんなでのんびり散策を楽しんでみてはいかがでしょうか?

◆橋立吊橋(はしだてつりばし)

出典: Yoshitaka/PIXTA(ピクスタ)

観光客で混雑する門脇吊橋とは対照的に、「橋立吊橋」は静かに城ヶ崎海岸の絶景を楽しめる穴場スポットです。全長60m・高さ18mと門脇吊橋に比べると少し低めですが、天然プールの「大淀・小淀」や沖の島をも見渡すことができます。

出典: DAR Pictures/PIXTA(ピクスタ)

橋立吊橋は、橋下が海ではなく岩場になっているのが特徴。ここには「ファミリークラック」と呼ばれる絶壁があり、クライミングを楽しむ人々が賑わっています。すぐ近くには幻の滝として知られる「対馬の滝」もあるので、あわせて足を延ばしてみてくださいね。

絶景を眺めるなら「門脇埼灯台」がおすすめ

出典: kazukiatuko/PIXTA(ピクスタ)

門脇吊橋をわたった先にある「門脇埼灯台」は、1960年に建てられた高さ約25mの灯台です。地上17m地点にある第一展望台からは、城ヶ崎海岸の美しい風景をはじめ、伊豆諸島や日本百名山の一つである天城連山を望むことができます。

なんと天気が良い日には、神奈川県の三浦半島や千葉県の房総半島までも見えるというから驚き。入場料無料で尚かつ冷暖房完備なので、散策途中の休憩にもおすすめです。

天然のプール?!「大淀・小淀」

出典: Yoshitaka/PIXTA(ピクスタ)

火山活動で流れ出た溶岩が冷えて固まることによって形成される柱状節理。そのくぼみにできた潮溜まり、いわゆるタイドプールが「大淀・小淀」です。透明度が高く魚が多く生息しているのでシュノーケリングに最適。カエルウオやギンユゴイといった珍しい生物を間近で眺められます。

動植物の宝庫として

出典: photop/PIXTA(ピクスタ)

自然豊かな伊豆高原に位置する城ヶ崎海岸には、野生の動植物が数多く生息しています。中でもガクアジサイの自生地として知られており、見頃を迎える6月から7月にかけてたくさんの観光客で賑わいます。

出典: tom/PIXTA(ピクスタ)

城ヶ崎に咲くガクアジサイは大型で、土質によって色が変わるのが特徴。土が酸性だと青い花が、アルカリ性だとピンク色の花が咲くという魔法のような花なのです。

周辺にはニホンジカやニホンリスをはじめ、ホンドギツネやハクビシンといった様々な野生哺乳類種類が生息しており、運がよければ散策コースを歩きながら可愛い姿を見ることができるのだとか。野鳥もたくさんいるので、バードウォッチングを楽しむのもおすすめです。

◎アクセス

【電車】
・最寄駅はJR伊豆急行「城ヶ崎海岸駅」です。駅から20分ほど歩いて行くと、ピクニカルコースの入口となる「ぼら納屋」が見えてきます。

【バ ス】
・伊豆高原駅から「(I70/I72/I80系統)伊東海洋公園行」に乗って約10分。終点の「伊豆海洋公園」または1つ手前の「蓮着寺」で下車します。自然研究路を訪れる方はこちらが便利です。
・伊東駅から「(I32系統)伊豆高原駅行」または「(I33系統)海洋公園行」に乗り「城ヶ崎口」で下車。所要時間は約40分です。バス停「城ヶ崎口」から徒歩6分ほどの場所に「ぼら納屋」があります。

【車】
城ヶ崎海岸周辺には駐車場がたくさんあるので、ドライブがてら車で訪れるのもおすすめです。国道135号線「城ヶ崎入口」を入って道なりに進むと、2.5kmほどの場所に「ぼら納屋」の看板が見えてくるので目印にすると良いでしょう。ピクニカルコースのハイライトである「門脇吊橋」まで車でアクセスすることもできます。

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

伊東でおすすめの記事

伊東のアクセスランキング