世界のおすすめ美術館|ヨーロッパ・アメリカ・ロシア

世界のおすすめ美術館|ヨーロッパ・アメリカ・ロシア

海外での観光スポットとして1つは紹介される世界の美術館。その魅力は絵画や彫刻といった美術品や工芸品を愉しめるだけでなく、その国の歴史や文化など物語も垣間見ることもできることができます。また美術に全く興味のなかった人でも運命の作品と出会い、見惚れてしまうことも。
ここでは世界に誇る芸術の国ヨーロッパをはじめ、現代アートの最先端を走るアメリカ、世界最大規模の美術館を抱えるロシアの美術館をご紹介します。予習してから行くもよし、自分の感性に従うもよし、あなたなりの楽しみ方で芸術の世界に身を任せてみてください。

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世界のおすすめ美術館|ヨーロッパ・アメリカ・ロシア

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フランスの美術館:ルーブル美術館(パリ)

フランス パリ ルーブル美術館

世界中の美術館の中でも"世界一来場者が多い"とされるのが、芸術の都パリにある「ルーブル美術館」です。

パリ市内の観光には必ず上がる代表的な観光スポットは、東京ドーム約1.5個分の敷地。35,000点もの美術品が展示されており、館内には作品名は知らずとも一度は見たことがあるような作品が目白押しです。1日ではとても鑑賞しきれないので、滞在の日程によって優先順位をつけて見学しましょう。

ルーブル美術館 サモトラケのニケ

彫刻としては勝利の女神であり、誰しもが知るスポーツブランドNIKEの社名の由来ともなった『サモトラケのニケ』、歴史の教科書などでもお馴染みの『ミロのビーナス』、ミケランジェロの『瀕死の奴隷』が必見。

絵画ではフランス革命を描いたドラクロワの『民衆を導く自由の女神』、そして、世界でもっとも有名な『モナ・リザ』。
他にも多数の作品があり、美術品の宝庫となっています。

混雑を回避して楽しむなら、21:45まで開館時間が延長されている水曜日と金曜日がおすすめ。ライトアップされた建物は昼間にはない美しさを放ち、訪れた人を魅了します。

◆ルーブル美術館の目玉作品『モナ・リザ』

ルーブル美術館 レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リザ』

出典: Sailko et un auteur supplémentaire (CC BY 3.0)

レオナルド・ダ・ヴィンチによって1503〜1506年に制作され、今になってもなお人々を魅了する女性絵画『モナ・リザ』。世界一有名な絵画であり、世界一有名な女性といっても過言ではありません。

一度だけ日本に上陸したこともあり、展示した国立西洋美術館の来館者数は150万人を記録するほどの人気作品です。

ちなみに時価総額は、約7億ドル(約750億円)とも。ルーブル美術館に行ったら、見逃せない目玉作品となっています。

イタリアの美術館:バチカン美術館(バチカン市国)

バチカン美術館

バチカン市国にあるバチカン美術館は、ミケランジェロ『最後の審判』で知られるシスティーナ礼拝堂をはじめ、ピオ・クレメンティーノ美術館、ピオ・キリスト教美術館など様々な美術館から構成されています。

500年以上の歴史をもつバチカン美術館は、歴代ローマ教皇の収集品を収蔵。世界最大級の宗教美術品を展示しています。
ローマ、そしてバチカン市国の観光時に、サン・ピエトロ大聖堂の見学だけで帰ってしまうなんてもったいない!世界遺産の巨大なバチカン美術館もゆっくりたっぷりご堪能くださいね。

◆バチカン美術館の目玉作品『最後の審判』

バチカン美術館『最後の審判』

次代ローマ教皇選挙会「コンクラーベ」の会場として知られるシスティーナ礼拝堂の壁面に、ミケランジェロの傑作『最後の審判』が描かれています。

巨大な絵画の中央は、死者を天国or地獄へと裁くイエス・キリスト。神の許しを得た者は左側上の天国へ昇天し、神に背いた人物たちは右側下の地獄へ堕ちていく様子が詳細に表現されています。

イタリアの美術館:ウフィツィ美術館(フィレンツェ)

フィレンツェ ウフィツィ美術館

世界に誇るルネサンス美術の至宝が集まる、イタリア・フィレンツェの「ウフィツィ美術館」。約2,500点の作品がテーマごとに45の部屋にわかれて展示されています。

レオナルド・ダヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロなどルネサンス絵画の3大巨匠を中心とした躍動感あふれる絵画は、どれも思わずため息が出てしまうほどの美しさ。

またウフィツィ美術館は、細部にまでこだわっている美術館でもあります。館内の天井画も豪華絢爛。ついつい作品ばかりに目がいきがちですが、天井画にも注目です。

さらに穴場の眺望スポットもあります。
第1〜3回廊からの眺望は、アルノ川にかかるヴェッキオ橋がフォトジェニック。一息つけるカフェテラスではヴェッキオ宮殿が目前に迫り、正面にはミラノ大聖堂ドゥオーモを望め、晴れた日には最高のビュースポットでカフェタイムが楽しめます。

◆ウフィツィ美術館の目玉作品『ヴィーナスの誕生』

ウフィツィ美術館『ヴィーナスの誕生』

ルネサンス最高名画の1つに数えられる、縦172.5cm×横278.5cmの大作『ヴィーナスの誕生』。イタリアの画家サンドロ・ボッティテッリによって、海より誕生した美の化身ヴィーナス(アプロディーテ)を描いた作品です。

イタリアの10セントコインに描かれ、日本でも美術の教科書に登場するため見た記憶がある人もいるのではないでしょうか。間近で見ると、こちらに迫ってくると錯覚を起こすほど動きのある絵となっています。

スペインの美術館:プラド美術館(マドリード)

マドリード プラド美術館

人気の美術館が多いスペインの中でも、マドリードにある「プラド美術館」は世界三大美術館の1つに数えられる美術館です。歴代スペイン王家のコレクション、ヨーロッパ絵画など重要なコレクションを8000点以上収蔵しています。

プラド美術館では写真撮影が禁止されています。有名作品を写真で残すことはできませんが、その分ゆっくりと時間をかけて鑑賞しましょう。

マドリード プラド美術館

出典: Schnäggli (CC BY-SA 3.0)

フランシスコ・デ・ゴヤの作品は『カルロス4世の家族』『裸のマハ』『着衣のマハ』など約130点、ディエゴ・ベラスケスは代表傑作『ラス・メニーナス』含む約50点、エル・グレコも『受胎告知』等40点ほどを収蔵するなど、スペイン絵画を多数展示。
ピーテル・パウル・ルーベンスのフランドル絵画は、『聖ゲオルギウスと竜』『三美神』など90点以上を保有しています。

プラド美術館別館で展示していたピカソ作『ゲルニカ』は、1992年に開館した別棟「ソフィア王妃芸術センター」の目玉作品として移管されました。ソフィア王妃芸術センターはプラド美術館から徒歩10分ほどと近く、注目を浴びている美術館ですので併せて訪問してみてくださいね。

アメリカの美術館:メトロポリタン美術館(ニューヨーク)

メトロポリタン美術館

「メトロポリタン美術館」は私立で運営されているにもかかわらず、世界三大美術館と称されるニューヨーク最大規模を誇るミュージアム。絵画、彫刻、工芸品、家具、楽器、装飾品、写真など多彩で質の高い作品が300万点以上も収蔵されています。

「THE MET(メット)」の愛称で親しまれているメトロポリタン美術館は、マンハッタンのセントラル・パーク内にあります。
入館料は"希望額"というのも特色でしたが、2018年3月以降はニューヨーク市民・近郊の住民以外は有料義務化となっています。

◆メトロポリタン美術館の目玉作品『デンドゥール神殿』

メトロポリタン美術館 デンドゥール神殿

出典: Roman SUZUKI (CC BY 3.0)

1階サックラーウィングのエジプト美術エリアには、エジプトから寄贈されたデンドゥール神殿が移築されています。

デンドゥール神殿は、古代エジプト王朝を滅ぼしたローマ皇帝アウグステュスがヌビアに建設した神殿。神イシスと神聖化されたヌビア族の2人が崇められています。

アメリカの美術館:MoMA/ニューヨーク近代美術館(ニューヨーク)

MoMA ニューヨーク近代美術館

日本でも「MoMA Design Store」でお馴染みのニューヨーク近代美術館、通称「MoMA(モマ/The Museum of Modern Art)」。19世紀の後半の印象派から20世紀中盤のアメリカとヨーロッパの近代アートを中心に、テレビや雑誌などで一度は見たことがあるような作品が展示されたニューヨークでも指折りの美術館です。

ピカソやゴッホ、ダリ、ルソー、モネ、アンディ・ウォーホールなど著名な画家の作品がこれでもかというほど展示。さらに新鋭アーティストの作品なども展示され、これからが楽しみな画家たちの作品も鑑賞することができます。

◆MoMAの目玉作品『星月夜(The Starry Night)』

オランダ画家ゴッホの作品の1つ『星月夜』。
厚塗りの独特のタッチや補色関係にある色彩を多様することで、力強い表現の油絵となっています。この作品に多様されているゴッホの代名詞とも言える"うねり"は、絵の向こう側に引き込まれそうな感覚に陥ります。

ロシアの美術館:エルミタージュ美術館(サンクトペテルブルク)

ロシアの美術館:エルミタージュ美術館(サンクトペテルブルク)

小エルミタージュ、旧エルミタージュ、エルミタージュ劇場、冬宮殿、新エルミタージュの5つからなるエルミタージュ美術館。美術館の中でも最大規模の「冬宮殿(ふゆきゅうでん)」は、もともとロシア皇帝の宮殿でした。数々の美術品に勝るとも劣らない館内の装飾は、ロシア帝国がいかに繁栄していたかを物語るほど豪華絢爛となっています。

サンクトペテルブルク エルミタージュ美術館

世界最大規模の美術館の総収蔵品300万点にもなり、世界的に貴重とされる絵画や彫刻などを数多く保有しています。
イタリアのルネサンス絵画をはじめ、スペインのバロック絵画、オランダ・イギリス・ドイツの絵画、他にも古代エジプトやシベリア地方の美術品など多岐にわたって展示されています。また日本に関する芸術作品も約1万点にのぼります。

1日ですべてを鑑賞するのは難しいため、作品をあらかじめ絞って巡ることをオススメします。

◆エルミタージュ美術館の目玉作品『聖母子と髭のない聖ヨセフ(聖家族)』

ラファエロの間(マジョリカの間)に飾られる『聖母子と髭のない聖ヨセフ(聖家族)』。キルスト美術の1つで、幼少時代のイエス・キリストと養父ヨセフ、そして聖母マリアが描かれた作品です。

ラファエロの絵画の中では珍しく"風景が映り込む窓が書かれた作品"となり、エルミタージュ美術館の中でも屈指の名品とされています。

◎世界のおすすめ美術館まとめ

誰しもが知る作品から今後著名になるかもしれないアーティストの作品まで、世界の美術館には充実したコレクションが展示されています。ご紹介した美術館がある国を訪れるうちのひと時でも、芸術の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

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